断罪の華は夜に散る

はるまき

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1章

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私は玉座の間から出た。
その瞬間、心の中で張り詰めていた糸が切れたように、安堵の息を吐く。

「これで、全て終わった…」

だが、本当に終わりではない。 

これから始まるのは、新たな戦いだ。

私はこれまで、王太子妃の座を得るためだけに努力をしてきたわけではなかった。

婚約はあくまで、ベルトワール家の存続を賭けた戦略の一環に過ぎなかったのだ。

「さて、リリアーナ様」

私が玉座の間から出て数歩進んだところで、暗がりから一人の男が現れた。

彼は銀の髪を持ち、漆黒の外套を羽織っている。彼の名は**カイル**

――私の忠実な影だ。

「予定通りですね」

彼は微笑みを浮かべ、私を見つめる。

その眼差しには、冷静かつ確信に満ちたものがあった。

「ええ、レオナード殿下もセシリアも、私の計画通りに動いてくれたわ。これで、表向きの私の役割は終わり」

私はカイルに歩み寄り、彼の差し出した手を取った。

これから私が進む道は、闇の中に隠された陰謀と策略の世界。

だが、それは私が心から望んだ道でもあった。

「王太子妃の座を捨てた今、私は自由だ。ベルトワール家の名を守るために、必要な手段を取るだけよ」

カイルは頷き、私の手を引きながら言った。

「では、次の手を打ちましょう。あなたの本当の力が必要です」




---

私はかつて、表舞台で生きるために「悪役令嬢」という仮面を被ってきた。

誰もが私を恐れ、忌み嫌った。だが、それこそが私の狙いだった。

**ベルトワール家**には、代々受け継がれてきた秘密がある。

それは、闇の魔法――禁忌とされる古の力。私はその継承者として、表では知られることのない使命を帯びている。

「次に狙うのは…?」

カイルが低く囁く。

「王家に隠された『真実』よ。レオナードはまだ知らない。その愚かさゆえに、私の手駒として使われる運命」

私は静かに笑った。彼が私を断罪したと思っている限り、私の存在は彼の盲点となる。

だが、彼が私を見捨てたことで、私は彼を逆に操る立場に立つことができるのだ。

「さあ、次の舞台へ行きましょう」

夜の闇が私たちを包み込む中、私とカイルは静かに動き始めた。

これは、誰も知らない裏の物語――そして、その結末はまだ遠い未来にある。

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