16 / 30
過去
秋の章 「乃蒼」
しおりを挟む
昨日の事だ。
タケルを見送った後、自分の事のように幸せな気分になり浮き足立って下駄箱まで歩いていると廊下でバッタリ乃蒼と会った。
首からサックスをぶら下げているところを見るに部活の休憩時間かなんかだろうか?
「あ、秋だ。なにしてんのこんなところで」
このハッピーな気分を誰かに話したいと思ったけど、さすがにそれは早すぎるしタケル達にも悪いと思い
「あ~、ちょっと用事あって」
とベタに誤魔化した。
乃蒼は俺の来た方向を見て
「もしかして、旧校舎?」
と探るような表情をする。
「う、うん、まあ」
「新しいカップルでも誕生した?」
鋭いな。
「そんなとこ。でも残念ながら俺じゃないよ。俺はただのキューピット役」
吉田沙保里の馬役をしてきたところだとは言えなかった。
いくら鋭いとはいえ意味がわからないだろう。
乃蒼は『ふぅ~ん』と少し考えるとすぐさま答えを導いた。
「あぁそっか!やっと付き合うんだねあの2人。けど寂しくなるでしょ?正直なところ」
乃蒼は頭の回転が早い。恐ろしいくらいに。
「いや、別に俺達の何が変わるわけでもないし」
ふぅ~ん、と乃蒼はそれ以上あの2人に関心を示さなかった。
「そうだ!秋に聞きたい事があったんだ。聞きたいことっていうか確認なんだけど」
「確認?なに?」
今思えばこの時なにか理由をつけて帰ってしまったらよかったのかもしれない。
「六花・七道」
驚きすぎて心臓が飛び出るかと思った。
「な、な、な、なにそれ?」
「嘘が下手くそだなぁ笑。そっか、内緒にしてるのか。どうしてだろ?恥ずかしいから?違うか。なにか理由があるの?」
「な、な、な、なんでそれを知ってんだよ!」
冷静ではいられず思わず声に怒気を含む。
「ごめん。そんなに怒らないでよ」
「ちゃんと質問に答えろ!なんで知ってんだよ!」
乃蒼はただ一言、
「蒼天」
と言った。
それに覚えがある。
「マジかよ。お前もかよ…」
「優秀賞だけどね。けど秋のとはやっぱり差があったなぁと思って」
俺の誰にも知られたくない隠しておきたい事がこんな近くでバレるなんて。
「絶対言うなよ」
言い方が脅しに近い。
そんなことしなくてもいいのに、とは思ったけど抑制できなかった。
「言わないよ。けどなんでそんな冷たい言い方するの?」
乃蒼が言うのはもっともだ。
けどそれを抑えられるほど俺は大人じゃなかった。
「人には触れて欲しくないことだってあんだよ!」
「触れて欲しくないって知らなかったから…。ごめん」
「誰にも言うなよ!じゃあなバイバイ」
目も見ずにそう言って逃げるようにその場から離れた。
乃蒼がどんな顔していたか俺はわからない。今の俺にそんな乃蒼の気持ちを慮る事は出来なかった。
>
>
>
帰ってからも花さんに「どうしたの?なんか変だよ?」と言われ「何でもないよ」と答えると
「嘘が下手くそ」
と乃蒼と同じ事を言われ、ちょっとだけムッとしてしまった。
「あ、怒った笑。けど秋、前にも言ったけど私に嘘は言わないで。言いたくないなら無理に聞いたりしないから」
花さんみたいにそうやって相手を思いやる気持ちがあれば俺は乃蒼にあんな態度を取らなかったのかな?と自己嫌悪。
「こないだ出展したやつ、あるでしょ」
「ん?あれ?最優秀賞とったやつ?」
「そう。あれにクラスの女子も出展してて、バレた」
絶対バレないように細心の注意を払ってたのに。
「だってあれ、雅号で出してたじゃん」
花さんも驚いている。
そもそも俺が華道をしている事にあまりよく思ってはいないので本名ではなく雅号で出展するよう勧めたのは花さんだ。
「そうなんだよね。だから絶対バレないと思ってたのに」
「アンタがお花やってるのを知ってるのは七尾家くらいなのに。もしかして1人で会場行ったりしたの?」
「行くわけないじゃん。俺だって誰にも知られたくないから気をつけてるよ」
じゃあなんで乃蒼は俺だと気付いたんだろ?結局それは乃蒼に聞かないと真相はわからない。
けど今日あんな別れ方をしたから、というか乃蒼は悪くないのに一方的に怒りをぶつけてしまったのでバツが悪くて聞きにくかった。
「それは秋が悪いと思うよ。女の子にそんな言い方したらダメじゃん」
「うん、わかってる」
「その怒りは秋だけのものなんだよ。乃蒼ちゃんは秋の怒りを秋と同一に理解はできないの。秋は自分の怒りをきちんと自分だけのものだって認識してコントロールする術を身につけなきゃね。それができたらきっと怒りで誰かを傷つけることはないよ。そうやって誰かを傷つけたことで秋自身が傷つくこともね」
時々そうやって花さんは難易度の高いことを言う。
意味はよく理解できないけど、多分それは間違ってはいない。
花さんはそれ以上何も言わず最近見つけた喫茶店にいる看板猫が可愛いから今度行こうと話題を変えた。
俺は
「乃蒼に謝れたらね」
と返事をすると、目を細めて
「じゃあ明日には行けるね」
と笑って言った。
>
>
>
俺は占いを過度に信じてはいない。
けどこんなときくらいは占いで後押しして欲しいと思うのはそんなに悪いことだろうか?
なのに毎朝観ている朝の情報番組の占いコーナーでは最下位だった。
しかも『友達とのすれ違いに注意して』と余計なワンポイントアドバイスまでしてくれる始末だ。
せめてどう注意すればいいかまで教えてほしい…。
すがる思いで普段は観ない番組まで回し占いコーナーをチェックしてみたけれど天秤座はどの局も順位が低かった。
しまいには
「誠意を持って接しても逆効果かも?」
とまで言われ、思わず
「なんでだよ!」
と叫んでしまった。
「よぉ…お待たせ…」
気が重いけど学校には行かなくてはならない。
「占いは?」とタケルは聞いてきた。
その顔はこの世で1番幸せですと書いてあった。
当たり前だけど、うまくいったんだな、吉田沙保里と。
そんな幸せそうなタケルを見てると羨ましいような腹立たしいような複雑な気持ちだった。
「今日の天秤座は12位だよ…」
俺はタケルにではなく花さんに教えた。
「はっはっは、お前は今日最悪の日だな」
バカだなタケル。
「タケル、私も天秤座なんですけど?」
花さんがすかさず言うとタケルの幸せそうな顔色が途端に変わり、俺は少しだけ気が晴れた。
>
>
>
彩綾と別れタケルと2人教室に入る。
あちこちから俺ら2人におはようと声がかかる。
俺は自分の席に着くといつもなら「おはよう」と隣の席にいる乃蒼の声が聞こえるはずなのに今日は何もなかった。
「あれ?乃蒼きてないの?」
俺は斜め前、乃蒼の席の前に座る女子に聞いてみた。
「鈴井さん?今日はまだ来てないね」
俺とタケルは比較的登校時間は遅い方だ。
この時間にいないということは今日は…
「休み、か」
何だかとてつもなく不安な気持ちに襲われた。
俺の知る限り乃蒼が学校を休んだのは初めてのことだ。
ただの風邪かもしれないけれど、昨日の今日なのでその事が悪い方悪い方に考えてしまう。
占いが最下位なこともありその日1日はどこか調子の上がらない不安定な時間を学校で過ごした。
>
>
>
「きちんと謝れた?」
花さんの実家の和室で俺と花さんは生花にハサミを入れている。
普段は私語厳禁なのだが、師範である花さんのお母さん、つまり俺のばあちゃんが来客の対応をするために和室から出て行ったので正座を崩しカジュアルな体勢で花に向かっていた。
「それがさ、今日乃蒼休みだったんだ。だから謝れなかった」
パチンと隣で音がする。
「そうかぁ」
なんか全体的に背が高いな。もう少し低く。パチン。
「なんか今日謝れなかったのがすごいモヤモヤして。早く謝りたいのに」
「秋、あんた謝ることが目的になってない?謝罪は許してもらう手段であって目的じゃないんだよ?」
驚いて手が止まった。
「今気が付いた。そうだ。俺、乃蒼に謝ることで全部終わると思ってた」
花さんは針金をシュルシュルと伸ばしながら
「謝るだけの気持ちも相手に伝わっちゃうからね。逆にちゃんと気持ちを込めれば伝わるものだよ。でも、秋がちゃんと気付けたらそれでいい。」
俺は立ち上がり360°見回す。
本当はそんなことしなくてもいいんだけど、正面だけ良いものは何だか人間性までそうだと思われてしまうようで嫌いだ。
「うん。ありがとう。危なくまた乃蒼に嫌な思いさせるところだった」
よし完成。
花さんのもそろそろかな?
「大丈夫。秋がきちんと謝れば大抵の女の子は許してくれるよ」
「どうして?」
「もし私だったらなんでも許しちゃうもの笑」
それは花さんが俺に甘いからでしょ?
タケルを見送った後、自分の事のように幸せな気分になり浮き足立って下駄箱まで歩いていると廊下でバッタリ乃蒼と会った。
首からサックスをぶら下げているところを見るに部活の休憩時間かなんかだろうか?
「あ、秋だ。なにしてんのこんなところで」
このハッピーな気分を誰かに話したいと思ったけど、さすがにそれは早すぎるしタケル達にも悪いと思い
「あ~、ちょっと用事あって」
とベタに誤魔化した。
乃蒼は俺の来た方向を見て
「もしかして、旧校舎?」
と探るような表情をする。
「う、うん、まあ」
「新しいカップルでも誕生した?」
鋭いな。
「そんなとこ。でも残念ながら俺じゃないよ。俺はただのキューピット役」
吉田沙保里の馬役をしてきたところだとは言えなかった。
いくら鋭いとはいえ意味がわからないだろう。
乃蒼は『ふぅ~ん』と少し考えるとすぐさま答えを導いた。
「あぁそっか!やっと付き合うんだねあの2人。けど寂しくなるでしょ?正直なところ」
乃蒼は頭の回転が早い。恐ろしいくらいに。
「いや、別に俺達の何が変わるわけでもないし」
ふぅ~ん、と乃蒼はそれ以上あの2人に関心を示さなかった。
「そうだ!秋に聞きたい事があったんだ。聞きたいことっていうか確認なんだけど」
「確認?なに?」
今思えばこの時なにか理由をつけて帰ってしまったらよかったのかもしれない。
「六花・七道」
驚きすぎて心臓が飛び出るかと思った。
「な、な、な、なにそれ?」
「嘘が下手くそだなぁ笑。そっか、内緒にしてるのか。どうしてだろ?恥ずかしいから?違うか。なにか理由があるの?」
「な、な、な、なんでそれを知ってんだよ!」
冷静ではいられず思わず声に怒気を含む。
「ごめん。そんなに怒らないでよ」
「ちゃんと質問に答えろ!なんで知ってんだよ!」
乃蒼はただ一言、
「蒼天」
と言った。
それに覚えがある。
「マジかよ。お前もかよ…」
「優秀賞だけどね。けど秋のとはやっぱり差があったなぁと思って」
俺の誰にも知られたくない隠しておきたい事がこんな近くでバレるなんて。
「絶対言うなよ」
言い方が脅しに近い。
そんなことしなくてもいいのに、とは思ったけど抑制できなかった。
「言わないよ。けどなんでそんな冷たい言い方するの?」
乃蒼が言うのはもっともだ。
けどそれを抑えられるほど俺は大人じゃなかった。
「人には触れて欲しくないことだってあんだよ!」
「触れて欲しくないって知らなかったから…。ごめん」
「誰にも言うなよ!じゃあなバイバイ」
目も見ずにそう言って逃げるようにその場から離れた。
乃蒼がどんな顔していたか俺はわからない。今の俺にそんな乃蒼の気持ちを慮る事は出来なかった。
>
>
>
帰ってからも花さんに「どうしたの?なんか変だよ?」と言われ「何でもないよ」と答えると
「嘘が下手くそ」
と乃蒼と同じ事を言われ、ちょっとだけムッとしてしまった。
「あ、怒った笑。けど秋、前にも言ったけど私に嘘は言わないで。言いたくないなら無理に聞いたりしないから」
花さんみたいにそうやって相手を思いやる気持ちがあれば俺は乃蒼にあんな態度を取らなかったのかな?と自己嫌悪。
「こないだ出展したやつ、あるでしょ」
「ん?あれ?最優秀賞とったやつ?」
「そう。あれにクラスの女子も出展してて、バレた」
絶対バレないように細心の注意を払ってたのに。
「だってあれ、雅号で出してたじゃん」
花さんも驚いている。
そもそも俺が華道をしている事にあまりよく思ってはいないので本名ではなく雅号で出展するよう勧めたのは花さんだ。
「そうなんだよね。だから絶対バレないと思ってたのに」
「アンタがお花やってるのを知ってるのは七尾家くらいなのに。もしかして1人で会場行ったりしたの?」
「行くわけないじゃん。俺だって誰にも知られたくないから気をつけてるよ」
じゃあなんで乃蒼は俺だと気付いたんだろ?結局それは乃蒼に聞かないと真相はわからない。
けど今日あんな別れ方をしたから、というか乃蒼は悪くないのに一方的に怒りをぶつけてしまったのでバツが悪くて聞きにくかった。
「それは秋が悪いと思うよ。女の子にそんな言い方したらダメじゃん」
「うん、わかってる」
「その怒りは秋だけのものなんだよ。乃蒼ちゃんは秋の怒りを秋と同一に理解はできないの。秋は自分の怒りをきちんと自分だけのものだって認識してコントロールする術を身につけなきゃね。それができたらきっと怒りで誰かを傷つけることはないよ。そうやって誰かを傷つけたことで秋自身が傷つくこともね」
時々そうやって花さんは難易度の高いことを言う。
意味はよく理解できないけど、多分それは間違ってはいない。
花さんはそれ以上何も言わず最近見つけた喫茶店にいる看板猫が可愛いから今度行こうと話題を変えた。
俺は
「乃蒼に謝れたらね」
と返事をすると、目を細めて
「じゃあ明日には行けるね」
と笑って言った。
>
>
>
俺は占いを過度に信じてはいない。
けどこんなときくらいは占いで後押しして欲しいと思うのはそんなに悪いことだろうか?
なのに毎朝観ている朝の情報番組の占いコーナーでは最下位だった。
しかも『友達とのすれ違いに注意して』と余計なワンポイントアドバイスまでしてくれる始末だ。
せめてどう注意すればいいかまで教えてほしい…。
すがる思いで普段は観ない番組まで回し占いコーナーをチェックしてみたけれど天秤座はどの局も順位が低かった。
しまいには
「誠意を持って接しても逆効果かも?」
とまで言われ、思わず
「なんでだよ!」
と叫んでしまった。
「よぉ…お待たせ…」
気が重いけど学校には行かなくてはならない。
「占いは?」とタケルは聞いてきた。
その顔はこの世で1番幸せですと書いてあった。
当たり前だけど、うまくいったんだな、吉田沙保里と。
そんな幸せそうなタケルを見てると羨ましいような腹立たしいような複雑な気持ちだった。
「今日の天秤座は12位だよ…」
俺はタケルにではなく花さんに教えた。
「はっはっは、お前は今日最悪の日だな」
バカだなタケル。
「タケル、私も天秤座なんですけど?」
花さんがすかさず言うとタケルの幸せそうな顔色が途端に変わり、俺は少しだけ気が晴れた。
>
>
>
彩綾と別れタケルと2人教室に入る。
あちこちから俺ら2人におはようと声がかかる。
俺は自分の席に着くといつもなら「おはよう」と隣の席にいる乃蒼の声が聞こえるはずなのに今日は何もなかった。
「あれ?乃蒼きてないの?」
俺は斜め前、乃蒼の席の前に座る女子に聞いてみた。
「鈴井さん?今日はまだ来てないね」
俺とタケルは比較的登校時間は遅い方だ。
この時間にいないということは今日は…
「休み、か」
何だかとてつもなく不安な気持ちに襲われた。
俺の知る限り乃蒼が学校を休んだのは初めてのことだ。
ただの風邪かもしれないけれど、昨日の今日なのでその事が悪い方悪い方に考えてしまう。
占いが最下位なこともありその日1日はどこか調子の上がらない不安定な時間を学校で過ごした。
>
>
>
「きちんと謝れた?」
花さんの実家の和室で俺と花さんは生花にハサミを入れている。
普段は私語厳禁なのだが、師範である花さんのお母さん、つまり俺のばあちゃんが来客の対応をするために和室から出て行ったので正座を崩しカジュアルな体勢で花に向かっていた。
「それがさ、今日乃蒼休みだったんだ。だから謝れなかった」
パチンと隣で音がする。
「そうかぁ」
なんか全体的に背が高いな。もう少し低く。パチン。
「なんか今日謝れなかったのがすごいモヤモヤして。早く謝りたいのに」
「秋、あんた謝ることが目的になってない?謝罪は許してもらう手段であって目的じゃないんだよ?」
驚いて手が止まった。
「今気が付いた。そうだ。俺、乃蒼に謝ることで全部終わると思ってた」
花さんは針金をシュルシュルと伸ばしながら
「謝るだけの気持ちも相手に伝わっちゃうからね。逆にちゃんと気持ちを込めれば伝わるものだよ。でも、秋がちゃんと気付けたらそれでいい。」
俺は立ち上がり360°見回す。
本当はそんなことしなくてもいいんだけど、正面だけ良いものは何だか人間性までそうだと思われてしまうようで嫌いだ。
「うん。ありがとう。危なくまた乃蒼に嫌な思いさせるところだった」
よし完成。
花さんのもそろそろかな?
「大丈夫。秋がきちんと謝れば大抵の女の子は許してくれるよ」
「どうして?」
「もし私だったらなんでも許しちゃうもの笑」
それは花さんが俺に甘いからでしょ?
0
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる