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6章 風の守護する都
9-4
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9-4
「君が、オウカ君だろか」
ややかすれた男の声が俺を呼ぶ。振り返ると、額から大量に出血している中年の男性が立っていた。俺は一瞬ぎょっとしたが、すぐにこの人はゾンビだとわかった。
「ああ、そうだよ」
「そうか。君に一言、礼を言いたかったんだ。また再び剣を握らせてくれたこと、心から感謝する」
男は深々と頭を下げた。俺は慌てて手をぶんぶん振る。
「そんな!俺のほうこそ、力を貸してくれて助かったよ」
「何を言う、王国兵として、王城を守るのは当然のことだ。それが道半ばで果たせず終わったことを、どれだけ悔いたことか……だが、こうして無事に城を守ることができた。君にはなんど感謝してもしたりない」
「よしてくれって。俺は別に……」
そのとき、誰かが背中をバシッとたたいたので、俺はつんのめってしまった。
「よう、ぼうず!お前さんだな、俺たちをあの世から、首根っこつかんで引き戻しやがったのは!」
俺の背をたたいたのは、がっしりとした短髪の男だった。胸に剣の先端が刺さったままになっている。そいつはにかっと笑うと、またも背をバシバシ叩く。
「ぐわっ、そうだけ、どぅおっ」
「わっはっはっは!こいつめ、とんでもないことしやがる!死んでもまだ働けだと?生意気なガキめ!」
今度はヘッドロックをかけてきた。ぐぐぐ……こいつ、ひょっとして俺を恨んでるのか?
「だが、今回ばかりはお前さんに感謝しないとな。こんな奇跡があるとは思いもよらなかった。まったく大したやつだぜ、お前ってやつは!」
男は俺を解放する代わりに、またバシッと背中をたたいた。一応、褒めているんだよな……?
俺の周りには、感謝の言葉を伝えに来たゾンビたちがわらわらと群がり始めた。みな一様に、やり残したことを成し遂げられたと、晴れ晴れした笑みを浮かべていた。
少し離れたところから、四人のアンデッドが、ゾンビに囲まれる少年を見守っている。ウィルが、赤くなった目をしょぼつかせながら言った。
「……本当に、不思議な人ですよね」
「桜下殿が、ですかな?」
エラゼムがそれに答える。
「ええ。だって、あの人たちは全員、ゾンビなんですよ?なのに桜下さん、まるで友達みたいに……」
「そうですな……かの御仁には、不思議な力があるようです。単にネクロマンサーとしての能力だけではなく……死の世界の我々と、生の世界をつなぐ絆のようなものをお持ちだ」
エラゼムの言葉に、ウィルはうなずいた。この四人がこうして巡り合ったのも、彼がいたからだと思ったのだ。
「……最初から、あの人は変な人だったよ」
フランがぼそりとつぶやくと、彼女に寄りかかったライラはキキキッと笑った。
「ほんとほんと。でも、ライラは桜下がへんてこなやつでよかったって思うな」
四人のアンデッドは、大勢のゾンビの兵士たちに感謝される少年を、どこか誇らしげな気持ちで見つめていた。その少年の下には、また新たに熱烈な感謝を伝えに来たゾンビがやってきていた。
「うおぉぉぉぉぉぉお!少年、よくぞ!よくぞ俺との約束を果たしてくれたあぁぁぁぁ!」
野太い声が飛んでくる。俺が若い兵士と握手を交わしていると(利き腕がなくなっていたので、左手での握手だった……)、その兵士を突き飛ばして、一人の男が俺に猛進してきた。脇腹からひどく出血している……あ、この人!町の中で、俺に遺言を託していった兵士じゃないか?
「ああ、あんたか。これで、あんたとの約束は守れたかな?」
「もちろんだとも!これ以上ないくらい、最高の結果だ!一時はどうなることかと思ったが……お前はきっと、神が俺に使わせてくれた救世主に違いない!」
「あ、あはは……喜んでくれてよかったよ」
「おう!お前のおかげで、この国は救われた!俺の家族もだ!お前は、俺たち全員の恩人だぁぁ!」
兵士はぼろぼろ涙をこぼしながら、俺の手を握ってぶんぶんと振った。他の兵士たちも、その言葉にうんうんとうなずいている。俺は苦笑いしながらも、あえて水を差すようなことは言わなかった。勝利の喜びに酔いしれていられた方がいい。だって……この人たちはもう死んでしまっていて、俺は彼らを蘇らせたわけではないのだから。せっかくみんな笑っているんだから、この後のことはあんまり考えさせたくなかった。
「あのぅ、すみません……王女様に言われて、物資を持ってきたのですが……」
か細い声が聞こえて、俺たち全員が一斉にそちらのほうを向いた。そこにいたのは、大きな荷車を押してきた侍従と侍女だった。二人はゾンビたちに一斉に目を向けられて、ひぃと小さく悲鳴を漏らした。
「あー、ありがとう。そこに置いといてくれればいいよ」
俺が言うと、二人はさっと荷車から距離を置いた。荷車には大量の羽ペンとインク瓶、それに紙の山が積まれていた。ゾンビ兵士たちが待ってましたとばかりに荷車に群がると、侍従たちはますますそこから離れた。
うーん。しかし、こりゃどう見ても数が足りないな。紙といっても、元の世界のコピー用紙のように上質なものじゃない。一枚一枚が分厚いから、紙の山はあっとうまに無くなってしまいそうだった。俺は縮こまっている侍従と侍女に声をかけた。
「あのー、二人とも。申し訳ないんだけど、もう少し紙を用意できないかな?せめて一人に一枚はあげたいんだけど……」
「かっ、かしこまりました!」
二人はかくっと腰を折ると、すぐさま城のほうへすっ飛んでいった。この場を離れる口実ができて、むしろ喜んでいそうだな。
「あれ……?」
俺は荷車に殺到する兵士たちの後ろに、何人かのゾンビたちが隅に固まって、こちらをちらちら眺めているのに気づいた。ああ、あいつらはひょっとして……俺は、ゾンビ兵士たちの間を押し合いへし合いしながら荷車に近づいて、ペンと瓶を数個と、紙を何枚かかっぱらってから、そいつらのもとへ歩いて行った。
「あんたらは、紙をもらいにいかないのか?早くしないと無くなっちまうぞ」
「君は……けど、俺たちは……」
「あはは、冗談だよ。ほら、これ。羽ペンの数は足りないけど、うまいことしてくれ」
俺が筆記具を差し出すと、ゾンビたちはとたんに表情をやわらげた。
「ああ、ありがたい。どうにも奴らの近くに行きづらくってな。ほら……もとは、敵同士だったわけだし」
そうだ。このゾンビたちは、元ハルペリン軍の兵士だった連中だ。彼らからしたら、勝利に沸く王国兵のそばには近寄りがたいだろうな。
「そうだろうと思ったんだ。でも、あんたたちだって協力してくれたんだから」
「……よしてくれ。俺たちは、自分の軍を捨てたんだ。自分勝手な、裏切り者さ」
元ハルペリン兵たちは、とたんに沈んだ顔になってしまった。事実なだけに、フォローもしづらい。
「……なあ、あんたたちは、どうして俺に協力してくれたんだ?」
「理由か?そうだな……正直、何を言っても言い訳にしかならないが」
「まあ、それは今さらだよ。理由はどうあれ、あんたたちは俺に協力してくれた仲間なんだから」
「そうか?まあ、確かにな……まず一つは、君が俺たちに殺すなと言ったことだ。同じ軍を手にかけることは、さすがにしたくなかったからな……とは言え、一人か二人ならぶっ殺してもよかったかもしれないが」
「えぇ?」
「俺たちは……これが二つ目の理由にもなるんだが。俺たちは、元はハルペリン卿の治める領地の住人なんだ。ハルペリン卿は、領地で身寄りのない子どもや、俺たちみたいな貧乏人をかき集めて、軍の増強に充ててたんだよ」
「へぇー……でも、無理やりってわけじゃないんだろ?」
「一応は、な。けど俺たちからしたら、それ以外には生きる道がなかった。だから、根っから戦いたくて軍に志願したわけじゃないのさ。正直、この戦いもどっちが勝とうが、興味はなかった。ただ、生きて帰れさえすれば……」
元ハルペリン兵は、唇を噛んでうつむいてしまった。よく見ると、ここにいる兵士たちは、ほかのハルペリン軍に比べて若々しい気がする。体も一回り小さいようだった。
「……だから、君の提案に乗ったんだ。俺たちが死んでしまった以上、もう戦いの勝敗は関係ない。ただ、遺してきた家族のことだけが、どうしても気がかりだった……」
「……あんたには、子どもがいたのか?」
「いいや、妹が一人だけだ。俺たちは両親を早くに亡くして、食っていくために俺が兵士として拾われたんだ。そういう意味では、ハルペリン卿に感謝はしてるんだが……たった一人の妹には、代えられなかったよ」
「……妹さんは、これから大丈夫なのか?」
「わからない。けど軍にいる以上、いつかはこうなると、お互い分かっていたさ。遺言書には、これからどう生きて行ったらいいかを書くつもりだ。妹は賢いから、うまいことやってくれると思う」
「そっか……」
元ハルペリン兵たちは俺から紙とペンを受け取ると、床石の上でおのおの遺言状をしたため始めた。
……ひとえに王国側、ハルペリン側といっても、そこにいるのは一人一人の人間たちだ。みんなそれぞれの考え、事情があって、この戦いに参加していた。俺は改めて、そのことを感じていた。
つづく
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読了ありがとうございました。
続きは【翌日0時】に更新予定です(日曜日はお休み)。
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ややかすれた男の声が俺を呼ぶ。振り返ると、額から大量に出血している中年の男性が立っていた。俺は一瞬ぎょっとしたが、すぐにこの人はゾンビだとわかった。
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「そうか。君に一言、礼を言いたかったんだ。また再び剣を握らせてくれたこと、心から感謝する」
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「ぐわっ、そうだけ、どぅおっ」
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俺の周りには、感謝の言葉を伝えに来たゾンビたちがわらわらと群がり始めた。みな一様に、やり残したことを成し遂げられたと、晴れ晴れした笑みを浮かべていた。
少し離れたところから、四人のアンデッドが、ゾンビに囲まれる少年を見守っている。ウィルが、赤くなった目をしょぼつかせながら言った。
「……本当に、不思議な人ですよね」
「桜下殿が、ですかな?」
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エラゼムの言葉に、ウィルはうなずいた。この四人がこうして巡り合ったのも、彼がいたからだと思ったのだ。
「……最初から、あの人は変な人だったよ」
フランがぼそりとつぶやくと、彼女に寄りかかったライラはキキキッと笑った。
「ほんとほんと。でも、ライラは桜下がへんてこなやつでよかったって思うな」
四人のアンデッドは、大勢のゾンビの兵士たちに感謝される少年を、どこか誇らしげな気持ちで見つめていた。その少年の下には、また新たに熱烈な感謝を伝えに来たゾンビがやってきていた。
「うおぉぉぉぉぉぉお!少年、よくぞ!よくぞ俺との約束を果たしてくれたあぁぁぁぁ!」
野太い声が飛んでくる。俺が若い兵士と握手を交わしていると(利き腕がなくなっていたので、左手での握手だった……)、その兵士を突き飛ばして、一人の男が俺に猛進してきた。脇腹からひどく出血している……あ、この人!町の中で、俺に遺言を託していった兵士じゃないか?
「ああ、あんたか。これで、あんたとの約束は守れたかな?」
「もちろんだとも!これ以上ないくらい、最高の結果だ!一時はどうなることかと思ったが……お前はきっと、神が俺に使わせてくれた救世主に違いない!」
「あ、あはは……喜んでくれてよかったよ」
「おう!お前のおかげで、この国は救われた!俺の家族もだ!お前は、俺たち全員の恩人だぁぁ!」
兵士はぼろぼろ涙をこぼしながら、俺の手を握ってぶんぶんと振った。他の兵士たちも、その言葉にうんうんとうなずいている。俺は苦笑いしながらも、あえて水を差すようなことは言わなかった。勝利の喜びに酔いしれていられた方がいい。だって……この人たちはもう死んでしまっていて、俺は彼らを蘇らせたわけではないのだから。せっかくみんな笑っているんだから、この後のことはあんまり考えさせたくなかった。
「あのぅ、すみません……王女様に言われて、物資を持ってきたのですが……」
か細い声が聞こえて、俺たち全員が一斉にそちらのほうを向いた。そこにいたのは、大きな荷車を押してきた侍従と侍女だった。二人はゾンビたちに一斉に目を向けられて、ひぃと小さく悲鳴を漏らした。
「あー、ありがとう。そこに置いといてくれればいいよ」
俺が言うと、二人はさっと荷車から距離を置いた。荷車には大量の羽ペンとインク瓶、それに紙の山が積まれていた。ゾンビ兵士たちが待ってましたとばかりに荷車に群がると、侍従たちはますますそこから離れた。
うーん。しかし、こりゃどう見ても数が足りないな。紙といっても、元の世界のコピー用紙のように上質なものじゃない。一枚一枚が分厚いから、紙の山はあっとうまに無くなってしまいそうだった。俺は縮こまっている侍従と侍女に声をかけた。
「あのー、二人とも。申し訳ないんだけど、もう少し紙を用意できないかな?せめて一人に一枚はあげたいんだけど……」
「かっ、かしこまりました!」
二人はかくっと腰を折ると、すぐさま城のほうへすっ飛んでいった。この場を離れる口実ができて、むしろ喜んでいそうだな。
「あれ……?」
俺は荷車に殺到する兵士たちの後ろに、何人かのゾンビたちが隅に固まって、こちらをちらちら眺めているのに気づいた。ああ、あいつらはひょっとして……俺は、ゾンビ兵士たちの間を押し合いへし合いしながら荷車に近づいて、ペンと瓶を数個と、紙を何枚かかっぱらってから、そいつらのもとへ歩いて行った。
「あんたらは、紙をもらいにいかないのか?早くしないと無くなっちまうぞ」
「君は……けど、俺たちは……」
「あはは、冗談だよ。ほら、これ。羽ペンの数は足りないけど、うまいことしてくれ」
俺が筆記具を差し出すと、ゾンビたちはとたんに表情をやわらげた。
「ああ、ありがたい。どうにも奴らの近くに行きづらくってな。ほら……もとは、敵同士だったわけだし」
そうだ。このゾンビたちは、元ハルペリン軍の兵士だった連中だ。彼らからしたら、勝利に沸く王国兵のそばには近寄りがたいだろうな。
「そうだろうと思ったんだ。でも、あんたたちだって協力してくれたんだから」
「……よしてくれ。俺たちは、自分の軍を捨てたんだ。自分勝手な、裏切り者さ」
元ハルペリン兵たちは、とたんに沈んだ顔になってしまった。事実なだけに、フォローもしづらい。
「……なあ、あんたたちは、どうして俺に協力してくれたんだ?」
「理由か?そうだな……正直、何を言っても言い訳にしかならないが」
「まあ、それは今さらだよ。理由はどうあれ、あんたたちは俺に協力してくれた仲間なんだから」
「そうか?まあ、確かにな……まず一つは、君が俺たちに殺すなと言ったことだ。同じ軍を手にかけることは、さすがにしたくなかったからな……とは言え、一人か二人ならぶっ殺してもよかったかもしれないが」
「えぇ?」
「俺たちは……これが二つ目の理由にもなるんだが。俺たちは、元はハルペリン卿の治める領地の住人なんだ。ハルペリン卿は、領地で身寄りのない子どもや、俺たちみたいな貧乏人をかき集めて、軍の増強に充ててたんだよ」
「へぇー……でも、無理やりってわけじゃないんだろ?」
「一応は、な。けど俺たちからしたら、それ以外には生きる道がなかった。だから、根っから戦いたくて軍に志願したわけじゃないのさ。正直、この戦いもどっちが勝とうが、興味はなかった。ただ、生きて帰れさえすれば……」
元ハルペリン兵は、唇を噛んでうつむいてしまった。よく見ると、ここにいる兵士たちは、ほかのハルペリン軍に比べて若々しい気がする。体も一回り小さいようだった。
「……だから、君の提案に乗ったんだ。俺たちが死んでしまった以上、もう戦いの勝敗は関係ない。ただ、遺してきた家族のことだけが、どうしても気がかりだった……」
「……あんたには、子どもがいたのか?」
「いいや、妹が一人だけだ。俺たちは両親を早くに亡くして、食っていくために俺が兵士として拾われたんだ。そういう意味では、ハルペリン卿に感謝はしてるんだが……たった一人の妹には、代えられなかったよ」
「……妹さんは、これから大丈夫なのか?」
「わからない。けど軍にいる以上、いつかはこうなると、お互い分かっていたさ。遺言書には、これからどう生きて行ったらいいかを書くつもりだ。妹は賢いから、うまいことやってくれると思う」
「そっか……」
元ハルペリン兵たちは俺から紙とペンを受け取ると、床石の上でおのおの遺言状をしたため始めた。
……ひとえに王国側、ハルペリン側といっても、そこにいるのは一人一人の人間たちだ。みんなそれぞれの考え、事情があって、この戦いに参加していた。俺は改めて、そのことを感じていた。
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