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15章 燃え尽きた松明
15章 モンスター・用語辞典
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●モンスター図鑑
この図鑑は、ギネンベルナ王室が編纂した、全国に生息するモンスターの特徴、生態、戦う際の注意事項などを記したものである。これを読めば、読者諸君は危険なモンスターに対する最低限の知識を得る事が出来るだろう。ただし、留意しておいてほしい。ここに記されているのは、あくまでも多種多様なモンスターの一側面に過ぎない。諸君が実際に剣を握り、モンスターと相対する際には、必ずしも本に書かれた知識だけが全てでない事を忘れないで頂ければ幸いだ。
“危険度”について
そのモンスター一体のみに対して、人間が戦いを挑む場合の脅威の指針。
S……生物の頂点に位置する種族。人間が大軍を成したとしても、討伐は極めて困難。ドラゴン種などが該当。
A……非常に凶暴。人間単体では歯が立たず、屈強な戦士たちによる軍隊の形成が必要。オーガ、ゴーレムなどが該当。
B……危険だが、熟達した知識と技量があれば討伐可能。ただし一人では苦戦を強いられるであろう。ライカンスロープ、トロールなどが該当。
C……単体では弱く、一人前の戦士なら十分応戦可能。だがこのランクのモンスターは群れを成すことが多く、個としての弱さを補っているので注意されたし。オーク、ゴブリンなどが該当。
D……極めて脆弱、もしくは危険性のない生物群。
・モンスター詳細
タキターロ
鮭目 大化岩魚科 危険度D+
大型の魚類。
最大で成人男性ほどの体長になる大魚。食用に適し、美味なため盛んに漁が行われるが、泳力が強いため油断すると引き摺り込まれる。狙う場合は十分に注意を払うこと。
近年になって発見された。かつては生息数が少なく、ライカニール帝国の一部の湖にしか生息していなかったと言われ、その近辺の村に幻の魚として噂されているだけであった。だが街道の整備のためにその湖の一部埋め立て工事が行われた際、作業にあたっていた魔術師が誤って湖岸の一部を破壊、水が近くの河川に流れ出してしまい、それに乗じて本種も放流され、生息域が拡大されたと考えられている。
本種は本来極めて生命力の強い魚であり、淡水だけでなく海水にも適応可能だったため、爆発的に個体数が増加した。かつて生息数が少なかったのは小さな湖に閉じ込められていたからであり、広く分布するようになってからは本来の生態系を破壊する勢いで増加を続けている。一部の学者はこのまま数が増えていけばあらゆる水生生態系を破壊し尽くすとの声明を発表しており、環境への危険度は計り知れない。ある種非常に恐ろしい魚である。
ケルピー
奇蹄目 水妖蒼馬科 危険度B
水場への環境に適応した馬の一種。
穏やかな性格。こちらから危害を加えなければ攻撃してくることは滅多にない。ただし力は強いため、油断すると痛い目に遭うだろう。
特殊な体組織を持ち、その身体構造は水に近いとされる。光の屈折率を操作して限りなく透明に近づくことが可能で、その状態で水に入ると目視での発見は極めて困難になる。本種は水中に適応するために通常のウマとは異なる様々な特徴を持ち、例えば両手足の繋及び飛節を変形させ水かきのようにする、水中の酸素を喉元にある鰓のような部位でこし取ることができるなどがある。中でも体内にある特殊な”袋”は魔力を秘めているとされ、ここでは水から電気に近いエネルギーや熱、数種類の気体を合成可能で、これらが本種の馬力の強さの秘訣であると考えられている。
この”袋”臓器は同じく奇蹄目のアパオシャにも共通する部位であり、本種とルーツを同じくする可能性が示唆されている。
スフィンクス
食肉目 鸚鵡獅子科 危険度C+
人間によく似た顔を持つライオンの仲間。
力は強くないが、肉食のため、安易に近づくのは危険。謎かけは無視して構わない。
人間そっくりの頭部に、人語を流暢に話すという珍しい特徴を持つ獅子。ライオンとしては小柄かつ力も弱い傾向にあり、そういった弱点を補うためにこれらの特性を得たと考えられている。これは獲物を混乱させたり、襲われた際の逃走時に使用される。
謎かけを行うスフィンクスがサーカスなどで人気だが、野生の個体は謎かけを行う事は滅多にない。本種はそもそも人語を理解してはおらず、近くにいた人間の言葉を模倣して喋っているに過ぎない。なので返答をしても基本的には会話は成立しない。サーカスのものは特殊な訓練を積んだ結果だと考えた方がいいだろう。にもかかわらず、野生のスフィンクスになぞなぞ勝負を挑もうとする命知らずな者が後を絶たず、各国のレンジャーは頭を抱えている。
ソーマ
蒼月草目 蒼月草科 危険度D-
青色の薬草。
見晴らしのいい丘の頂上などにまとまって生える。葉は水分を多く含み、常に雨に濡れたばかりのように濡れている。この汁には怪我の治癒を早める効果があり、戦士や冒険家に人気のポピュラーな薬草である。ただし濡れている事から傷みやすく、長期保存する場合は一度完全に乾燥させる必要がある。この時、月の光で一夜干ししないと効能を失ってしまうので注意。乾燥後は水で戻せばすぐに使用可能になる。
ウルク
獣人目 猪鬼科 危険度B
大型のオーク。
オークより一回りほど大型で、力もそれに応じて強くなっている。群れを作る性質も変わらず、脅威度は段違いに高い。
オークの変種、もしくは亜種だと考えられている。地下を住処とするオークに対し、本種は深い山奥の盆地などに簡単な集落を作り、群れで生活する。この事からオークより高い知能が窺えるが、高度な技術を習得する事はできないようで、その場合は人間を連れ去って代わりに仕事をさせる事が多い。従順な職人は重宝され、生還するケースも多く、抵抗するよりは大人しく従う方が安全であるとされる。ただしごく稀に、集落の奥地にある“巣”に連れ込まれる場合があり、そうなると生還は絶望的になると言う。この条件は未だ不明だが、一説によるとオーガはオークと人間の交雑種であると言われており、また帰らない人間が男性ばかりである事から、巣の奥にはメスのオーガ若しくはオークが住み着いているではと推測されている。
コ
精霊目 光蟲科 危険度D-
微弱な光を放つ精霊。
特定の森にのみ発生する自然現象に近い存在。意志のようなものは確認されておらず、ただ存在し漂うだけだと思われる。コが発生する森は往々にして自然が豊かな傾向にあり、またコが去った森は遠からず厄災に見舞われると言う。その正体については謎が多く、太古の昔に存在した虫が姿を変えたものだとも、昆虫型モンスターの特殊なアンデッドだとも言われている。
ヨビコ
精霊目 鳴子蟲科 危険度A
ケタケタとやかましい音を発する精霊の一種。
この精霊自体は危険ではないが、後述する性質により、長くその場に留まると命に関わる。姿は透明で、感知することは難しい。近くにコがいる場合は本種もいるものとして警戒すべきである。
コと近しい性質を持ち、発生場所などはおおむね共通している。ただし、基本的に捕食行動を行わないコに対して、ヨビコは肉食性であり、土中の極めて微細な生物を主な捕食対象としている。ヨビコ自身に餌を探す能力は無く、災害などで偶発的に土砂が露出した際にのみ餌にありつくことができるほどの、か弱い精霊である。が、本種は大型の生物(ギガースなどの巨人や、ダイダラボッチなどの極めて大型生物が対象となる)と共利関係にあり、獣の気配(大抵の場合は物音)を察知すると前述のケタケタという音を発し、それら大型生物を呼び寄せる性質を後天的に獲得した。これにより、大型生物は獲物にありつき、本種はその際に生じた土砂崩れなどから餌にありつけるのである。
ダイダラボッチ
巨人目→亀虫目 泡沫巨人科→泡沫蝉科 危険度S→A-(暫定)
巨大な白い人型生物だと考えられていたが、ごく最近になって、小型の蝉であることが判明した。
巨人の姿の場合、基本的に撃退は不可能である。音に敏感に反応するため、ダイダラボッチの生息域では物音を立てることは推奨されない。本体である蝉自体はどうとでもなるので、対処法については特筆しない。
※注釈・本種の記載は、その生態が判明する以前のものである。現在は最新の研究が進められているため、ここに記された内容は変更される可能性が高いことに留意されたし。
泡状の体を持つ巨人。体の一部、もしくはほぼ全てが欠損しても瞬時に再生する驚異的な能力を持ち、物理的アプローチに対しては実質無敵だと考えられる。巨人目のモンスター、ひいては生物である以上、どこかに臓器が存在するものと思われるが、現段階では感覚器官の一つも判明しておらず、従ってどこを攻撃すれば撃退が可能なのかいまだ不明である。一度獲物だと認識されると、泡状の体を自在に伸縮させ、包み込むように捕食する。非常に執念深く、またその巨体から攻撃範囲も尋常ではないので、逃げ切ることは至難の業である。いかに存在を気取られないか、いかに本種を呼び出さないかが重要となる。
本種はヨビコと共利関係にあり、ヨビコの発する音に応じる形で出現することがほとんどである。ヨビコは音に反応するため、本種が生息するエリアでは、極力音を発さないことが求められる。
サイクロプス
鬼人目 鬼一目連科 危険度B+
一つ目の鬼。
トロールより一回りほど小さいが、それ故敏捷であり、ある程度の頭脳も持ち合わせる。基本的には群れないので、十分な訓練を重ねた戦士であれば一人でも撃退できるだろう。
大きな単眼に、緑色の甲殻という、鬼人目全体から見ても特異な外見のモンスター。基本的にそこまで大きく成長しないが、まれに極めて大型の個体が発見されることがある。これらのことから、本種を鬼人目ではなく巨人目のモンスターに再分類すべきとの意見も出されているが、現時点では保留されている。
人間の大陸にはほとんど生息しておらず、目撃例は魔王の大陸との国境付近、もしくは魔大陸でのものに限定される。その為詳しい生態などはいまだ不明だが、千年以上前の遺跡などからサイクロプスと思われる壁画などが出土することがままあり、かつては人間の大陸にも生息していた可能性が示唆されている。なお、それらの壁画を確認する限り、人々はサイクロプスを恐れていたというより、むしろ生活を共にしていたとも取れる内容のものも発見されている。当時の文明には本種との交流を可能にする術が存在したのかもしれないが、現在は目を合わせると確実に襲い掛かってくるため、粛々と対処することが好ましいだろう。
●用語辞典
ミツキの町
かつて勇者ファーストが興した町。「ワフウ」というスローガンの下に、ファースト自らが指揮を執り、町並みをデザインした。
●魔法辞典
・(無属性)
キュアテイル
傷を治す。
・(火属性)
フレイムパイン
燃え盛る柱を地面から生やす。
フレーミングバルサム
パチパチと爆ぜる火花を散らす。
ジラソーレ
大きな火球を飛ばす。
メイフライヘイズ
高熱を放ち、蜃気楼を発生させる。
・(氷属性)
スノーフレーク
空気の温度を極端に下げ、凍らせる。
アントルメグラッセ
冷気を操り、動く氷のオブジェを作る。
ゼロアベーテ
氷点下の空間を生み出し、広範囲を凍て付かせる。
バッカルコーン
無数の氷柱を発生させる。
・(風属性)
ストームスティード
疾風の速さで走る馬を呼び出す。
ヴィントネルケ
風の鎖で相手を拘束する。
ブリーズアイヴィ
風の力を体に纏わせる。自分の体を強化したり、相手の動きを制限して使用する。
ブラストビート
風の渦を閉じ込めた球を放つ。任意の場所で炸裂し、広範囲に暴風をもたらす。
・(地属性)
バンブーシュート
石筍を生やす、もしくは投げつけて攻撃する魔法。
・(聖属性)
アマハステビア
歯を治療する魔法。
・(闇属性)
レイジユニコーン
怒りに狂わせ、手当たり次第に暴れさせる。
フォローマーメイド
他者の身体能力を自身に反映させる。他人そっくりに変身する事も可能。
●地図
この図鑑は、ギネンベルナ王室が編纂した、全国に生息するモンスターの特徴、生態、戦う際の注意事項などを記したものである。これを読めば、読者諸君は危険なモンスターに対する最低限の知識を得る事が出来るだろう。ただし、留意しておいてほしい。ここに記されているのは、あくまでも多種多様なモンスターの一側面に過ぎない。諸君が実際に剣を握り、モンスターと相対する際には、必ずしも本に書かれた知識だけが全てでない事を忘れないで頂ければ幸いだ。
“危険度”について
そのモンスター一体のみに対して、人間が戦いを挑む場合の脅威の指針。
S……生物の頂点に位置する種族。人間が大軍を成したとしても、討伐は極めて困難。ドラゴン種などが該当。
A……非常に凶暴。人間単体では歯が立たず、屈強な戦士たちによる軍隊の形成が必要。オーガ、ゴーレムなどが該当。
B……危険だが、熟達した知識と技量があれば討伐可能。ただし一人では苦戦を強いられるであろう。ライカンスロープ、トロールなどが該当。
C……単体では弱く、一人前の戦士なら十分応戦可能。だがこのランクのモンスターは群れを成すことが多く、個としての弱さを補っているので注意されたし。オーク、ゴブリンなどが該当。
D……極めて脆弱、もしくは危険性のない生物群。
・モンスター詳細
タキターロ
鮭目 大化岩魚科 危険度D+
大型の魚類。
最大で成人男性ほどの体長になる大魚。食用に適し、美味なため盛んに漁が行われるが、泳力が強いため油断すると引き摺り込まれる。狙う場合は十分に注意を払うこと。
近年になって発見された。かつては生息数が少なく、ライカニール帝国の一部の湖にしか生息していなかったと言われ、その近辺の村に幻の魚として噂されているだけであった。だが街道の整備のためにその湖の一部埋め立て工事が行われた際、作業にあたっていた魔術師が誤って湖岸の一部を破壊、水が近くの河川に流れ出してしまい、それに乗じて本種も放流され、生息域が拡大されたと考えられている。
本種は本来極めて生命力の強い魚であり、淡水だけでなく海水にも適応可能だったため、爆発的に個体数が増加した。かつて生息数が少なかったのは小さな湖に閉じ込められていたからであり、広く分布するようになってからは本来の生態系を破壊する勢いで増加を続けている。一部の学者はこのまま数が増えていけばあらゆる水生生態系を破壊し尽くすとの声明を発表しており、環境への危険度は計り知れない。ある種非常に恐ろしい魚である。
ケルピー
奇蹄目 水妖蒼馬科 危険度B
水場への環境に適応した馬の一種。
穏やかな性格。こちらから危害を加えなければ攻撃してくることは滅多にない。ただし力は強いため、油断すると痛い目に遭うだろう。
特殊な体組織を持ち、その身体構造は水に近いとされる。光の屈折率を操作して限りなく透明に近づくことが可能で、その状態で水に入ると目視での発見は極めて困難になる。本種は水中に適応するために通常のウマとは異なる様々な特徴を持ち、例えば両手足の繋及び飛節を変形させ水かきのようにする、水中の酸素を喉元にある鰓のような部位でこし取ることができるなどがある。中でも体内にある特殊な”袋”は魔力を秘めているとされ、ここでは水から電気に近いエネルギーや熱、数種類の気体を合成可能で、これらが本種の馬力の強さの秘訣であると考えられている。
この”袋”臓器は同じく奇蹄目のアパオシャにも共通する部位であり、本種とルーツを同じくする可能性が示唆されている。
スフィンクス
食肉目 鸚鵡獅子科 危険度C+
人間によく似た顔を持つライオンの仲間。
力は強くないが、肉食のため、安易に近づくのは危険。謎かけは無視して構わない。
人間そっくりの頭部に、人語を流暢に話すという珍しい特徴を持つ獅子。ライオンとしては小柄かつ力も弱い傾向にあり、そういった弱点を補うためにこれらの特性を得たと考えられている。これは獲物を混乱させたり、襲われた際の逃走時に使用される。
謎かけを行うスフィンクスがサーカスなどで人気だが、野生の個体は謎かけを行う事は滅多にない。本種はそもそも人語を理解してはおらず、近くにいた人間の言葉を模倣して喋っているに過ぎない。なので返答をしても基本的には会話は成立しない。サーカスのものは特殊な訓練を積んだ結果だと考えた方がいいだろう。にもかかわらず、野生のスフィンクスになぞなぞ勝負を挑もうとする命知らずな者が後を絶たず、各国のレンジャーは頭を抱えている。
ソーマ
蒼月草目 蒼月草科 危険度D-
青色の薬草。
見晴らしのいい丘の頂上などにまとまって生える。葉は水分を多く含み、常に雨に濡れたばかりのように濡れている。この汁には怪我の治癒を早める効果があり、戦士や冒険家に人気のポピュラーな薬草である。ただし濡れている事から傷みやすく、長期保存する場合は一度完全に乾燥させる必要がある。この時、月の光で一夜干ししないと効能を失ってしまうので注意。乾燥後は水で戻せばすぐに使用可能になる。
ウルク
獣人目 猪鬼科 危険度B
大型のオーク。
オークより一回りほど大型で、力もそれに応じて強くなっている。群れを作る性質も変わらず、脅威度は段違いに高い。
オークの変種、もしくは亜種だと考えられている。地下を住処とするオークに対し、本種は深い山奥の盆地などに簡単な集落を作り、群れで生活する。この事からオークより高い知能が窺えるが、高度な技術を習得する事はできないようで、その場合は人間を連れ去って代わりに仕事をさせる事が多い。従順な職人は重宝され、生還するケースも多く、抵抗するよりは大人しく従う方が安全であるとされる。ただしごく稀に、集落の奥地にある“巣”に連れ込まれる場合があり、そうなると生還は絶望的になると言う。この条件は未だ不明だが、一説によるとオーガはオークと人間の交雑種であると言われており、また帰らない人間が男性ばかりである事から、巣の奥にはメスのオーガ若しくはオークが住み着いているではと推測されている。
コ
精霊目 光蟲科 危険度D-
微弱な光を放つ精霊。
特定の森にのみ発生する自然現象に近い存在。意志のようなものは確認されておらず、ただ存在し漂うだけだと思われる。コが発生する森は往々にして自然が豊かな傾向にあり、またコが去った森は遠からず厄災に見舞われると言う。その正体については謎が多く、太古の昔に存在した虫が姿を変えたものだとも、昆虫型モンスターの特殊なアンデッドだとも言われている。
ヨビコ
精霊目 鳴子蟲科 危険度A
ケタケタとやかましい音を発する精霊の一種。
この精霊自体は危険ではないが、後述する性質により、長くその場に留まると命に関わる。姿は透明で、感知することは難しい。近くにコがいる場合は本種もいるものとして警戒すべきである。
コと近しい性質を持ち、発生場所などはおおむね共通している。ただし、基本的に捕食行動を行わないコに対して、ヨビコは肉食性であり、土中の極めて微細な生物を主な捕食対象としている。ヨビコ自身に餌を探す能力は無く、災害などで偶発的に土砂が露出した際にのみ餌にありつくことができるほどの、か弱い精霊である。が、本種は大型の生物(ギガースなどの巨人や、ダイダラボッチなどの極めて大型生物が対象となる)と共利関係にあり、獣の気配(大抵の場合は物音)を察知すると前述のケタケタという音を発し、それら大型生物を呼び寄せる性質を後天的に獲得した。これにより、大型生物は獲物にありつき、本種はその際に生じた土砂崩れなどから餌にありつけるのである。
ダイダラボッチ
巨人目→亀虫目 泡沫巨人科→泡沫蝉科 危険度S→A-(暫定)
巨大な白い人型生物だと考えられていたが、ごく最近になって、小型の蝉であることが判明した。
巨人の姿の場合、基本的に撃退は不可能である。音に敏感に反応するため、ダイダラボッチの生息域では物音を立てることは推奨されない。本体である蝉自体はどうとでもなるので、対処法については特筆しない。
※注釈・本種の記載は、その生態が判明する以前のものである。現在は最新の研究が進められているため、ここに記された内容は変更される可能性が高いことに留意されたし。
泡状の体を持つ巨人。体の一部、もしくはほぼ全てが欠損しても瞬時に再生する驚異的な能力を持ち、物理的アプローチに対しては実質無敵だと考えられる。巨人目のモンスター、ひいては生物である以上、どこかに臓器が存在するものと思われるが、現段階では感覚器官の一つも判明しておらず、従ってどこを攻撃すれば撃退が可能なのかいまだ不明である。一度獲物だと認識されると、泡状の体を自在に伸縮させ、包み込むように捕食する。非常に執念深く、またその巨体から攻撃範囲も尋常ではないので、逃げ切ることは至難の業である。いかに存在を気取られないか、いかに本種を呼び出さないかが重要となる。
本種はヨビコと共利関係にあり、ヨビコの発する音に応じる形で出現することがほとんどである。ヨビコは音に反応するため、本種が生息するエリアでは、極力音を発さないことが求められる。
サイクロプス
鬼人目 鬼一目連科 危険度B+
一つ目の鬼。
トロールより一回りほど小さいが、それ故敏捷であり、ある程度の頭脳も持ち合わせる。基本的には群れないので、十分な訓練を重ねた戦士であれば一人でも撃退できるだろう。
大きな単眼に、緑色の甲殻という、鬼人目全体から見ても特異な外見のモンスター。基本的にそこまで大きく成長しないが、まれに極めて大型の個体が発見されることがある。これらのことから、本種を鬼人目ではなく巨人目のモンスターに再分類すべきとの意見も出されているが、現時点では保留されている。
人間の大陸にはほとんど生息しておらず、目撃例は魔王の大陸との国境付近、もしくは魔大陸でのものに限定される。その為詳しい生態などはいまだ不明だが、千年以上前の遺跡などからサイクロプスと思われる壁画などが出土することがままあり、かつては人間の大陸にも生息していた可能性が示唆されている。なお、それらの壁画を確認する限り、人々はサイクロプスを恐れていたというより、むしろ生活を共にしていたとも取れる内容のものも発見されている。当時の文明には本種との交流を可能にする術が存在したのかもしれないが、現在は目を合わせると確実に襲い掛かってくるため、粛々と対処することが好ましいだろう。
●用語辞典
ミツキの町
かつて勇者ファーストが興した町。「ワフウ」というスローガンの下に、ファースト自らが指揮を執り、町並みをデザインした。
●魔法辞典
・(無属性)
キュアテイル
傷を治す。
・(火属性)
フレイムパイン
燃え盛る柱を地面から生やす。
フレーミングバルサム
パチパチと爆ぜる火花を散らす。
ジラソーレ
大きな火球を飛ばす。
メイフライヘイズ
高熱を放ち、蜃気楼を発生させる。
・(氷属性)
スノーフレーク
空気の温度を極端に下げ、凍らせる。
アントルメグラッセ
冷気を操り、動く氷のオブジェを作る。
ゼロアベーテ
氷点下の空間を生み出し、広範囲を凍て付かせる。
バッカルコーン
無数の氷柱を発生させる。
・(風属性)
ストームスティード
疾風の速さで走る馬を呼び出す。
ヴィントネルケ
風の鎖で相手を拘束する。
ブリーズアイヴィ
風の力を体に纏わせる。自分の体を強化したり、相手の動きを制限して使用する。
ブラストビート
風の渦を閉じ込めた球を放つ。任意の場所で炸裂し、広範囲に暴風をもたらす。
・(地属性)
バンブーシュート
石筍を生やす、もしくは投げつけて攻撃する魔法。
・(聖属性)
アマハステビア
歯を治療する魔法。
・(闇属性)
レイジユニコーン
怒りに狂わせ、手当たり次第に暴れさせる。
フォローマーメイド
他者の身体能力を自身に反映させる。他人そっくりに変身する事も可能。
●地図
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この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
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