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pt.1 天からの追放
2 ライフゲームへようこそ
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8/10 9:00
ー広場ー
平民「いきなり招集されたと思ったら、なんだよこの人混みは…」
平民「どうやら天国の民が漏れなくここに集まっているようだね」
ガヤガヤ…ガヤガヤ…
???「静粛に!」
シーン…
???「皆の者、今日はよく集まってくれた!」
???「私は仮面ωである、覚えておくように!」
ザワザワ…ザワザワ…
仮面ω「今日集まってもらったのは他でもない、天国では今人口が増えすぎている!そして、それに対する措置をとる
ことになった!
それが、“ライフゲーム”である!」
平民「おいおい、笑わせるな!そんな馬鹿げたこと、出来るならやってみろ!」
仮面ω「ほう、反逆か…ならばこうだ」
パン!…
平民「グハッ…」
キャー…
平民「銃で撃たれた…」
平民「血が止まらない…」
仮面ω「こうなりたくなければ逆らわないことだ!ルール説明は9:30に始めるから、それまで最後のひと時を楽し
むんだな!」
9:10
ー町ー
町は、事を理解できない人々で溢れていた。
ユウヤ「そんなの聞いてないよ…ネットも混乱してて使えないし…」
彼はユウヤ。天国に来てから24年の青年である。ネットが普及して以来、ずっとネットに溺れている。廃人といってもいいだろう。掲示板でいつも煽られてばかりだったので、気は強いつもりだった。
ーカフェー
いつも閑古鳥が鳴いていたカフェ。それは異常事態の時も同じだった。
ミサキ「せっかく研究がいいところまで来てたのに…」
コップを置き、息を呑む。彼女はミサキ。天国に来て13年の、天才少女である。世紀の大研究に取り組んでいる最中、それも大詰めの時の出来事だった。いつも冷静な彼女だが、今日ばかりは動揺を隠せなかった。
ー天国政府前ー
異論を唱える者もいた。そんなものが通らないと知っていた。もう天国政府に人はいない。
タカハシ「どういうことなんだ!ふざけるな!」
彼はタカハシ。天国に来て32年の機械職人である。皆が認める、掛け値なしの人格者だった。だからこその行動だった。他の者に、少しでも貢献したい一心で、異論を叫び続けた。
ー森ー
暑さがより一層増してくる。しかし、ここにはずっと変わらない涼しさがあった。
イシイ「この涼しさも、今日で終わるのかな…」
彼女は、天国に来て27年のOL、イシイ。都に出て数年、会社が軌道に乗ったばかりだった。彼女にとって、この森は財宝だった。この憩いの場をいつまでも守っていたかった。
ー民家ー
最後になるかもしれない時間を家で過ごすのは、当然の選択だったのだろう。
ケント「おかあさん、おとうさん、こわいよ…」
しかし、彼の親はもういない。自暴自棄になって、首を吊った。遺された彼は、自分の無事を願うしかなかった。彼はケントだ。天国に来て9年の彼には、どうすることもできなかった。
30分にも満たない最後は、一瞬という他なかった。
ー広場ー
平民「いきなり招集されたと思ったら、なんだよこの人混みは…」
平民「どうやら天国の民が漏れなくここに集まっているようだね」
ガヤガヤ…ガヤガヤ…
???「静粛に!」
シーン…
???「皆の者、今日はよく集まってくれた!」
???「私は仮面ωである、覚えておくように!」
ザワザワ…ザワザワ…
仮面ω「今日集まってもらったのは他でもない、天国では今人口が増えすぎている!そして、それに対する措置をとる
ことになった!
それが、“ライフゲーム”である!」
平民「おいおい、笑わせるな!そんな馬鹿げたこと、出来るならやってみろ!」
仮面ω「ほう、反逆か…ならばこうだ」
パン!…
平民「グハッ…」
キャー…
平民「銃で撃たれた…」
平民「血が止まらない…」
仮面ω「こうなりたくなければ逆らわないことだ!ルール説明は9:30に始めるから、それまで最後のひと時を楽し
むんだな!」
9:10
ー町ー
町は、事を理解できない人々で溢れていた。
ユウヤ「そんなの聞いてないよ…ネットも混乱してて使えないし…」
彼はユウヤ。天国に来てから24年の青年である。ネットが普及して以来、ずっとネットに溺れている。廃人といってもいいだろう。掲示板でいつも煽られてばかりだったので、気は強いつもりだった。
ーカフェー
いつも閑古鳥が鳴いていたカフェ。それは異常事態の時も同じだった。
ミサキ「せっかく研究がいいところまで来てたのに…」
コップを置き、息を呑む。彼女はミサキ。天国に来て13年の、天才少女である。世紀の大研究に取り組んでいる最中、それも大詰めの時の出来事だった。いつも冷静な彼女だが、今日ばかりは動揺を隠せなかった。
ー天国政府前ー
異論を唱える者もいた。そんなものが通らないと知っていた。もう天国政府に人はいない。
タカハシ「どういうことなんだ!ふざけるな!」
彼はタカハシ。天国に来て32年の機械職人である。皆が認める、掛け値なしの人格者だった。だからこその行動だった。他の者に、少しでも貢献したい一心で、異論を叫び続けた。
ー森ー
暑さがより一層増してくる。しかし、ここにはずっと変わらない涼しさがあった。
イシイ「この涼しさも、今日で終わるのかな…」
彼女は、天国に来て27年のOL、イシイ。都に出て数年、会社が軌道に乗ったばかりだった。彼女にとって、この森は財宝だった。この憩いの場をいつまでも守っていたかった。
ー民家ー
最後になるかもしれない時間を家で過ごすのは、当然の選択だったのだろう。
ケント「おかあさん、おとうさん、こわいよ…」
しかし、彼の親はもういない。自暴自棄になって、首を吊った。遺された彼は、自分の無事を願うしかなかった。彼はケントだ。天国に来て9年の彼には、どうすることもできなかった。
30分にも満たない最後は、一瞬という他なかった。
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