龍神の詩 ~龍の姫は愛されながら大人になる~

白楠 月玻

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第三部:袖ひちて -ソデひちて-

あらすじとキャラクター紹介

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龍神の詩 第三部
  「袖ひちて -ソデひちて-」


真冬の中州城下町。

姫君不在の町に残された元暗殺者は、新しい世界になじむ努力をしている最中だった。
雪に閉ざされた世界は冷たいが、とても美しい。

慣れない暮らしに悪戦苦闘しつつも、少しずつ進んでいくもう一人の主人公「比呼」の物語です。

春は、必ずやってくる。

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【キャラクター紹介】◆が今回の主要キャラです。


◇ 中州与羽なかす よう… 17歳。小国中州の姫。現在は同盟国に旅行中だが、彼女の存在は比呼をはじめ、多くの人々の支えになっている。

◇ 中州乱舞なかす らんぶ… 20歳。亡き父に代わって国を治める若き城主。人当たりが良く、穏やかな笑みを浮かべていることが多い。

◆ 比呼ひこ… 24歳(推定)。かつては「暗鬼あんき」と名乗り、敵国の間者をしていた。今は、薬師家に居候いそうろうして、新しい世界になじむ努力をしている最中。

◆ 薬師凪那くすし なぎな… 23歳。愛称「ナギ」。城下町で医師を営む薬師家の一人娘。やさしく穏やかな雰囲気を纏っているが、豪快な一面も持つ。

◆ 雷乱らいらん… 26歳。敵国出身の捕虜だった青年。今は姫君の護衛官。荒っぽい性格だが、面倒見がよく、時々比呼の様子を確認しに来てくれる。

◆ 九鬼千斗くき せんと… 18歳。武官筆頭家「九鬼」の次男。兄は与羽の護衛任務で城下町不在の九鬼大斗。寡黙で感情の起伏が少ない上級武官。

◆ 水月絡柳すいげつ らくりゅう… 24歳。庶民出身ながらも、文官第五位を務める最年少大臣。ほかの官吏に侮られないよう、常に厳しい雰囲気をまとっている。
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