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16章 奪われた姫君
7-4
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砂漠の旅路は、実に数週間にも及んだ。
俺たちが、オルゴル……コルコル……?ダメだ、どうしても覚えられない。その覚えづらい名前のミミズの怪物を退けてからも、モンスターの襲撃は何度か起こった。灰色のやせ細った狼の群れ、砂の中を泳ぐサメのようなモンスター、流砂の中にとぐろを巻く巨大なガラガラヘビ……そういった連中をやっつけながら、ついに人類連合軍は今日、オアシスに辿り着いた。
「お……おお!川じゃないか」
行く手に広がる、広大な河川。ちらほらとだけど、緑も見える。うわぁ、絵にかいた様なオアシスだ。キラキラ光る水面が美しい。
『あれは、サンズ川です。人類の大陸でもっとも西に流れる川で、夕日の沈む川とも呼ばれています』
夕日の……西は日が暮れる方角であり、同時に魔王が陣取っている方角でもある。俺たちが目指す先であり、いまだかつて人類が到達しえなかった未開の地だ。
「わぁ。村がありますよ!」
ウィルの黄色い声。確かに川のほとりに、小さな集落があった。連合軍の馬車隊はその村へと立ち寄る。村の名前は、クロニカと言うらしい。サーガの町の半分ほどの大きさしかないが、ここらじゃ一番人が多い場所だそうだ。
『サーガが最果ての町だとするのならば、クロニカは人の住む最果ての地です』
「お、じゃあ……いよいよか」
『はい。ここより先、人間の住む集落は存在しません。後はひたすら、砂漠が続くのみとなります』
ううむ、ついにここまで来たか。補給ができるのもここが最後だな。そして、人の営みを感じられるのもラスト。そう考えると、なんだか無性に人恋しくなってきた。
「俺、村を見てくるけど。みんなも来るか?」
アルルカ以外のみんなが付いてくると言った(人間なんてどこにでもいるわよ、とのことだ)。やつだけを残して、俺たちはクロニカ村を散策する。
「へー。最果ての村なんて言ってたけど、意外としゃれてるじゃん」
「ほんとですね。色ガラスがキレイ……」
村の家々の窓には、赤や青、緑に水色のガラスが使われていた。砂漠の強い日差しを受けて、色とりどりにキラキラ光っている。砂ばかりで白っぽい村に、カラフルなガラスはよく映えた。
『ああ、砂漠の町だからかもしれませんね』
シャツの下で、アニがちりんと揺れる。
「砂漠だから?」
『ガラスの原料の一部は砂です。ここでなら、採り放題でしょう』
ほほう、さすがガラスの鈴。詳しいな。ガラスって、砂から作られるんだなぁと感心していると。
「お……」
「桜下さん?どうしました?」
「いや、見ろよ。あの子」
俺はちょうど目の前の角を歩いてく、男の子を指さした。よく日に焼けたその子どもは、どこにでもいそうな普通の少年だ。だが、その頭に乗せている物がすごい。その子がすっぽりと収まってしまいそうな、大きな壺だ。
「わ、すごい。ああ、でも見ていて冷や冷やしますね……」
「だな……あんなの乗せて、何しに行くんだろ」
「家の手伝いとかでしょうか。水汲みとか」
ふむ、だとしたらけなげなもんだ。男の子は建物の角を曲がって見えなくなってしまった。ここは小さな村だし、子どもでも仕事があるのかもしれない。ライラは自分と同じくらいの子どもが巨大な壺を運ぶ姿に、目を丸くしている。
村の通りを見物しているうちに、俺はその子のことをすっかり忘れていた。砂漠の最果てだけあって、変わったものがたくさんある。
干物を取り扱う店先には、見たこともないような奇妙な生物の干物が並べられていた。ここに来るまでに見た、砂を泳ぐサメと思しき開き。ぱっと見はイカに似ているが、あれはコウモリか?トカゲそのままの干物には、ウィルが青い顔をしていた。
青果店には、真っ赤な果実がたくさん置かれていた。何の実だろうと思ったら、サボテンだと言うから驚きだ。サボテンって、あんなに可愛い実をつけるのか……
その青果店の隣には、なぜか戸口が異様に小さい家が一件、ぽつんと立っていた。背も低いし、小人用の家か?そう思って近づいてみると、果たしてそうではないことが分かった。これ。もとは普通の家だったのが、砂に半分以上埋まってしまったんだ。寒い村に雪が降るように、ここには砂が降り積もるらしい。
そして最後に、俺たちは村はずれに佇む、他より一回りほど大きな建物へとやって来た。
「何の建物だろ……家にしちゃでかいよな。誰かの豪邸か?」
「なにかのけんきゅーじょかもしれないよ。行ってみようよ!」
ライラに手を引かれ、俺たちはその建物の正面に向かう。建物自体は、大きな石窯みたいな形だ。にょきっと伸びた煙突から、煙が上がっている。
「煙突があるってことは、工場か?」
「ううん、ダーリン。ここは工房なの」
工房?あ、本当だ。その建物の軒先には、キラキラと光を反射する、色とりどりのガラスのオブジェが吊るされていた。ここは、ガラス工房だ。
オブジェはどれも精巧で、よくできている。鳥、馬、魚、蝶。うひゃ、すごいな。蝶の羽は紙のように薄く、さらに触覚まで精密に作られているときた。
「へー、すごいな。村のガラスも、ここが作ってるのかな」
「きれいだねぇ。アタシ、この鳥さんが好きだな」
「ロウラン、鳥が好きなのか?」
「うん!だって、おいしいでしょ」
「……」
フランの目が引いている。ははは……
……と、若干呆れていた時だ。建物の陰で、なにかが動いた気がして、俺はそちらに目を向けた。工房の裏手はもう砂漠になっていて、砂丘にかげろうが揺らめいている。一瞬それを見間違えたのかと思ったが、違う。砂丘の向こうから、なにかがこちらにやってくる。
「あれは……」
まず見えたのは、大きな壺。そして、それを乗せた頭。あ、あの子。さっき見かけた男の子じゃないか。男の子は黒い顔を汗で光らせて、歯を食いしばりながら歩いてくる。だがさっきと違って、あっちにフラフラ、こっちにフラフラ。おい、大丈夫かよ?
「って、あ!」
男の子が大きくよろめいて、バランスを崩した!うわぁ、言わんこっちゃない!俺は思わず目を覆いかけた。けどその瞬間、俺の隣を、何かが猛スピードで駆け抜けていった。それがフランだと分かった時には、もうその子の下に滑り込むところだった。
ガシッ。間一髪、フランが壺を受け止めた。
「おおっ、いいぞフラン!」
俺はパシンと手を叩いてから、フランの下へ駆け寄る。砂に足をとられながら辿り着くと(フランはよくあれだけのスピードが出せたな。元が軽いからだろうか?)、助けられた男の子は、一瞬の出来事に何が起こったのか分からず、ただぽかんと口を開けていた。
「大丈夫?」
フランが訊ねると、男の子はようやく我に返った。
「う、うん。お姉ちゃん、とっても足が速いんだね……」
少しかすれた声だった。フランは支えているだけだった壺を、ひょいと肩に担ぎ上げる。男の子は荷物をとられたことや、フランが平然と壺を担いだことで、目を白黒させていた。
「これ、どこに運ぶの」
「え?えっと、そこの工房まで……」
男の子は、壺をガラス工房に運ぶところだったらしい。見れば、壺の中は砂でいっぱいだった。
「わかった。行こう」
フランは涼しい顔で、壺を工房まで運び始めた。男の子はおっかなびっくりうなずくと、フランの後についていく。俺たちもその後に続きながら、その子に質問してみた。
「なあお前、あそこの工房の手伝いをやってんのか?」
俺が訊ねると、男の子はムッとして振り返った。
「違う。おれは職人なんだ。今だって、師匠に頼まれた材料集めをしてたところだ」
「職人?あの工房のか?」
「そうだよ。文句あるか」
あるかと言われりゃ、無いけれど。男の子は俺をじろりと睨むと、すぐにフランへと視線を戻した。俺を見る目よりも、明らかにキラキラ度が増しているぞ?
「こんな子どもが職人だなんて。本当なんでしょうか?」
ウィルが疑いを隠さずに言う。男の子には、幽霊のウィルの声は聞こえないからな。
「子どもが家の仕事を手伝うなら分かりますが、さっきの壺は、とてもこの子に持てる重さじゃありませんでしたよ。職人だってことは、あそこが実家と言う事でもないんでしょうし」
うーむ、確かに。明らかに不釣り合いな仕事を子どもに押し付けるだなんて。あの工房、一体どんな奴が営んでいるんだ?ここは一度、その師匠とやらのツラを拝んでみようか。
つづく
====================
読了ありがとうございました。
続きは【翌日0時】に更新予定です(日曜日はお休み)。
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砂漠の旅路は、実に数週間にも及んだ。
俺たちが、オルゴル……コルコル……?ダメだ、どうしても覚えられない。その覚えづらい名前のミミズの怪物を退けてからも、モンスターの襲撃は何度か起こった。灰色のやせ細った狼の群れ、砂の中を泳ぐサメのようなモンスター、流砂の中にとぐろを巻く巨大なガラガラヘビ……そういった連中をやっつけながら、ついに人類連合軍は今日、オアシスに辿り着いた。
「お……おお!川じゃないか」
行く手に広がる、広大な河川。ちらほらとだけど、緑も見える。うわぁ、絵にかいた様なオアシスだ。キラキラ光る水面が美しい。
『あれは、サンズ川です。人類の大陸でもっとも西に流れる川で、夕日の沈む川とも呼ばれています』
夕日の……西は日が暮れる方角であり、同時に魔王が陣取っている方角でもある。俺たちが目指す先であり、いまだかつて人類が到達しえなかった未開の地だ。
「わぁ。村がありますよ!」
ウィルの黄色い声。確かに川のほとりに、小さな集落があった。連合軍の馬車隊はその村へと立ち寄る。村の名前は、クロニカと言うらしい。サーガの町の半分ほどの大きさしかないが、ここらじゃ一番人が多い場所だそうだ。
『サーガが最果ての町だとするのならば、クロニカは人の住む最果ての地です』
「お、じゃあ……いよいよか」
『はい。ここより先、人間の住む集落は存在しません。後はひたすら、砂漠が続くのみとなります』
ううむ、ついにここまで来たか。補給ができるのもここが最後だな。そして、人の営みを感じられるのもラスト。そう考えると、なんだか無性に人恋しくなってきた。
「俺、村を見てくるけど。みんなも来るか?」
アルルカ以外のみんなが付いてくると言った(人間なんてどこにでもいるわよ、とのことだ)。やつだけを残して、俺たちはクロニカ村を散策する。
「へー。最果ての村なんて言ってたけど、意外としゃれてるじゃん」
「ほんとですね。色ガラスがキレイ……」
村の家々の窓には、赤や青、緑に水色のガラスが使われていた。砂漠の強い日差しを受けて、色とりどりにキラキラ光っている。砂ばかりで白っぽい村に、カラフルなガラスはよく映えた。
『ああ、砂漠の町だからかもしれませんね』
シャツの下で、アニがちりんと揺れる。
「砂漠だから?」
『ガラスの原料の一部は砂です。ここでなら、採り放題でしょう』
ほほう、さすがガラスの鈴。詳しいな。ガラスって、砂から作られるんだなぁと感心していると。
「お……」
「桜下さん?どうしました?」
「いや、見ろよ。あの子」
俺はちょうど目の前の角を歩いてく、男の子を指さした。よく日に焼けたその子どもは、どこにでもいそうな普通の少年だ。だが、その頭に乗せている物がすごい。その子がすっぽりと収まってしまいそうな、大きな壺だ。
「わ、すごい。ああ、でも見ていて冷や冷やしますね……」
「だな……あんなの乗せて、何しに行くんだろ」
「家の手伝いとかでしょうか。水汲みとか」
ふむ、だとしたらけなげなもんだ。男の子は建物の角を曲がって見えなくなってしまった。ここは小さな村だし、子どもでも仕事があるのかもしれない。ライラは自分と同じくらいの子どもが巨大な壺を運ぶ姿に、目を丸くしている。
村の通りを見物しているうちに、俺はその子のことをすっかり忘れていた。砂漠の最果てだけあって、変わったものがたくさんある。
干物を取り扱う店先には、見たこともないような奇妙な生物の干物が並べられていた。ここに来るまでに見た、砂を泳ぐサメと思しき開き。ぱっと見はイカに似ているが、あれはコウモリか?トカゲそのままの干物には、ウィルが青い顔をしていた。
青果店には、真っ赤な果実がたくさん置かれていた。何の実だろうと思ったら、サボテンだと言うから驚きだ。サボテンって、あんなに可愛い実をつけるのか……
その青果店の隣には、なぜか戸口が異様に小さい家が一件、ぽつんと立っていた。背も低いし、小人用の家か?そう思って近づいてみると、果たしてそうではないことが分かった。これ。もとは普通の家だったのが、砂に半分以上埋まってしまったんだ。寒い村に雪が降るように、ここには砂が降り積もるらしい。
そして最後に、俺たちは村はずれに佇む、他より一回りほど大きな建物へとやって来た。
「何の建物だろ……家にしちゃでかいよな。誰かの豪邸か?」
「なにかのけんきゅーじょかもしれないよ。行ってみようよ!」
ライラに手を引かれ、俺たちはその建物の正面に向かう。建物自体は、大きな石窯みたいな形だ。にょきっと伸びた煙突から、煙が上がっている。
「煙突があるってことは、工場か?」
「ううん、ダーリン。ここは工房なの」
工房?あ、本当だ。その建物の軒先には、キラキラと光を反射する、色とりどりのガラスのオブジェが吊るされていた。ここは、ガラス工房だ。
オブジェはどれも精巧で、よくできている。鳥、馬、魚、蝶。うひゃ、すごいな。蝶の羽は紙のように薄く、さらに触覚まで精密に作られているときた。
「へー、すごいな。村のガラスも、ここが作ってるのかな」
「きれいだねぇ。アタシ、この鳥さんが好きだな」
「ロウラン、鳥が好きなのか?」
「うん!だって、おいしいでしょ」
「……」
フランの目が引いている。ははは……
……と、若干呆れていた時だ。建物の陰で、なにかが動いた気がして、俺はそちらに目を向けた。工房の裏手はもう砂漠になっていて、砂丘にかげろうが揺らめいている。一瞬それを見間違えたのかと思ったが、違う。砂丘の向こうから、なにかがこちらにやってくる。
「あれは……」
まず見えたのは、大きな壺。そして、それを乗せた頭。あ、あの子。さっき見かけた男の子じゃないか。男の子は黒い顔を汗で光らせて、歯を食いしばりながら歩いてくる。だがさっきと違って、あっちにフラフラ、こっちにフラフラ。おい、大丈夫かよ?
「って、あ!」
男の子が大きくよろめいて、バランスを崩した!うわぁ、言わんこっちゃない!俺は思わず目を覆いかけた。けどその瞬間、俺の隣を、何かが猛スピードで駆け抜けていった。それがフランだと分かった時には、もうその子の下に滑り込むところだった。
ガシッ。間一髪、フランが壺を受け止めた。
「おおっ、いいぞフラン!」
俺はパシンと手を叩いてから、フランの下へ駆け寄る。砂に足をとられながら辿り着くと(フランはよくあれだけのスピードが出せたな。元が軽いからだろうか?)、助けられた男の子は、一瞬の出来事に何が起こったのか分からず、ただぽかんと口を開けていた。
「大丈夫?」
フランが訊ねると、男の子はようやく我に返った。
「う、うん。お姉ちゃん、とっても足が速いんだね……」
少しかすれた声だった。フランは支えているだけだった壺を、ひょいと肩に担ぎ上げる。男の子は荷物をとられたことや、フランが平然と壺を担いだことで、目を白黒させていた。
「これ、どこに運ぶの」
「え?えっと、そこの工房まで……」
男の子は、壺をガラス工房に運ぶところだったらしい。見れば、壺の中は砂でいっぱいだった。
「わかった。行こう」
フランは涼しい顔で、壺を工房まで運び始めた。男の子はおっかなびっくりうなずくと、フランの後についていく。俺たちもその後に続きながら、その子に質問してみた。
「なあお前、あそこの工房の手伝いをやってんのか?」
俺が訊ねると、男の子はムッとして振り返った。
「違う。おれは職人なんだ。今だって、師匠に頼まれた材料集めをしてたところだ」
「職人?あの工房のか?」
「そうだよ。文句あるか」
あるかと言われりゃ、無いけれど。男の子は俺をじろりと睨むと、すぐにフランへと視線を戻した。俺を見る目よりも、明らかにキラキラ度が増しているぞ?
「こんな子どもが職人だなんて。本当なんでしょうか?」
ウィルが疑いを隠さずに言う。男の子には、幽霊のウィルの声は聞こえないからな。
「子どもが家の仕事を手伝うなら分かりますが、さっきの壺は、とてもこの子に持てる重さじゃありませんでしたよ。職人だってことは、あそこが実家と言う事でもないんでしょうし」
うーむ、確かに。明らかに不釣り合いな仕事を子どもに押し付けるだなんて。あの工房、一体どんな奴が営んでいるんだ?ここは一度、その師匠とやらのツラを拝んでみようか。
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