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第一部 Side 永宮 真紀
絶望の日々③
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翌朝。
結局一晩中泣いていた為か、泣き腫らした酷い顔のまま朝食を摂る私。
朝食は美味しかったが、それで私の気分が晴れる訳ではなく――。
(……このままだと、私……あの男の物にされてしまう……一生、玩具にされてしまうんだわ……)
胸の中には常に、そんな不安でいっぱいだった。
(一体、どうすればいいのだろう。どうしたら、私は……あの優しい両親と、剛志の元に帰れるのだろう……)
必死に考えても良い案は思いつかなくて、ただただ、また涙だけが溢れ続けた。
(帰りたい……!あの家に……お父さんとお母さんのところに帰りたい……!そして、また剛志に会いたい……!お父さんとお母さんに、ぎゅっと抱き締めて欲しい……!)
気づけば、そのことばかりを考えていた私。
すると、病室の外で私の担当医とあの男が話している声が聞こえてきた。
「お嬢さんの経過はとても良好です。このままなら、あと一週間後には退院できるでしょう」
「それは良かった!とても嬉しいです」
(退院……?嘘でしょう?)
「退院」という言葉に激しく動揺する私。
が、そんな私に追い打ちをかける様に、あの男は――風香の父親は、更に恐るべき言葉を口に出していく。
「退院したらね、風香を家から出さないつもりなんですよ。ほら、世間ではあの子はサイコパスな殺人未遂犯という扱いでしょう?勿論、親として私は娘を信じています。きっと、何か理由があったのだ、と。でも、世間の人はそうは思わないでしょう。迂闊に外に出れば、娘が傷ついてしまうかもしれない。だから、私は娘を外に出さないことに決めたのです」
(そ、んな……)
あの男の言葉に膝から崩れ落ち、床にぺたんと座り込んでしまう私。
私の心を――深い深い絶望の闇が支配した瞬間だった。
結局一晩中泣いていた為か、泣き腫らした酷い顔のまま朝食を摂る私。
朝食は美味しかったが、それで私の気分が晴れる訳ではなく――。
(……このままだと、私……あの男の物にされてしまう……一生、玩具にされてしまうんだわ……)
胸の中には常に、そんな不安でいっぱいだった。
(一体、どうすればいいのだろう。どうしたら、私は……あの優しい両親と、剛志の元に帰れるのだろう……)
必死に考えても良い案は思いつかなくて、ただただ、また涙だけが溢れ続けた。
(帰りたい……!あの家に……お父さんとお母さんのところに帰りたい……!そして、また剛志に会いたい……!お父さんとお母さんに、ぎゅっと抱き締めて欲しい……!)
気づけば、そのことばかりを考えていた私。
すると、病室の外で私の担当医とあの男が話している声が聞こえてきた。
「お嬢さんの経過はとても良好です。このままなら、あと一週間後には退院できるでしょう」
「それは良かった!とても嬉しいです」
(退院……?嘘でしょう?)
「退院」という言葉に激しく動揺する私。
が、そんな私に追い打ちをかける様に、あの男は――風香の父親は、更に恐るべき言葉を口に出していく。
「退院したらね、風香を家から出さないつもりなんですよ。ほら、世間ではあの子はサイコパスな殺人未遂犯という扱いでしょう?勿論、親として私は娘を信じています。きっと、何か理由があったのだ、と。でも、世間の人はそうは思わないでしょう。迂闊に外に出れば、娘が傷ついてしまうかもしれない。だから、私は娘を外に出さないことに決めたのです」
(そ、んな……)
あの男の言葉に膝から崩れ落ち、床にぺたんと座り込んでしまう私。
私の心を――深い深い絶望の闇が支配した瞬間だった。
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