36 / 42
そして幸福な日々は続く
しおりを挟む
数年後・グーディメル王国、北方辺境地区保養地
「――それでテオドルのお父様は、お元気になられたのですね」
「ああ。リュカの姉君のおかげで、すっかり回復したよ。まったく、魔法だけでなく薬草学でも素晴らしい知識を持っている」
庭園に設えられた白いテーブルで、紅茶を片手にリュカと談笑しているのは、かつての王太子テオドルだ。
今は正式に即位し、グーディメル王国の若き国王として政務を担っている。
件の事件以来、二人は頻繁に手紙を遣り取りし、数カ月に一度はお茶を楽しむ仲になっている。
そのお陰か、いつの間にか互いに名前で呼び合うようになったのだ。
こうしてテオドルと話してみれば、優しく聡明な人柄でとても話しやすい相手だった。
「君の母上は、王宮付きの魔法使いたちを鍛え直すと張り切っている。あの人の手にかかれば、きっと鍛え直されるどころか、生まれ変わることだろう」
苦笑交じりに言いながら、テオドルは紅茶を一口含んだ。
バリエを筆頭に多くの貴族が捕らえられたため、王国は政治においてかなり混乱を来した。帝国から派遣された文官の手を借り大分落ちついてきたので、やっと様々な事柄に目を向けられるようになったところだ。
「騎士団の再編も進んでいる。今は辺境に派遣して、魔物退治にあたらせているよ。帝国へ繋がる広い坑道をいくつか解放したから、魔獣の動きも活発になっているが……適切に駆除できれば問題はない。しばらくは、帝国から来てもらった騎士たちが指導に当たってくれるそうだ」
「これでテオドルも一息つけますね」
あれからテオドルはクラウスの支援を得て、グーディメル王国に巣くう腐った貴族達を排除した。
彼の父である先の国王は毒を盛られ口がきけなくなっていた。しかしリュカの姉が処方した魔法薬で大分回復してきている。
王妃は心労で暫く寝込んでいたが、テオドルが「運命の番」を伴侶にすると相談したところ元気を取り戻し、今では文官に混ざって政務の補佐をしていると聞く。
バリエ派閥の貴族が統治していた辺境地区に関しては、今後どうするべきか揉めたようだ。だが意外な所から助け船が出される。
なんとリュカの兄が辺境警備の任に就くと申し出たのだ。
しかし帝国皇妃の兄に、危険な任務は任せられないとテオドルは渋ったらしい。
そもそもリュカが帝国の皇妃となったので、アレオン家は男爵から公爵へと一気に格上げされたが……両親は『王都での夜会は面倒だから遠慮したい』と一蹴している。
とはいえ男爵位のままでは問題があるとされ、会議を重ねた結果アレオン家は北方の辺境区を一気に纏め「辺境伯」に任ぜられることとなった。
問題を解決していく中、一番時間を割いたのはバリエ公爵を含めた多くの貴族の裁判だった。
王国を乗っ取ろうとした主犯は、やはりバリエ公爵だった。
公爵家の持つ領地で行われた税率の値上げや、横領。人身売買の記録が決め手となりバリエは罪を認めた。
捕らえられた後、十年前クラウスを罠に嵌め、私兵に襲うよう指示したことも自白した。
結局彼は法に則り、処刑台へと送られた。
彼の一族は身分を剥奪され、辺境の城に幽閉。
私欲に走りバリエに従った貴族達は、相応の罰を受けることとなった。
脅されて仕方なく加担したものには、テオドルの意向で恩赦が下されている。
殆どの貴族がその地位を追われた結果、政務を担う者がへり王国は実務面でかなりの打撃を受けた。だがテオドルの英断で、国はグラッセン帝国へ正式に加わる事を表明したのである。
クラウスはテオドルの提案を快く受け入れ、更に帝国から人員や物資の援助を約束した。
王国の統治に関してクラウスは全てをテオドルに任せると命じたので、国民からはなんの不満も出ていない。
「ああ。クラウス陛下には感謝している。政務もそうだが、坑道と第二の性に関する問題も、陛下の助言無くしては決断できなかった」
「理の循環が失われれば、新しき命は宿らない。でしたっけ」
リュカの言葉にテオドルが頷く。
クラウスが言うには魔獣や魔物も、この世界の『理』の一部で、無理に封じれば第二性を持つ者は産まれなくなる。
同時に、人の営みにも歪みが生まれるらしい。
「アルファとオメガの誕生もまた、豊穣の証。特別な存在として持ち上げるから歪む。誰もがそれぞれの役割を生きられるようになれば、物事は自然とうまく回るようになる、と。全く、この世界は複雑だが上手くできている」
呟くように言い添えたその言葉には、運命を嘆くでもなく、ただ静かに受け入れた者だけが持つ、やわらかな諦めが滲んでいた。
竜と違い、人は第二性に関してあまりにも知識が乏しい。
この第二の性に振り回されてきた者同士、リュカとテオドルは少しばかり複雑な気持ちで視線を交わした。
「ところで、式は来月ですか?」
さりげなくリュカが話題を変えると、テオドルは紅茶を飲んでから静かに答える。
その頬にほんの僅かな赤みが差しているのを、リュカは見逃さない。
「……そうだな。私はまだ早いと言ったのだが、こんな時こそ伴侶を迎えて民を安心させるべきだと周囲からせっつかれている」
テオドルの視線の先には、少し離れた場所でクラウスと真剣に語り合う一人の男の姿があった。
漆黒の髪に黒曜石の瞳を持つ護衛騎士。
彼はクラウスの友人であり、テオドルの運命の番だ。
アルファ同士ではあるが、伴侶となるには問題ないとクラウスが明言したので、現在二人は婚約者となっていた。
(テオドル様が本当に思いを寄せる人と結ばれてよかった)
リュカは内心、胸をなで下ろす。
自分ばかりが幸せになっていいのか、ずっと不安だったのだ。
これからはきっと、グーディメル王国もテオドルの統治で健やかに繁栄するだろう。
「リュカ、そろそろ中に入れ。風が冷たくなる」
「テオドル陛下もお戻りください」
互いの番に呼ばれて、リュカとテオドルは顔を見合わせて笑う。
これからもずっと幸せな時間が続く。
そう信じて、リュカはクラウスの元へと駆け出した。
---おしまい---
「――それでテオドルのお父様は、お元気になられたのですね」
「ああ。リュカの姉君のおかげで、すっかり回復したよ。まったく、魔法だけでなく薬草学でも素晴らしい知識を持っている」
庭園に設えられた白いテーブルで、紅茶を片手にリュカと談笑しているのは、かつての王太子テオドルだ。
今は正式に即位し、グーディメル王国の若き国王として政務を担っている。
件の事件以来、二人は頻繁に手紙を遣り取りし、数カ月に一度はお茶を楽しむ仲になっている。
そのお陰か、いつの間にか互いに名前で呼び合うようになったのだ。
こうしてテオドルと話してみれば、優しく聡明な人柄でとても話しやすい相手だった。
「君の母上は、王宮付きの魔法使いたちを鍛え直すと張り切っている。あの人の手にかかれば、きっと鍛え直されるどころか、生まれ変わることだろう」
苦笑交じりに言いながら、テオドルは紅茶を一口含んだ。
バリエを筆頭に多くの貴族が捕らえられたため、王国は政治においてかなり混乱を来した。帝国から派遣された文官の手を借り大分落ちついてきたので、やっと様々な事柄に目を向けられるようになったところだ。
「騎士団の再編も進んでいる。今は辺境に派遣して、魔物退治にあたらせているよ。帝国へ繋がる広い坑道をいくつか解放したから、魔獣の動きも活発になっているが……適切に駆除できれば問題はない。しばらくは、帝国から来てもらった騎士たちが指導に当たってくれるそうだ」
「これでテオドルも一息つけますね」
あれからテオドルはクラウスの支援を得て、グーディメル王国に巣くう腐った貴族達を排除した。
彼の父である先の国王は毒を盛られ口がきけなくなっていた。しかしリュカの姉が処方した魔法薬で大分回復してきている。
王妃は心労で暫く寝込んでいたが、テオドルが「運命の番」を伴侶にすると相談したところ元気を取り戻し、今では文官に混ざって政務の補佐をしていると聞く。
バリエ派閥の貴族が統治していた辺境地区に関しては、今後どうするべきか揉めたようだ。だが意外な所から助け船が出される。
なんとリュカの兄が辺境警備の任に就くと申し出たのだ。
しかし帝国皇妃の兄に、危険な任務は任せられないとテオドルは渋ったらしい。
そもそもリュカが帝国の皇妃となったので、アレオン家は男爵から公爵へと一気に格上げされたが……両親は『王都での夜会は面倒だから遠慮したい』と一蹴している。
とはいえ男爵位のままでは問題があるとされ、会議を重ねた結果アレオン家は北方の辺境区を一気に纏め「辺境伯」に任ぜられることとなった。
問題を解決していく中、一番時間を割いたのはバリエ公爵を含めた多くの貴族の裁判だった。
王国を乗っ取ろうとした主犯は、やはりバリエ公爵だった。
公爵家の持つ領地で行われた税率の値上げや、横領。人身売買の記録が決め手となりバリエは罪を認めた。
捕らえられた後、十年前クラウスを罠に嵌め、私兵に襲うよう指示したことも自白した。
結局彼は法に則り、処刑台へと送られた。
彼の一族は身分を剥奪され、辺境の城に幽閉。
私欲に走りバリエに従った貴族達は、相応の罰を受けることとなった。
脅されて仕方なく加担したものには、テオドルの意向で恩赦が下されている。
殆どの貴族がその地位を追われた結果、政務を担う者がへり王国は実務面でかなりの打撃を受けた。だがテオドルの英断で、国はグラッセン帝国へ正式に加わる事を表明したのである。
クラウスはテオドルの提案を快く受け入れ、更に帝国から人員や物資の援助を約束した。
王国の統治に関してクラウスは全てをテオドルに任せると命じたので、国民からはなんの不満も出ていない。
「ああ。クラウス陛下には感謝している。政務もそうだが、坑道と第二の性に関する問題も、陛下の助言無くしては決断できなかった」
「理の循環が失われれば、新しき命は宿らない。でしたっけ」
リュカの言葉にテオドルが頷く。
クラウスが言うには魔獣や魔物も、この世界の『理』の一部で、無理に封じれば第二性を持つ者は産まれなくなる。
同時に、人の営みにも歪みが生まれるらしい。
「アルファとオメガの誕生もまた、豊穣の証。特別な存在として持ち上げるから歪む。誰もがそれぞれの役割を生きられるようになれば、物事は自然とうまく回るようになる、と。全く、この世界は複雑だが上手くできている」
呟くように言い添えたその言葉には、運命を嘆くでもなく、ただ静かに受け入れた者だけが持つ、やわらかな諦めが滲んでいた。
竜と違い、人は第二性に関してあまりにも知識が乏しい。
この第二の性に振り回されてきた者同士、リュカとテオドルは少しばかり複雑な気持ちで視線を交わした。
「ところで、式は来月ですか?」
さりげなくリュカが話題を変えると、テオドルは紅茶を飲んでから静かに答える。
その頬にほんの僅かな赤みが差しているのを、リュカは見逃さない。
「……そうだな。私はまだ早いと言ったのだが、こんな時こそ伴侶を迎えて民を安心させるべきだと周囲からせっつかれている」
テオドルの視線の先には、少し離れた場所でクラウスと真剣に語り合う一人の男の姿があった。
漆黒の髪に黒曜石の瞳を持つ護衛騎士。
彼はクラウスの友人であり、テオドルの運命の番だ。
アルファ同士ではあるが、伴侶となるには問題ないとクラウスが明言したので、現在二人は婚約者となっていた。
(テオドル様が本当に思いを寄せる人と結ばれてよかった)
リュカは内心、胸をなで下ろす。
自分ばかりが幸せになっていいのか、ずっと不安だったのだ。
これからはきっと、グーディメル王国もテオドルの統治で健やかに繁栄するだろう。
「リュカ、そろそろ中に入れ。風が冷たくなる」
「テオドル陛下もお戻りください」
互いの番に呼ばれて、リュカとテオドルは顔を見合わせて笑う。
これからもずっと幸せな時間が続く。
そう信じて、リュカはクラウスの元へと駆け出した。
---おしまい---
433
あなたにおすすめの小説
うそつきΩのとりかえ話譚
沖弉 えぬ
BL
療養を終えた王子が都に帰還するのに合わせて開催される「番候補戦」。王子は国の将来を担うのに相応しいアルファであり番といえば当然オメガであるが、貧乏一家の財政難を救うべく、18歳のトキはアルファでありながらオメガのフリをして王子の「番候補戦」に参加する事を決める。一方王子にはとある秘密があって……。雪の積もった日に出会った紅梅色の髪の青年と都で再会を果たしたトキは、彼の助けもあってオメガたちによる候補戦に身を投じる。
舞台は和風×中華風の国セイシンで織りなす、同い年の青年たちによる旅と恋の話です。
捨てられた生贄オメガ、魔王城で極上の『巣作り』始めます!~不眠症の魔王様、私のクッションで爆睡して溺愛モードに突入~
水凪しおん
BL
「役立たずのオメガ」として冷遇され、血も涙もない魔王への生贄として捨てられたリノ。
死を覚悟して連れてこられた魔王城は、寒くて硬くて、居住性最悪のブラック環境だった!?
「こんなところで寝られるか!」
極限状態で発動したオメガ特有の『巣作り本能』と、神業レベルの裁縫スキルが火を噴く!
ゴミ同然の布切れをフカフカのクッションに、冷たい石床を極上のラグマットにリフォーム。
すると、不眠症で常にイライラしていた魔王ザルドリスが、リノの作った「巣」のあまりの快適さに陥落してしまい……?
「……貴様、私を堕落させる気か」
(※いいえ、ただ快適に寝たいだけです)
殺されるどころか、魔王様に気に入られ、気付けば城中がリノの虜に。
捨てられた生贄オメガが、裁縫一つで魔王城を「世界一のマイホーム」に変える、ほのぼの逆転溺愛ファンタジー!
虐げられても最強な僕。白い結婚ですが、将軍閣下に溺愛されているようです。
竜鳴躍
BL
白い結婚の訳アリ将軍×訳アリ一見清楚可憐令息(嫁)。
万物には精霊が宿ると信じられ、良き魔女と悪しき魔女が存在する世界。
女神に愛されし"精霊の愛し子”青年ティア=シャワーズは、長く艶やかな夜の帳のような髪と無数の星屑が浮かんだ夜空のような深い青の瞳を持つ、美しく、性格もおとなしく控えめな男の子。
軍閥の家門であるシャワーズ侯爵家の次男に産まれた彼は、「正妻」を罠にかけ自分がその座に収まろうとした「愛妾」が生んだ息子だった。
「愛妾」とはいっても慎ましやかに母子ともに市井で生活していたが、母の死により幼少に侯爵家に引き取られた経緯がある。
そして、家族どころか使用人にさえも疎まれて育ったティアは、成人したその日に、着の身着のまま平民出身で成り上がりの将軍閣下の嫁に出された。
男同士の婚姻では子は為せない。
将軍がこれ以上力を持てないようにの王家の思惑だった。
かくしてエドワルド=ドロップ将軍夫人となったティア=ドロップ。
彼は、実は、決しておとなしくて控えめな淑男ではない。
口を開けば某術や戦略が流れ出し、固有魔法である創成魔法を駆使した流れるような剣技は、麗しき剣の舞姫のよう。
それは、侯爵の「正妻」の家系に代々受け継がれる一子相伝の戦闘術。
「ティア、君は一体…。」
「その言葉、旦那様にもお返ししますよ。エドワード=フィリップ=フォックス殿下。」
それは、魔女に人生を狂わせられた夫夫の話。
※誤字、誤入力報告ありがとうございます!
【完結】悪妻オメガの俺、離縁されたいんだけど旦那様が溺愛してくる
古井重箱
BL
【あらすじ】劣等感が強いオメガ、レムートは父から南域に嫁ぐよう命じられる。結婚相手はヴァイゼンなる偉丈夫。見知らぬ土地で、見知らぬ男と結婚するなんて嫌だ。悪妻になろう。そして離縁されて、修道士として生きていこう。そう決意したレムートは、悪妻になるべくワガママを口にするのだが、ヴァイゼンにかえって可愛らがれる事態に。「どうすれば悪妻になれるんだ!?」レムートの試練が始まる。【注記】海のように心が広い攻(25)×気難しい美人受(18)。ラブシーンありの回には*をつけます。オメガバースの一般的な解釈から外れたところがあったらごめんなさい。更新は気まぐれです。アルファポリスとムーンライトノベルズ、pixivに投稿。
ドジで惨殺されそうな悪役の僕、平穏と領地を守ろうとしたら暴虐だったはずの領主様に迫られている気がする……僕がいらないなら詰め寄らないでくれ!
迷路を跳ぶ狐
BL
いつもドジで、今日もお仕えする領主様に怒鳴られていた僕。自分が、ゲームの世界に悪役として転生していることに気づいた。このままだと、この領地は惨事が起こる。けれど、選択肢を間違えば、領地は助かっても王国が潰れる。そんな未来が怖くて動き出した僕だけど、すでに領地も王城も策略だらけ。その上、冷酷だったはずの領主様は、やけに僕との距離が近くて……僕は平穏が欲しいだけなのに! 僕のこと、いらないんじゃなかったの!? 惨劇が怖いので先に城を守りましょう!
のほほんオメガは、同期アルファの執着に気付いていませんでした
こたま
BL
オメガの品川拓海(しながわ たくみ)は、現在祖母宅で祖母と飼い猫とのほほんと暮らしている社会人のオメガだ。雇用機会均等法以来門戸の開かれたオメガ枠で某企業に就職している。同期のアルファで営業の高輪響矢(たかなわ きょうや)とは彼の営業サポートとして共に働いている。同期社会人同士のオメガバース、ハッピーエンドです。両片想い、後両想い。攻の愛が重めです。
冤罪で追放された王子は最果ての地で美貌の公爵に愛し尽くされる 凍てついた薔薇は恋に溶かされる
尾高志咲/しさ
BL
旧題:凍てついた薔薇は恋に溶かされる
🌟第10回BL小説大賞(2022年)奨励賞。2025年11月アンダルシュノベルズより刊行🌟
ロサーナ王国の病弱な第二王子アルベルトは、突然、無実の罪状を突きつけられて北の果ての離宮に追放された。王子を裏切ったのは幼い頃から大切に想う宮中伯筆頭ヴァンテル公爵だった。兄の王太子が亡くなり、世継ぎの身となってからは日々努力を重ねてきたのに。信頼していたものを全て失くし向かった先で待っていたのは……。
――どうしてそんなに優しく名を呼ぶのだろう。
お前に裏切られ廃嫡されて最北の離宮に閉じ込められた。
目に映るものは雪と氷と絶望だけ。もう二度と、誰も信じないと誓ったのに。
ただ一人、お前だけが私の心を凍らせ溶かしていく。
執着攻め×不憫受け
美形公爵×病弱王子
不憫展開からの溺愛ハピエン物語。
◎書籍掲載は、本編と本編後の四季の番外編:春『春の来訪者』です。
四季の番外編:夏以降及び小話は本サイトでお読みいただけます。
なお、※表示のある回はR18描写を含みます。
🌟第10回BL小説大賞での応援ありがとうございました!
🌟本作は旧Twitterの「フォロワーをイメージして同人誌のタイトルつける」タグで貴宮あすかさんがくださったタイトル『凍てついた薔薇は恋に溶かされる』から思いついて書いた物語です。ありがとうございました。
吸血鬼公爵の籠の鳥
江多之折(エタノール)
BL
両親を早くに失い、身内に食い潰されるように支配され続けた半生。何度も死にかけ、何度も自尊心は踏みにじられた。こんな人生なら、もういらない。そう思って最後に「悪い子」になってみようと母に何度も言い聞かされた「夜に外を出歩いてはいけない」約束を破ってみることにしたレナードは、吸血鬼と遭遇する。
血を吸い殺されるところだったが、レナードには特殊な事情があり殺されることはなく…気が付けば熱心に看病され、囲われていた。
吸血鬼公爵×薄幸侯爵の溺愛もの。小説家になろうから改行を増やしまくって掲載し直したもの。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる