いつだってあなたが私を強くする

泥んことかげ

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第2話【出会いと子育て】(2)

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あそこだ

危険をかえりみず、花畑に向かい一直線に走った。
思考が追い付かない。
足も手も自分の体じゃないみたいに重い気がした。
それでも走った。

運良く猛獣達には会わなくてすんだ。
着く手前に叫び声が聞こえた。
私は声の方へ向かう
ミフィレンが怖がっているのか頭を抱え、小さくうずくまっていた

辺りには黒いモヤの様なものが見える。

暗くて気づかなかったが視線の先には何かがいた。
唸り声のような音をたてこちらを威嚇している。

〔超大型熊〕=【危険度level-Ⅱ】

(立てばゆうに12Mを越すその体躯と獰猛な性格。あらゆる魔法使いを喰らい、魔法協会から追われ森にやって来たとされる)

熊のすぐ鼻の先にはうずくまるミフィレン

私はなにも考えずに熊の顔に向かい勢いよく蹴りを浴びせる
だがそれで怯まないのが、
【危険度level-Ⅱ】である。

「逃げろ!」

私が、そう叫ぶと、泣いた顔を拭き取りながら走りだす
少女は逃げ出したが、
小さな体は思った以上に進まない。

熊は、何を思ったのか一直線にミフィレンの方へ突進する。

ニッシャは、ミフィレンを抱きながら避けたが一撃をもらってしまう。

間一髪の所で直撃は免れたが180cmもあるニッシャの身長で背中の9割に受けてしまった、ミフィレンを守ろうとしゃがみこみ抱き寄せた。

背中の感覚がない。
流れ出る血は、背中を伝い地面に落ちる。
意識が朦朧とするなか、この子だけは守りたいと本能が語りかけていた。

今思い返せば不思議な感覚だ
絶対大丈夫だって気がしたから。

ニッシャは言葉が通じないと分かっているが暗がりの【なにか
】の方へ必死に語りかける。

「あんたは、ただ自分の子を守っただけだもんな......ごめんな、怖い思いさせちまって」

そっと少女を抱き、手が震える。

「だけどな、同じ親なら子を守るのは当然だろ?......頼むよ......私は誰も傷付けたくないんだ......」

必死の説得が通じたのか、熊の荒い息は次第に、静かになり、

落ち着きを取り戻したのか足元にいた小さな小熊の体を毛繕いするとゆっくりと背を向け親子2匹で歩いて行った。

私を元気付けるために花を摘んだミフィレンがたまたま、熊の子に出会い

親熊が花の匂いを別の猛獣だと勘違いし威嚇をしたみたいだった

森はゲリラ的な雨が降る。
先程までの喧騒は何だったのか、
全ては雨で洗い流された。
猛獣達はそれぞれの住み処に戻ったようだ
泣く少女を抱くニッシャ、雨で涙が流れ、より一層強く抱き締める。
その叫びは、雨でかき消されていた。


力なく頭を撫でながら。

「大丈夫だったか?......私はもう平気だからもう泣くな。
フフフ、優しいなお前って。心配するな、もう風邪なんてどっかいっちゃったよ。たとえ何処にいてもなにがあっても必ず私が守ってやるからな......」

ニッシャはそう言ってミフィレンが持つ小さな一輪の花を持つと、笑いながら抱き上げ自分達の帰る家へと向かう。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


【森の入り口付近】

森では天候が荒れやすく、まるで侵入者を拒むように吹き荒れている風で対象を押し返していた

ローブを頭から羽織る二人組は、目の前に現れた生物によって阻まれていた。

身長差は凸凹となっており、横の男が小さく見えるほど背の高い男は生物達を見下ろしていた

〔|暴走ぼうそう雷尾兎ラビット〕=【危険度level-Ⅰ】

(天候が悪化すると住み処からでてくる、体長はおよそ、30cm程と森の中では小柄だが、主に群れで行動し体内で作り出される電力により、強力な脚力と尾を持ち大型魔法生物をも一撃で倒す。体内の電力により危険度が変動するⅠ~Ⅱ)

森の小さな生物は侵入者を、拒むように連なる。

小柄が横にいる大男に話しかける。

「やれやれ......こんな、入り口付近にもいるとは......一体中では何が起こってるのやら......ねぇ?ノーメンさん?」

「......」 

聞こえているのか、いないのか、無言だった
無愛想な顔ではなく、事実顔は真っ白なお面で隠れていて表情は読めない。

「ん?ねぇ?ノーメンさん?聞いてる?......おーい!......」

小柄は、一方的に話し掛けるが相手にされていない。

先に仕掛けたのは兎達の方だった。

強力な前足で一羽が二人組へ突進してくる

突然空から小さな雷が一羽を直撃する。

雷を体内で発電する兎にとって雷など...
許容を越えたその小さな体は醜くパンパンに膨れ、激しい風に乗って飛ばされていった。

驚いた仲間の兎たちは、一斉に飛びかかってきた。

一瞬だった。

兎は二人組へたどり着く前に、忽然と姿を消していた。

大柄は兎をまるで一筆書の様に指で空をなぞっただけだった。

「おや?兎さん達はどこへやら?」

クスクスと笑う小柄を他所にノソノソと大柄は先に進む。

「では行きますか......」

大柄を追いかける小柄の二人組は森の奥へ消えていった

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