2 / 122
2
しおりを挟む
お茶会から帰るなり私は両親と祖父母に泣きついた。
おねがい!
王子様と婚約したくない!
候補にもなりたくない!
うわーん
いつも我儘も言わない娘が涙を流して嫌がっているんだ、心配した両親と祖父母は何があっても王家には嫁がせない!と約束してくれた。
ふふっ もちろん嘘泣きだ。
これで婚約者候補にならずにすむ。
ゲームの内容も変わる。
一石二鳥ね。
我が侯爵家は祖父の代から領地経営の他に商売を始め、父の商才により今では近隣の諸外国にまで店舗を構える大商会となっている。
当然大金持ちだ。
この国の財政の1/4は我が侯爵家が納める税だ。
そのため王家とはいえウォルシュ家に無茶な要求を押し通すことはできないのだ。
父が爵位を引き継いだ後、祖父母は領地でのんびりと暮らしいてたが、私たち双子が生まれるなり引っ込んでいた領地から舞い戻り、初孫フィーバーでそのまま居着いた。
そう、侯爵家の離れで今も住んで毎日会いに来る。
そして、私は前世の記憶を持ったまま3歳までは周りの様子を観察した。
4歳からは家庭教師から勉強とマナーを学び始めた。
5歳からは、邸の図書室でこの世界の事を理解する為にさまざまな書物を読み漁った。
もちろん全て弟のアランも付き合わせた。
熱心に勉強だけをする子供は変に怪しまれると思い、遊ぶこともアランを連れてやっていたのだが、幼い身体に精神が引き摺られるのか、可愛いアランの喜ぶ顔が見たいがためか、全力で遊んだ。
かくれんぼや、鬼ごっこでは祖父母や使用人まで巻き込んだ。
前世はひとりっ子だったこともあり、姉弟の存在が嬉しくて仕方がなかった。
それはもうアランが可愛くて可愛くて両親や祖父母、使用人よりも私が甘やかしていた。
シスコンになるのは当たり前だわ。
でも甘やかすだけでなく、物事の善悪だけはしっかり教え込んだ。
5歳にしてかなり優秀な双子になっていたと思う。
両親、祖父母の甘やかしは継続中だが、生まれた時からある、嫌な予感が消えないため我儘も言わず謙虚に過ごしていた。
そして、6歳であのお茶会に招待されたんだ。
前世の私は大学受験を目前に猛勉強をしていた時期に死んだ。いや殺された。
塾の帰り横断歩道で信号待ちしている時に、後ろからドンと背中を押された。
目の前にはトラックが・・・跳ねられたと理解したが体が動かないだけで痛みは感じなかった。
女の人の悲鳴や、男の人の救急車を呼んだから頑張れと言っている声も聞こえた。
意識が途切れようとした時、あの子が笑って見ていた。
ああ彼女が押したのだと理解した。
1学年下のいつも私の持ち物、服装、髪型なんでも真似をする話したこともない、気持ちの悪い子。
私の友人たちも彼女の存在には気づいていた。
理由を聞こうと近づくと逃げてしまう。
気味が悪くて担任にも相談したが、口頭での注意はできるが、被害がない為それ以上は無理だと言われた。
あの子が誰かと一緒にいるところは見たことがなかった。
視線を感じた時にはいつもあの子が私を見ていた。
じっと見てくるだけのあの子が怖かった。
おねがい!
王子様と婚約したくない!
候補にもなりたくない!
うわーん
いつも我儘も言わない娘が涙を流して嫌がっているんだ、心配した両親と祖父母は何があっても王家には嫁がせない!と約束してくれた。
ふふっ もちろん嘘泣きだ。
これで婚約者候補にならずにすむ。
ゲームの内容も変わる。
一石二鳥ね。
我が侯爵家は祖父の代から領地経営の他に商売を始め、父の商才により今では近隣の諸外国にまで店舗を構える大商会となっている。
当然大金持ちだ。
この国の財政の1/4は我が侯爵家が納める税だ。
そのため王家とはいえウォルシュ家に無茶な要求を押し通すことはできないのだ。
父が爵位を引き継いだ後、祖父母は領地でのんびりと暮らしいてたが、私たち双子が生まれるなり引っ込んでいた領地から舞い戻り、初孫フィーバーでそのまま居着いた。
そう、侯爵家の離れで今も住んで毎日会いに来る。
そして、私は前世の記憶を持ったまま3歳までは周りの様子を観察した。
4歳からは家庭教師から勉強とマナーを学び始めた。
5歳からは、邸の図書室でこの世界の事を理解する為にさまざまな書物を読み漁った。
もちろん全て弟のアランも付き合わせた。
熱心に勉強だけをする子供は変に怪しまれると思い、遊ぶこともアランを連れてやっていたのだが、幼い身体に精神が引き摺られるのか、可愛いアランの喜ぶ顔が見たいがためか、全力で遊んだ。
かくれんぼや、鬼ごっこでは祖父母や使用人まで巻き込んだ。
前世はひとりっ子だったこともあり、姉弟の存在が嬉しくて仕方がなかった。
それはもうアランが可愛くて可愛くて両親や祖父母、使用人よりも私が甘やかしていた。
シスコンになるのは当たり前だわ。
でも甘やかすだけでなく、物事の善悪だけはしっかり教え込んだ。
5歳にしてかなり優秀な双子になっていたと思う。
両親、祖父母の甘やかしは継続中だが、生まれた時からある、嫌な予感が消えないため我儘も言わず謙虚に過ごしていた。
そして、6歳であのお茶会に招待されたんだ。
前世の私は大学受験を目前に猛勉強をしていた時期に死んだ。いや殺された。
塾の帰り横断歩道で信号待ちしている時に、後ろからドンと背中を押された。
目の前にはトラックが・・・跳ねられたと理解したが体が動かないだけで痛みは感じなかった。
女の人の悲鳴や、男の人の救急車を呼んだから頑張れと言っている声も聞こえた。
意識が途切れようとした時、あの子が笑って見ていた。
ああ彼女が押したのだと理解した。
1学年下のいつも私の持ち物、服装、髪型なんでも真似をする話したこともない、気持ちの悪い子。
私の友人たちも彼女の存在には気づいていた。
理由を聞こうと近づくと逃げてしまう。
気味が悪くて担任にも相談したが、口頭での注意はできるが、被害がない為それ以上は無理だと言われた。
あの子が誰かと一緒にいるところは見たことがなかった。
視線を感じた時にはいつもあの子が私を見ていた。
じっと見てくるだけのあの子が怖かった。
613
あなたにおすすめの小説
記憶を失くした悪役令嬢~私に婚約者なんておりましたでしょうか~
Blue
恋愛
マッツォレーラ侯爵の娘、エレオノーラ・マッツォレーラは、第一王子の婚約者。しかし、その婚約者を奪った男爵令嬢を助けようとして今正に、階段から二人まとめて落ちようとしていた。
走馬灯のように、第一王子との思い出を思い出す彼女は、強い衝撃と共に意識を失ったのだった。
悪役令嬢に転生したと気付いたら、咄嗟に婚約者の記憶を失くしたフリをしてしまった。
ねーさん
恋愛
あ、私、悪役令嬢だ。
クリスティナは婚約者であるアレクシス王子に近付くフローラを階段から落とそうとして、誤って自分が落ちてしまう。
気を失ったクリスティナの頭に前世で読んだ小説のストーリーが甦る。自分がその小説の悪役令嬢に転生したと気付いたクリスティナは、目が覚めた時「貴方は誰?」と咄嗟に記憶を失くしたフリをしてしまって──…
転生したら悪役令嬢だった婚約者様の溺愛に気づいたようですが、実は私も無関心でした
ハリネズミの肉球
恋愛
気づけば私は、“悪役令嬢”として断罪寸前――しかも、乙女ゲームのクライマックス目前!?
容赦ないヒロインと取り巻きたちに追いつめられ、開き直った私はこう言い放った。
「……まぁ、別に婚約者様にも未練ないし?」
ところが。
ずっと私に冷たかった“婚約者様”こと第一王子アレクシスが、まさかの豹変。
無関心だったはずの彼が、なぜか私にだけやたらと優しい。甘い。距離が近い……って、え、なにこれ、溺愛モード突入!?今さらどういうつもり!?
でも、よく考えたら――
私だって最初からアレクシスに興味なんてなかったんですけど?(ほんとに)
お互いに「どうでもいい」と思っていたはずの関係が、“転生”という非常識な出来事をきっかけに、静かに、でも確実に動き始める。
これは、すれ違いと誤解の果てに生まれる、ちょっとズレたふたりの再恋(?)物語。
じれじれで不器用な“無自覚すれ違いラブ”、ここに開幕――!
本作は、アルファポリス様、小説家になろう様、カクヨム様にて掲載させていただいております。
アイデア提供者:ゆう(YuFidi)
URL:https://note.com/yufidi88/n/n8caa44812464
私が嫌いなら婚約破棄したらどうなんですか?
きららののん
恋愛
優しきおっとりでマイペースな令嬢は、太陽のように熱い王太子の側にいることを幸せに思っていた。
しかし、悪役令嬢に刃のような言葉を浴びせられ、自信の無くした令嬢は……
「君以外を愛する気は無い」と婚約者様が溺愛し始めたので、異世界から聖女が来ても大丈夫なようです。
海空里和
恋愛
婚約者のアシュリー第二王子にべた惚れなステラは、彼のために努力を重ね、剣も魔法もトップクラス。彼にも隠すことなく、重い恋心をぶつけてきた。
アシュリーも、そんなステラの愛を静かに受け止めていた。
しかし、この国は20年に一度聖女を召喚し、皇太子と結婚をする。アシュリーは、この国の皇太子。
「たとえ聖女様にだって、アシュリー様は渡さない!」
聖女と勝負してでも彼を渡さないと思う一方、ステラはアシュリーに切り捨てられる覚悟をしていた。そんなステラに、彼が告げたのは意外な言葉で………。
※本編は全7話で完結します。
※こんなお話が書いてみたくて、勢いで書き上げたので、設定が緩めです。
全てを捨てて消え去ろうとしたのですが…なぜか殿下に執着されています
Karamimi
恋愛
侯爵令嬢のセーラは、1人崖から海を見つめていた。大好きだった父は、2ヶ月前に事故死。愛していた婚約者、ワイアームは、公爵令嬢のレイリスに夢中。
さらにレイリスに酷い事をしたという噂まで流されたセーラは、貴族世界で完全に孤立していた。独りぼっちになってしまった彼女は、絶望の中海を見つめる。
“私さえいなくなれば、皆幸せになれる”
そう強く思ったセーラは、子供の頃から大好きだった歌を口ずさみながら、海に身を投げたのだった。
一方、婚約者でもあるワイアームもまた、一人孤独な戦いをしていた。それもこれも、愛するセーラを守るため。
そんなワイアームの気持ちなど全く知らないセーラは…
龍の血を受け継いだワイアームと、海神の娘の血を受け継いだセーラの恋の物語です。
ご都合主義全開、ファンタジー要素が強め?な作品です。
よろしくお願いいたします。
※カクヨム、小説家になろうでも同時配信しています。
『お前の顔は見飽きた!』内心ガッツポーズで辺境へ
夏乃みのり
恋愛
「リーナ・フォン・アトラス! 貴様との婚約を破棄する!」
華やかな王宮の夜会で、第一王子ジュリアンに突きつけられた非情な宣告。冤罪を被せられ、冷酷な悪役令嬢として追放を言い渡されたリーナだったが、彼女の内心は……「やったーーー! これでやっとトレーニングに専念できるわ!」と歓喜に震えていた!
婚約破棄で、おひとり様になれるはずだったのに!?
パリパリかぷちーの
恋愛
主人公ルシアン・ヴァイオレットは、「悪役令嬢」として振る舞う孤独愛好家の公爵令嬢。念願だった第一王子アランとの婚約破棄を言い渡されると、内心では歓喜し、大都会の喧騒から逃れて森の奥の廃墟同然の別荘へと引きこもる。ルシアンの目的は、誰にも邪魔されない至高の静寂ライフを満喫することだった。
しかし、彼女の理想郷にはすでに先客がいた。それは、無口で無愛想だがハイスペックな謎の男、キース。実は彼は、王国の裏社会を統べる『影の英雄』と呼ばれる辺境伯であり、ルシアンの孤高の姿に心奪われた重度の隠れファンだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる