95 / 105
九十五話 後ろからくるなんて卑怯じゃない?
横から竹とんぼの羽根を大きくしたような風でできた風蜻蛉が結衣に迫ってきた。
結衣は後ろへと跳ねるように下がって風蜻蛉を避ける。
しかし、結衣の避けた先には風でできた風独楽が近づいていた。
結衣は後ろを向かず、そのまま風独楽の高さくらいに跳んで避ける。そして、そのまま後ろに回転して着地する瞬間──
結衣は持っていた鍔のない刀で後ろから両手の刀に風を纏わせ、まるで鋏のようにして斬りかかる風太の斬撃を防いだ。
「!」
「後ろからくるなんて卑怯じゃない?」
「悪かったな。わざわざまわり道をする余裕がなかったもんで」
風太は両手の刀と結衣の鍔のない刀を合わせたまま、斜めに移動した。
そして、結衣はそれに合わせるかのように鍔のない刀を動かした。
その結果、風太は結衣の正面へと移動した。
風太は後ろへと下がって、結衣から離れた。
そして、結衣に向けて二本の刀を構えた。
「水希さん。大丈夫ですか?」
と風太は後ろにいた水希に声を掛けた。
「うん。鳥黐のような糸で身動きがとれない以外は大丈夫」
「ほんとですか?さっき遠くから見た時、どこか蹴られたように見えたんですけど、大丈夫ですか?」
「うん。なんとか大丈夫。それよりもあたしのことはいいから早く逃げて!そいつは玉穂の仲間なの!あたし、そうと知らず風太のことをいろいろと話しちゃったの!だから・・・・・・」
「それはできません。そんなことしたら、水希を育て守ってくれたみんなに顔向けできなくなる」
「でも・・・・・・」
「気にしないで下さい!そんな簡単にオイラは殺されないから!」
「わかった・・・・・・ごめん」
「・・・・・・今すぐその糸をとってあげたいけど、こいつからはどうしても目が離せません。もう少し待ってて下さい!」
「・・・・・・うん」
風太と水希が会話をしてると、
「ねえ?」
と結衣は手を後ろに組みながら、風太に声掛ける。
「なんだ?」
「あたしには敬語じゃないんだ・・・・・・あんたより目上なんだけど」
「ああ。玉穂の仲間で人に危害を加える妖怪に敬語を使う義理なんてないからな」
「はは、言うね・・・・・・人間のくせに!」
結衣が風太に向かってくる。それに対して風太は、
「風独楽!」
と約三十五寸(約百五センチメートル)の風独楽を放った。
しかし、結衣は風独楽を持っていた鍔のない刀ではらった。
「!」
風独楽はそのまま消え、風太は次に、
「風車!」
約三十五寸(約百五センチメートル)の風車を放った。
それを結衣は避ける。
結衣は後ろへと跳ねるように下がって風蜻蛉を避ける。
しかし、結衣の避けた先には風でできた風独楽が近づいていた。
結衣は後ろを向かず、そのまま風独楽の高さくらいに跳んで避ける。そして、そのまま後ろに回転して着地する瞬間──
結衣は持っていた鍔のない刀で後ろから両手の刀に風を纏わせ、まるで鋏のようにして斬りかかる風太の斬撃を防いだ。
「!」
「後ろからくるなんて卑怯じゃない?」
「悪かったな。わざわざまわり道をする余裕がなかったもんで」
風太は両手の刀と結衣の鍔のない刀を合わせたまま、斜めに移動した。
そして、結衣はそれに合わせるかのように鍔のない刀を動かした。
その結果、風太は結衣の正面へと移動した。
風太は後ろへと下がって、結衣から離れた。
そして、結衣に向けて二本の刀を構えた。
「水希さん。大丈夫ですか?」
と風太は後ろにいた水希に声を掛けた。
「うん。鳥黐のような糸で身動きがとれない以外は大丈夫」
「ほんとですか?さっき遠くから見た時、どこか蹴られたように見えたんですけど、大丈夫ですか?」
「うん。なんとか大丈夫。それよりもあたしのことはいいから早く逃げて!そいつは玉穂の仲間なの!あたし、そうと知らず風太のことをいろいろと話しちゃったの!だから・・・・・・」
「それはできません。そんなことしたら、水希を育て守ってくれたみんなに顔向けできなくなる」
「でも・・・・・・」
「気にしないで下さい!そんな簡単にオイラは殺されないから!」
「わかった・・・・・・ごめん」
「・・・・・・今すぐその糸をとってあげたいけど、こいつからはどうしても目が離せません。もう少し待ってて下さい!」
「・・・・・・うん」
風太と水希が会話をしてると、
「ねえ?」
と結衣は手を後ろに組みながら、風太に声掛ける。
「なんだ?」
「あたしには敬語じゃないんだ・・・・・・あんたより目上なんだけど」
「ああ。玉穂の仲間で人に危害を加える妖怪に敬語を使う義理なんてないからな」
「はは、言うね・・・・・・人間のくせに!」
結衣が風太に向かってくる。それに対して風太は、
「風独楽!」
と約三十五寸(約百五センチメートル)の風独楽を放った。
しかし、結衣は風独楽を持っていた鍔のない刀ではらった。
「!」
風独楽はそのまま消え、風太は次に、
「風車!」
約三十五寸(約百五センチメートル)の風車を放った。
それを結衣は避ける。
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
セーラー服美人女子高生 ライバル同士の一騎討ち
ヒロワークス
ライト文芸
女子高の2年生まで校内一の美女でスポーツも万能だった立花美帆。しかし、3年生になってすぐ、同じ学年に、美帆と並ぶほどの美女でスポーツも万能な逢沢真凛が転校してきた。
クラスは、隣りだったが、春のスポーツ大会と夏の水泳大会でライバル関係が芽生える。
それに加えて、美帆と真凛は、隣りの男子校の俊介に恋をし、どちらが俊介と付き合えるかを競う恋敵でもあった。
そして、秋の体育祭では、美帆と真凛が走り高跳びや100メートル走、騎馬戦で対決!
その結果、放課後の体育館で一騎討ちをすることに。
剣客居酒屋草間 江戸本所料理人始末
松風勇水(松 勇)
歴史・時代
旧題:剣客居酒屋 草間の陰
第9回歴史・時代小説大賞「読めばお腹がすく江戸グルメ賞」受賞作。
本作は『剣客居酒屋 草間の陰』から『剣客居酒屋草間 江戸本所料理人始末』と改題いたしました。
2025年11月28書籍刊行。
なお、レンタル部分は修正した書籍と同様のものとなっておりますが、一部の描写が割愛されたため、後続の話とは繋がりが悪くなっております。ご了承ください。
酒と肴と剣と闇
江戸情緒を添えて
江戸は本所にある居酒屋『草間』。
美味い肴が食えるということで有名なこの店の主人は、絶世の色男にして、無双の剣客でもある。
自分のことをほとんど話さないこの男、冬吉には実は隠された壮絶な過去があった。
多くの江戸の人々と関わり、その舌を満足させながら、剣の腕でも人々を救う。
その慌し日々の中で、己の過去と江戸の闇に巣食う者たちとの浅からぬ因縁に気付いていく。
店の奉公人や常連客と共に江戸を救う、包丁人にして剣客、冬吉の物語。