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第5章
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長い夏休みを終えて後期に入ると、会う頻度が減ってまた毎週金曜日に戻ってしまった。一年生のユウマくんには取らなきゃいけない必修科目がたくさんある。それに加えてサークルもバイトもしているのだから、三年生の私と比べて時間がないのはしょうがない。
できるだけ長く見ていたいから、サークルの飲み会に顔を出すようにしてみたけど、私がいない間によそよそしかった一年生にもすっかりコミュニティが出来上がってしまっていて、ユウマくんは元彼がいるグループの中に完全に収まっていた。
そこに行けない私は、サークルの中で座敷童みたいな気分になって端っこで飲む。だけど一時間もすれば飲めないお酒を持ってユウマくんがやってくるから、前ほど寂しいとは思わなかった。
「先輩、最近ちゃんと来るね。就活終わった?」
「まだ、全然」
「今日も行っていい?」
「うん」
毎週ポツポツと同じようなことを話して、ユウマくん目当ての女の子が何人かこちらに来ようとすると、彼はサッと立ってまた元彼達がいるグループへ行ってしまう。
約束があるから、私のほうが君たちよりユウマくんと仲が良いもん。
心の中でそんな謎マウントを取りながら、ユウマくんが置いていったお酒を飲む。実際はセフレ止まりなのに。
そうやって就活もユウマくんとの関係も進展しないまま冬休みに入ると、すぐサークルで忘年会を執り行うことになった。
ユウマくんからも元彼からも散々来るように言われて、「まあ暇だから……」と可愛くない返事をしていくことにした。本当は、年末年始に入ればお互い地元に帰るし、ユウマくんに会えるのは今年最後になるから見納めておきたかったのもある。
ほとんど毎週会っているのに、もうずっと好きで、気持ちが薄れない。
会場まで逆方向なのにわざわざ家まで迎えに来てくれたユウマくんと一緒に、サークルのメンバーが集まる居酒屋の個室へ入る。
サークルの活動があってもなくてもユウマくんが家に来てくれるようになったから、飲み会に顔を出す理由なんてほとんど無くて、最近はまた不参加になっていた。
二か月ぶりに見る友人に声をかけられながら、入り口近くの空いている席に座る。ユウマくんは仲のいい同期に声をかけられて私とは離れた席に行ってしまった。
「藤さん来てるよ、ほら」
「あー、ほんとだ」
友人が指をさした上座には、一年近く見なかった四年の先輩達が固まって座っていた。まだ始まってもいないのに声が大きく、下座のこちらまで話の内容が聞こえてくる。
「就活やっと終わったんだって」
「……そうみたいだね。すごい喜んでる」
一杯目の飲み物を取りまとめる一年生にビールを頼んで、私たちも就活の進捗について話し合う。会えばいつも同じ話題だ。選考もうまく進まないしだんだん心に余裕がなくなって、年下の彼氏と別れそうだという。
「彼氏はまだ二年なんだっけ」
「そう。よく考えてみたら結婚するってわけじゃないし、いつまで一緒にいるんだろうって思えてきた。職場で新しい出会いがあるかもしれないし、キリよく終わったほうがいいのかな」
「なるほど。今は彼氏がいないから気の利いたことは言えないんだけど、就職して仕事しんどいときに愚痴言えないの辛くない?」
「あー、それはあるかも。しんどい時は甘えたいよね。ていうかさ、……ずっと言おうと思ってたんだけど、ちゃんと怒った方がよかったよ。あの別れ方は誰が見ても不自然だったと思う」
「んー、あれ、今その話する?」
友人とは、高校生の頃から一緒だった。だから元彼とも長く面識はあって、別れるときの修羅場の一部始終を全部知っている。
「その場でフォローできなかったうちらも非があるけど。なんであいつは黙ってんの? 浮気したくせに」
「……浮気したからでしょ。都合悪くて何も言えなかったんじゃない」
「女のほうも結構手クセ悪いのにね。うちの彼氏が言ってたんだけど学部でめっちゃ嫌われてるらしいじゃん」
「そうなの? 同じ学部でも他学年のことはよくわかんないや」
「今もそうでしょ。彼氏の隣にいながら他の男に腕回すとかどういう神経してんのよ」
嫌悪感を全面に出して吐き捨てる友人の視線を追うと、例の女がユウマくんの腕に手をかけていた。本当に呆れてしまう。ユウマくんが体をそらして顔をしかめているのが救いだった。
「本人達が幸せならそれで」
「ムカつくとかないの?」
「ないよ。別れてどれくらい経つと思ってんの。もう今はひっそりと就職先決めて卒論出してさっさと卒業したい」
温度差のある私の言葉に、煮え切らない様子で友人が首をかしげた。
強がりでもなんでもなくて、元彼には本当にもう興味がない。いつまでも私のことを目の敵にして、ことあるごとに突っかかってくる現彼女にはイライラさせられるけど、それもこちらが近づかなければいい話だ。
学生バイトが数人がかりで大量の飲み物を運んできたのを、横へ流していって最後に自分のビールを確保する。
全員に飲み物が行き渡ると、忘年会を機に新しく部長に任命された二年の子が周りに促されてペコペコしながら乾杯の音頭を取ろうと立ち上がった。かと思えば四年の藤さんも立ち上がってその場を奪っていく。
「おかげさまで俺の就職先が決まりました! ありがとう! 乾杯!」
「忘年会だぞ、関係ねえ話題出すな」と藤さんの同期の数人からヤジが飛ぶ。
今年は全く顔を出さなかったせいで、藤さんの傍若無人ぶりを初めて見る一年生達が呆気に取られている。懐かしい。平和だった頃のサークルに戻ったみたいだ。
「うわー、さすが藤さん。ああいう四年にはなりたくないよね」
隣の友人が引き笑いを浮かべながら呟いた。
久しぶりに四年生が来たことで少しかしこまった雰囲気で始まった忘年会だったけど、一時間もしないうちにいつものように仲がいい人同士で固まるようになって、私の周りは散り散りになった。空いた皿を集めてテーブルの隅に寄せてから呼び出しボタンを押して店員を呼ぶ。
「相変わらず個人プレーか、お前は」
「藤さん」
喫煙所からの戻りだろうか。真新しいタバコの匂いを纏わせて藤さんが空いている私の隣に腰を下ろした。やってきた店員にビールを注文すると、「俺も同じの」と藤さんが声をかける。
「就職、おめでとうございます」
「おー、サンキュー」
わしゃわしゃと髪を両手で撫でられる。この人はいつもこうだ。
初対面である二年前から私のことを「実家で飼っていた犬に似てる」なんて言って髪をぐしゃぐしゃにしてきた。その直後に「犬なんて一度も飼ったことないけど」という適当発言をかまして、周囲、主に私にドン引きされていた。
終始ヘラヘラしていて発言の八割が嘘っぽい。なのに人望があるのは、誰よりも率先してボランティアに励んでいたからだった。人助けが趣味で楽しいことが大好きな、元彼を十倍濃縮したようなキャラだ。
「相変わらず実家の犬感あるなー」
藤さんにぐしゃぐしゃと掻き回された髪がわたあめのようにふわふわと膨らむ。ビールジョッキを運んできた店員に何事かと変な目で見られた。さらに触ってこようとする藤さんを避けて乱れた髪を手ぐしで戻す。
「うわぁもう、すごいボサボサになった。藤さん、触りすぎです」
「だって俺、お前のこと好きだもん。つい触っちゃう」
「はいはい、ありがとうございます。乾杯しますか」
ジョッキを押し付けて、ゴン、と無理やり合わせる。
からからと笑う藤さんを横目に勢いよくビールを煽る。
半分くらい一気に飲んだところで藤さんが「なぁ、聞いていい?」と私の元彼の名前を出してきた。
「別れたって?」
「……今さらですね、もう一年経ちますよ」
「じゃあ俺と付き合えるね」
ダサいナンパみたいなことをしてくる。心にもないことをさらりと言ってくるところが元彼に似ていて、たまに本気で嫌になる。
「藤さん、あと三ヶ月で卒業でしょ」
「いいじゃん、遠距離でも。毎週会いに行ってやる」
「あー、いいです、結構です」
「なんだよ冷てえ、傷つく。えーん」
「……そんなことより就活の話をしてくださいよ。どこに決まったんですか?」
無理やり話題を変えると、藤さんの目が輝き出した。本人は言いたくてしょうがなかったのに周りの誰にも聞かれなかったんだろうな、かわいそうに。
嬉々として話し出した藤さんに耳を傾けていると、就職先がユウマくんの地元だとわかった。
できるだけ長く見ていたいから、サークルの飲み会に顔を出すようにしてみたけど、私がいない間によそよそしかった一年生にもすっかりコミュニティが出来上がってしまっていて、ユウマくんは元彼がいるグループの中に完全に収まっていた。
そこに行けない私は、サークルの中で座敷童みたいな気分になって端っこで飲む。だけど一時間もすれば飲めないお酒を持ってユウマくんがやってくるから、前ほど寂しいとは思わなかった。
「先輩、最近ちゃんと来るね。就活終わった?」
「まだ、全然」
「今日も行っていい?」
「うん」
毎週ポツポツと同じようなことを話して、ユウマくん目当ての女の子が何人かこちらに来ようとすると、彼はサッと立ってまた元彼達がいるグループへ行ってしまう。
約束があるから、私のほうが君たちよりユウマくんと仲が良いもん。
心の中でそんな謎マウントを取りながら、ユウマくんが置いていったお酒を飲む。実際はセフレ止まりなのに。
そうやって就活もユウマくんとの関係も進展しないまま冬休みに入ると、すぐサークルで忘年会を執り行うことになった。
ユウマくんからも元彼からも散々来るように言われて、「まあ暇だから……」と可愛くない返事をしていくことにした。本当は、年末年始に入ればお互い地元に帰るし、ユウマくんに会えるのは今年最後になるから見納めておきたかったのもある。
ほとんど毎週会っているのに、もうずっと好きで、気持ちが薄れない。
会場まで逆方向なのにわざわざ家まで迎えに来てくれたユウマくんと一緒に、サークルのメンバーが集まる居酒屋の個室へ入る。
サークルの活動があってもなくてもユウマくんが家に来てくれるようになったから、飲み会に顔を出す理由なんてほとんど無くて、最近はまた不参加になっていた。
二か月ぶりに見る友人に声をかけられながら、入り口近くの空いている席に座る。ユウマくんは仲のいい同期に声をかけられて私とは離れた席に行ってしまった。
「藤さん来てるよ、ほら」
「あー、ほんとだ」
友人が指をさした上座には、一年近く見なかった四年の先輩達が固まって座っていた。まだ始まってもいないのに声が大きく、下座のこちらまで話の内容が聞こえてくる。
「就活やっと終わったんだって」
「……そうみたいだね。すごい喜んでる」
一杯目の飲み物を取りまとめる一年生にビールを頼んで、私たちも就活の進捗について話し合う。会えばいつも同じ話題だ。選考もうまく進まないしだんだん心に余裕がなくなって、年下の彼氏と別れそうだという。
「彼氏はまだ二年なんだっけ」
「そう。よく考えてみたら結婚するってわけじゃないし、いつまで一緒にいるんだろうって思えてきた。職場で新しい出会いがあるかもしれないし、キリよく終わったほうがいいのかな」
「なるほど。今は彼氏がいないから気の利いたことは言えないんだけど、就職して仕事しんどいときに愚痴言えないの辛くない?」
「あー、それはあるかも。しんどい時は甘えたいよね。ていうかさ、……ずっと言おうと思ってたんだけど、ちゃんと怒った方がよかったよ。あの別れ方は誰が見ても不自然だったと思う」
「んー、あれ、今その話する?」
友人とは、高校生の頃から一緒だった。だから元彼とも長く面識はあって、別れるときの修羅場の一部始終を全部知っている。
「その場でフォローできなかったうちらも非があるけど。なんであいつは黙ってんの? 浮気したくせに」
「……浮気したからでしょ。都合悪くて何も言えなかったんじゃない」
「女のほうも結構手クセ悪いのにね。うちの彼氏が言ってたんだけど学部でめっちゃ嫌われてるらしいじゃん」
「そうなの? 同じ学部でも他学年のことはよくわかんないや」
「今もそうでしょ。彼氏の隣にいながら他の男に腕回すとかどういう神経してんのよ」
嫌悪感を全面に出して吐き捨てる友人の視線を追うと、例の女がユウマくんの腕に手をかけていた。本当に呆れてしまう。ユウマくんが体をそらして顔をしかめているのが救いだった。
「本人達が幸せならそれで」
「ムカつくとかないの?」
「ないよ。別れてどれくらい経つと思ってんの。もう今はひっそりと就職先決めて卒論出してさっさと卒業したい」
温度差のある私の言葉に、煮え切らない様子で友人が首をかしげた。
強がりでもなんでもなくて、元彼には本当にもう興味がない。いつまでも私のことを目の敵にして、ことあるごとに突っかかってくる現彼女にはイライラさせられるけど、それもこちらが近づかなければいい話だ。
学生バイトが数人がかりで大量の飲み物を運んできたのを、横へ流していって最後に自分のビールを確保する。
全員に飲み物が行き渡ると、忘年会を機に新しく部長に任命された二年の子が周りに促されてペコペコしながら乾杯の音頭を取ろうと立ち上がった。かと思えば四年の藤さんも立ち上がってその場を奪っていく。
「おかげさまで俺の就職先が決まりました! ありがとう! 乾杯!」
「忘年会だぞ、関係ねえ話題出すな」と藤さんの同期の数人からヤジが飛ぶ。
今年は全く顔を出さなかったせいで、藤さんの傍若無人ぶりを初めて見る一年生達が呆気に取られている。懐かしい。平和だった頃のサークルに戻ったみたいだ。
「うわー、さすが藤さん。ああいう四年にはなりたくないよね」
隣の友人が引き笑いを浮かべながら呟いた。
久しぶりに四年生が来たことで少しかしこまった雰囲気で始まった忘年会だったけど、一時間もしないうちにいつものように仲がいい人同士で固まるようになって、私の周りは散り散りになった。空いた皿を集めてテーブルの隅に寄せてから呼び出しボタンを押して店員を呼ぶ。
「相変わらず個人プレーか、お前は」
「藤さん」
喫煙所からの戻りだろうか。真新しいタバコの匂いを纏わせて藤さんが空いている私の隣に腰を下ろした。やってきた店員にビールを注文すると、「俺も同じの」と藤さんが声をかける。
「就職、おめでとうございます」
「おー、サンキュー」
わしゃわしゃと髪を両手で撫でられる。この人はいつもこうだ。
初対面である二年前から私のことを「実家で飼っていた犬に似てる」なんて言って髪をぐしゃぐしゃにしてきた。その直後に「犬なんて一度も飼ったことないけど」という適当発言をかまして、周囲、主に私にドン引きされていた。
終始ヘラヘラしていて発言の八割が嘘っぽい。なのに人望があるのは、誰よりも率先してボランティアに励んでいたからだった。人助けが趣味で楽しいことが大好きな、元彼を十倍濃縮したようなキャラだ。
「相変わらず実家の犬感あるなー」
藤さんにぐしゃぐしゃと掻き回された髪がわたあめのようにふわふわと膨らむ。ビールジョッキを運んできた店員に何事かと変な目で見られた。さらに触ってこようとする藤さんを避けて乱れた髪を手ぐしで戻す。
「うわぁもう、すごいボサボサになった。藤さん、触りすぎです」
「だって俺、お前のこと好きだもん。つい触っちゃう」
「はいはい、ありがとうございます。乾杯しますか」
ジョッキを押し付けて、ゴン、と無理やり合わせる。
からからと笑う藤さんを横目に勢いよくビールを煽る。
半分くらい一気に飲んだところで藤さんが「なぁ、聞いていい?」と私の元彼の名前を出してきた。
「別れたって?」
「……今さらですね、もう一年経ちますよ」
「じゃあ俺と付き合えるね」
ダサいナンパみたいなことをしてくる。心にもないことをさらりと言ってくるところが元彼に似ていて、たまに本気で嫌になる。
「藤さん、あと三ヶ月で卒業でしょ」
「いいじゃん、遠距離でも。毎週会いに行ってやる」
「あー、いいです、結構です」
「なんだよ冷てえ、傷つく。えーん」
「……そんなことより就活の話をしてくださいよ。どこに決まったんですか?」
無理やり話題を変えると、藤さんの目が輝き出した。本人は言いたくてしょうがなかったのに周りの誰にも聞かれなかったんだろうな、かわいそうに。
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