【完結】口は災いの元って本当だわ

kana

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俺はこの国シャリディア王国の第2王子として生まれ何不自由もなくのびのびと過ごしながらも王子としての振る舞い、マナー、勉学、剣術も12歳にしては簡単に何でもこなせた。

いつかは俺も第2王子として兄上の補佐をすることになるのもわかってる。
兄上は「完璧王子」と優秀で、俺にも優しい自慢の兄上だ。
だから俺が自由に過ごせることが出来るのも兄上のおかげだ。

今日もいつものように勉学が終わってから天気もいいから外でお茶でもするか!と2人の幼馴染兼俺の側近候補達と巫山戯ながらワイワイと庭園に向かっていた。

庭園の噴水のそばを連れ立って歩いていた時、少し離れた所に1人の少女が花を見ている後ろ姿が見えた。
服装と姿勢からどこかの高位貴族の令嬢だとすぐにわかった。


またか!
こうやって偶然を装って声をかけてくる令嬢は日常茶飯事にいる。
俺はそんなあざとい令嬢達が本当に嫌いだ。
わざと目の前で転んで、声をかけてもらおうとする奴!よろめいて体に触ってくるやつ!酷いやつは腕を絡めてきたり、抱きついてくるヤツもいる!
本当にウンザリだ!
コイツもそんな1人だと思いそのままスルーすることにした。

ん?振り向かないぞ?
俺に媚びなくていいのか?

そのなことを思いなが歩いていると、その少女に兄上の側近候補のレオン・アスパルトが声をかけたみたいだ。
レオンはこの国の筆頭公爵家の嫡男で宰相の息子だ。キラキラの金髪に紫色の瞳で本物の王子の俺よりも王子に見える超美形だ。
満面の笑みでレオンに走っていき抱きついた少女を見て心臓がギュッと鷲掴みされた気がした。

ドキドキして胸が痛いくらいだ。

俺を見て!俺にも笑顔を見せてくれ!

声をかけたくても声もでなかった。

その間に2人は手を繋いで去って行った。


いつの間にかガゼボに着いていたようで、気が付くと目の前には茶菓子が用意されており、隣からダンゼル・ブライト騎士団団長の嫡男が「おいおい、ルイの婚約候補筆頭の公爵令嬢の話をしてるんだぜ、少しは真面目に聞けよ」 と言われた。
さらに、ライアン・デュバル財務大臣の次男から「王子ならそろそろ婚約者も決めないとダメなんじゃないのか?」
俺の婚約者の筆頭候補にはさっき見かけたレオンの妹で、宰相をしているアスパルト公爵の娘があがっているが、噂では病弱なクセにワガママで傲慢だと聞いている。
病弱なせいか兄のレオンと父である公爵2人が溺愛して外には出さないせいか、会ったことはない。
だいたい外に出てないのにそんな噂が流れるってことは、公爵家のメイドなどから流れてるのだと思う。
そんな女は絶対に嫌だ!
だから俺は「そんなワガママで傲慢な女なんかたとえ婚約者になったとしても大事にすることもないし、いつか婚約破棄してやるよ!」
「それに、俺には決めた人がいる!」 
「「え?」」

「じゃ、俺は忙しいからまたな!」と2人に告げ父上の執務室まで走っていった。

その後

「ふ~ん   誰が家の可愛い妹を大事にもしない、婚約破棄をするつもりの男に渡すか」と
レオンと一目惚れの彼女が目に涙を溜めて聞いていたことは俺は知らない。
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