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第三章
第十話 長所と短所が顔を出す
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朝。
部屋の扉が叩かれる。
「お二人共、朝だよ? ご飯出来たけど」
結局紅茶を飲み切ってからそのまま眠りについた。
電話が鳴る前のスタイルと同じく、手を握り合っていて。
香菜の声がするまで。
「起きますか」
「そうしますか」
むっくりと二人同時に起きる。
お互いのくしゃくしゃな髪の毛を見てくすりと笑った。
早貴が治癒されたことを見届けて、千代は家に戻っていった。
◇
食事後に自室に戻った早貴。
机に置いたままの携帯が点滅しているのが目に入った。
「誰だろ」
画面を確認すると、チャットの通知マークが出ていた。
「木ノ崎君か。朝から何だろ。……ああ、この前話が出来なかったからかな」
先日の事を思い出して、返信をする。
「え、電話?」
返信するとすぐに木ノ崎からの電話が掛かってきた。
「もしもし」
『おはよう。ごめん、話せると分かったら思わず電話にしちまった』
「びっくりはしたけど、大丈夫だよ。ちょうど今時間空いたとこだし」
『良かった。話したいことがあるから会いたいんだ』
「話? 何かあるの?」
『あるからこうして電話をしているんだけど』
「電話で済む話ではないと?」
『……もしかして俺、嫌われている?』
「そういうわけじゃないんだけど、何を話すのかが想像できなくて」
『怪我の件は終わったし、それまでと言えばそうなんだけどさ。それ以外で話すのはまずいか?』
「うーん。簡単に動ける状況じゃない事って話したよね。だから……」
『今度さ、こっちの家の方だけど小さな夏祭りがあって、そこで話せないかなと思って』
「夏祭り? 外出を注意するように言われているから。映画は特別だったのよ」
『それを解消する案はある。こっちから車を出すから、それで送迎するよ。』
「車!?」
『ああ。それなら祭りと家の往復は車だから安全だろ?』
木ノ崎の勢いにたじろぎ気味の早貴。
「えっと。なんだか分からなくなっているけど、家の前はまずいかな」
『駅の方ならどう?』
「……それなら、いいかな」
『家から駅までの間も心配だろうから、少し離れて身内の人に見張っててもらうようにするよ』
「そこまで……」
『そこまでが必要な状況なんだろ? 話させてくれるならそれぐらいするよ』
「……わかった。お話聞くのも出来ないなんて嫌だしね。それにお祭りに行けるのは嬉しい」
『そう言ってくれて良かった。また連絡する』
結局木ノ崎の勢いに負けて承諾してしまった早貴。
電話を切った後も、そのまま立ち尽くしている。
「気を使ってくれているし、大丈夫だよね。何の話か分からないけど気になるし。随分必死だったもんなあ」
祭りに行ける楽しみも付加された。
それがどれほどの影響力があったかは分からない。
しかし、木ノ崎に対しては注意をしろと千代に言われている。
でも、早貴は注意をする必要性を感じることはできなかったようだ。
一度一緒に映画を見に行ったことも会うハードルを下げているのかも。
どちらにしても、千代の注意を振り切る結果を選んでしまった。
部屋の扉が叩かれる。
「お二人共、朝だよ? ご飯出来たけど」
結局紅茶を飲み切ってからそのまま眠りについた。
電話が鳴る前のスタイルと同じく、手を握り合っていて。
香菜の声がするまで。
「起きますか」
「そうしますか」
むっくりと二人同時に起きる。
お互いのくしゃくしゃな髪の毛を見てくすりと笑った。
早貴が治癒されたことを見届けて、千代は家に戻っていった。
◇
食事後に自室に戻った早貴。
机に置いたままの携帯が点滅しているのが目に入った。
「誰だろ」
画面を確認すると、チャットの通知マークが出ていた。
「木ノ崎君か。朝から何だろ。……ああ、この前話が出来なかったからかな」
先日の事を思い出して、返信をする。
「え、電話?」
返信するとすぐに木ノ崎からの電話が掛かってきた。
「もしもし」
『おはよう。ごめん、話せると分かったら思わず電話にしちまった』
「びっくりはしたけど、大丈夫だよ。ちょうど今時間空いたとこだし」
『良かった。話したいことがあるから会いたいんだ』
「話? 何かあるの?」
『あるからこうして電話をしているんだけど』
「電話で済む話ではないと?」
『……もしかして俺、嫌われている?』
「そういうわけじゃないんだけど、何を話すのかが想像できなくて」
『怪我の件は終わったし、それまでと言えばそうなんだけどさ。それ以外で話すのはまずいか?』
「うーん。簡単に動ける状況じゃない事って話したよね。だから……」
『今度さ、こっちの家の方だけど小さな夏祭りがあって、そこで話せないかなと思って』
「夏祭り? 外出を注意するように言われているから。映画は特別だったのよ」
『それを解消する案はある。こっちから車を出すから、それで送迎するよ。』
「車!?」
『ああ。それなら祭りと家の往復は車だから安全だろ?』
木ノ崎の勢いにたじろぎ気味の早貴。
「えっと。なんだか分からなくなっているけど、家の前はまずいかな」
『駅の方ならどう?』
「……それなら、いいかな」
『家から駅までの間も心配だろうから、少し離れて身内の人に見張っててもらうようにするよ』
「そこまで……」
『そこまでが必要な状況なんだろ? 話させてくれるならそれぐらいするよ』
「……わかった。お話聞くのも出来ないなんて嫌だしね。それにお祭りに行けるのは嬉しい」
『そう言ってくれて良かった。また連絡する』
結局木ノ崎の勢いに負けて承諾してしまった早貴。
電話を切った後も、そのまま立ち尽くしている。
「気を使ってくれているし、大丈夫だよね。何の話か分からないけど気になるし。随分必死だったもんなあ」
祭りに行ける楽しみも付加された。
それがどれほどの影響力があったかは分からない。
しかし、木ノ崎に対しては注意をしろと千代に言われている。
でも、早貴は注意をする必要性を感じることはできなかったようだ。
一度一緒に映画を見に行ったことも会うハードルを下げているのかも。
どちらにしても、千代の注意を振り切る結果を選んでしまった。
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