どこにでもいる平凡な私

柚みかん

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おまけ2.

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「誰が石ころなのか是非とも教えて貰いたいね。」

あ…笑ってるのに笑ってない。
怖いお顔ですわ。
初めて見ましたわ。
妙に関心してしまいました。

「「「「お、王太子様。」」」」

慌てたご令嬢方ですが、すぐに持ち直し

「今リリシェール様にお話していたところですのよ。」

「いい加減に王太子様を解放してさしあげるように。」

「こんな平凡な王太子妃って有り得ませんでしょ。」

口々に私を悪様に言う。
もう…私、帰っていいでしょうか。
さすがに心が折れそうです。

「それで?
其方達にはわからんだろうな。
シェールの素晴らしさが。」

「「「「え?」」」」

「其の方らが過酷な王太子妃教育を歴代最速で終えたシェールに叶うとでも?」

「それは努力すれば私達でも」

「無理だな。
それに美しい心、謙虚な姿勢。
王より前に出ず、尚且つ王と同等な教養。
欲深い其方達には無理であろう。」

「で、でも」

「何よりシェールは美しい。
其方達のようにゴテゴテと着飾らなくても清楚で庇護欲を唆る。
いつも私がどんな思いで」「アルベルトフォード様」

侍従の声で我に返るフォード様。

「どれをとっても其方達は敵わぬ。
何より私がシェールを欲しておるのだ。
他の誰かなど要らぬ。
シェール以外の令嬢など石ころに過ぎぬ。
シェールに何か申し付けたい者は余に言うてまいれ。」

「「「「………」」」」

「話は終わったようだな。
さっ、シェール」

そう私の腰を抱き締め進んで行く。

「…良かったのですか?」

「何を?」

キョトンとしているフォード様もステキです。

「だって今後を考えると」「余はこれまでも、これからもシェールしか望まぬ。」

「もし私に子が出来ぬ場合は」「その時は従兄弟から世継ぎを選べば良い。そのような事考えなくても其方はすぐに身籠る。覚悟せよ。」

ニヤッと笑うフォード様。

私…大丈夫でしょうか?


その後、私に何か言ってくる令嬢も現れず
フォード様と仲睦まじい…ちょっとヤンデレ感が増したような…そんな二人を見かけるようになりましたとさ。


end





こちらで終わりですが
あーどうしましょ◔̯◔
ちょっと書きたいお話が…
今後どうするかまた考えます◔̯◔
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