華鏡【はなかがみ】~帝に愛された姫君~

めぐみ

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逢瀬と初夜の真実⑧

第二話「絶唱~身代わり姫の恋~」

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 その夜の営みは頼経がまるで千種のすべてを奪い尽くすかのような、頭から丸ごと喰らい尽くされてしまいそうなほど烈しいものだった。けれど、初夜と異なるのは千種の気持ちだ。
 烈しい営みの中にも、その夜、頼経は千種を終始労り気遣ってくれた。千種の意に反するような行為は一切しなかった。
 二度目の夜、千種はこの世に生まれて三十二年で初めて頼経の腕の中で美しく花ひらいた。



 
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