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第三夜 悦楽の狂宴のはじまり
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朝食は昭和の戦時下とは思えない程の豪華な食事が出てきた。
いわゆる洋食と云われるもので、俺もあんまり馴染みはない。だが不思議と美味しく感じた。
奥様の直美様はいつもあのような洋服をお召しになっているのだろうか?
まるで『黒猫館』だけが現実から切り離されているような優雅な世界が広がる。
食堂は外の景色が存分に堪能できる所で窓が大きく、太陽の光が燦々と差す。
直美様は今日は、蝶の刺繍が入った深紅に近いドレスを纏っていた。
俺のすぐ右隣の席には娘さんであろう女性が共に食事をしている。
メイドの亜美さんは部屋に控えるように立って見守っていた。
ふと亜美さんに視線を移すと彼女は恥じらうようにうつむく。まさかあんな清楚な女性に己を咥えて貰ったなど自分でも信じられないでいた。
朝食が終わり、お茶の時間になる。
俺も奥様と一緒にお茶をいただく事になった。
紅茶がお洒落なティーカップに注がれると、ふくよかな香りが漂う。
窓の外の白銀の海を堪能しながら奥様は優雅に呟いた。
「やっぱり一人きりでお茶を楽しむより、あなたのような男性と一緒に楽しむお茶の方が美味しいわ──」
「あ、ありがとうございます」
「まだ緊張する? 大丈夫ですよ? 今にきっと私達と常に居ないと満足できないくらいにしてあげますから──」
その言葉に俺は恐れを抱く。
それは常に誰かを抱いていないと満足できない体にしてやるって事だろうか?
それにしても妙に想うのはここには男性が一人も居ないという事。
そして余りにも現実から隔絶されている空気が流れている事──。
戦時下の昭和とは思えない程、優雅で、ゆったりとした時間が流れている。
お茶の時間に何かされるのではと思っていたが杞憂に終わり、自分の部屋に戻る。
そして机に向かって持ってきた雑記帳にこれまで起きた事を記した。
壁掛け時計が夕暮れの17時の時を知らせると、この『黒猫館』の本領が発揮されていく──。
まるで愛欲の儀式のように、西洋から取り寄せた美酒を出される。
俺はソファに座りながら美酒に酔う。
俺もつい美味しく感じて口にしてしまう。
すると、頭が朦朧としてきて夢見心地になり、それが現実なのか、虚実なのか、判らなくなる。
すぐ目の前にはバスローブを外して下着姿の直美様がいて、両方の手を使って顔を彼女に向けさせられる。
直美様は呟いた──。
「逃さないって言ったでしょう──。私を愉しませて? 今夜も明後日も、何なら永遠に──」
激しく口を貪れ、お互いの唾液を混ぜ合う。
直美様の手は容赦なく、俺の纏う洋服を剥ぎ取り、すぐに上半身裸になってしまう。
直美様は今度は俺の身体に接吻の雨を降らせて、首筋や胸板などを舌で弄る。
それだけなのに──。
得も言われぬ快感がなだれ込む。
「アッ…アッ…気持ちいい……直美様にキスされているだけなのに……っ」
「あなたの身体、素敵──。程よく筋肉質で、それでいて引き締まって、肌触りも合格──」
大きいソファなのでそのまま寝転がる事もできてしまう。
俺を寝かせて、直美様は接吻の雨を止めようとはしない。
それをしながら彼女も己の花びらを下着越しに弄りながら感じているようだ。
「ああ──松下さんが欲しい。早くあなたの獣を感じさせて──」
ズボンからそれを取り出すと直美様はうっとりと陶酔するように激しく舌で舐めて俺を駆り立てた。
魅惑的な唇が這う度に敏感に反応してしまう。
ソファから視える世界は高い天井と淫らな奥様が熱烈に奉仕をする光景──。
「アウッ……アアッ…アアッ、直美様……っ!」
「最高の興奮が来るまで待ちきれない様子ね──でもまだよ。まだ──もっと興奮してみせて」
「私も激しく興奮するから」
まるでそれは濁流の如き、快楽の嵐だ。
もう少しで絶頂に逝きそうになると寸止めされて、それが何と快感なのか──。
直美様の熱烈な奉仕で奮起し過ぎで困るくらいに勃ってしまったそれを、満を持して彼女は己の花びらに一気に入れて大輪の花を咲かせた。
下着はいつの間にか全て取り払い、豊満な身体が視界一杯に広がる。
騎乗位で咥え込んだ直美様は俺の顔を豊かなふくらみにあてがう。
そして命令する。
「噛んで! 乳首を優しく噛んで、もっと快楽を私に与えなさい──」
俺は言葉通りに豊かなふくらみに顔を埋める。
ああ──天国みたいな感触じゃないか。
舌が自然と動いてしまう。
彼女の花びらからは潤滑油のように真っ白な愛の液が漏れて、ソファを汚していく。
何回、腰を踊らしているのかわからないくらいに激しく俺を喰らう直美様。
長めの黒髪が乱れて、顔は天井を仰いで、淫らな音が部屋を支配する。
彼女が今度はソファに倒れた。
艶めかしい瞳は俺の欲望を煽り、今度は俺が主導権を握る。
花びらに入ったままのそれを更に奥まで突き刺すと歓喜の叫声が聴こえた。
「ああん! それ、イイッ!」
「そうよ! もっと燃えてみせて──! 私の前で獣を解放して! そう、そうよ! 松下さぁん!」
俺は──何をしているんだ──。
なのに──身体はさらなる快楽を求めて、奥様の身体を蹂躙していく。
身体は汗と体液で濡れて、ひたすらに続く狂宴は俺の精力が尽きるまで続いた──。
「はあっ……はあっ……はあっ」
「松下さん。もっとここを舐めて──」
花びらを今度は俺が舐めていた。
真っ白な愛の液が滴るように溢れている。
花の芯を攻撃すれば、もっと、もっとと催促して──。
一体──彼女の欲望は晴れる事はあるのだろうか──?
恐ろしい──性に対する欲望と持続力。
直美様の身体にも俺の愛の痕跡が刻まれている。
尚も続く狂宴は夜が明けるまで続くのか──。
ああ──夢か現実なのか、区別がつかない。
直美様の花びらの蜜は美味しい。
美味なる美酒がこんな所にもありますよ──直美様。
「あハァ…ハアッ…舌で弄られるの……癖になっちゃう」
「気持ち良すぎて──ですか?」
俺は舌で弄る。
奥へねじこむと歓喜の叫声がこだました。
「あん! ああん! これ、好き──!」
ふと、俺は誰かの視線を感じた。
この光景を観ている人がいる──。
その視線を感じた俺は、急に興が冷めたように花びらから口を離した。
直美様は全裸で喘ぎながら、余りの快感に弛緩している様子だった。
「直美様。今夜はこのくらいにしておきましょう──。どうせ、明日の夜も呼ぶのでしょう? 私の事を?」
「そ、そうね──。果実はもっと熟れて食べ頃になるまで待つのが粋ってものね」
「おやすみなさいませ。直美様」
俺は洋服をまた着直すと彼女の自室から去っていった。
いわゆる洋食と云われるもので、俺もあんまり馴染みはない。だが不思議と美味しく感じた。
奥様の直美様はいつもあのような洋服をお召しになっているのだろうか?
まるで『黒猫館』だけが現実から切り離されているような優雅な世界が広がる。
食堂は外の景色が存分に堪能できる所で窓が大きく、太陽の光が燦々と差す。
直美様は今日は、蝶の刺繍が入った深紅に近いドレスを纏っていた。
俺のすぐ右隣の席には娘さんであろう女性が共に食事をしている。
メイドの亜美さんは部屋に控えるように立って見守っていた。
ふと亜美さんに視線を移すと彼女は恥じらうようにうつむく。まさかあんな清楚な女性に己を咥えて貰ったなど自分でも信じられないでいた。
朝食が終わり、お茶の時間になる。
俺も奥様と一緒にお茶をいただく事になった。
紅茶がお洒落なティーカップに注がれると、ふくよかな香りが漂う。
窓の外の白銀の海を堪能しながら奥様は優雅に呟いた。
「やっぱり一人きりでお茶を楽しむより、あなたのような男性と一緒に楽しむお茶の方が美味しいわ──」
「あ、ありがとうございます」
「まだ緊張する? 大丈夫ですよ? 今にきっと私達と常に居ないと満足できないくらいにしてあげますから──」
その言葉に俺は恐れを抱く。
それは常に誰かを抱いていないと満足できない体にしてやるって事だろうか?
それにしても妙に想うのはここには男性が一人も居ないという事。
そして余りにも現実から隔絶されている空気が流れている事──。
戦時下の昭和とは思えない程、優雅で、ゆったりとした時間が流れている。
お茶の時間に何かされるのではと思っていたが杞憂に終わり、自分の部屋に戻る。
そして机に向かって持ってきた雑記帳にこれまで起きた事を記した。
壁掛け時計が夕暮れの17時の時を知らせると、この『黒猫館』の本領が発揮されていく──。
まるで愛欲の儀式のように、西洋から取り寄せた美酒を出される。
俺はソファに座りながら美酒に酔う。
俺もつい美味しく感じて口にしてしまう。
すると、頭が朦朧としてきて夢見心地になり、それが現実なのか、虚実なのか、判らなくなる。
すぐ目の前にはバスローブを外して下着姿の直美様がいて、両方の手を使って顔を彼女に向けさせられる。
直美様は呟いた──。
「逃さないって言ったでしょう──。私を愉しませて? 今夜も明後日も、何なら永遠に──」
激しく口を貪れ、お互いの唾液を混ぜ合う。
直美様の手は容赦なく、俺の纏う洋服を剥ぎ取り、すぐに上半身裸になってしまう。
直美様は今度は俺の身体に接吻の雨を降らせて、首筋や胸板などを舌で弄る。
それだけなのに──。
得も言われぬ快感がなだれ込む。
「アッ…アッ…気持ちいい……直美様にキスされているだけなのに……っ」
「あなたの身体、素敵──。程よく筋肉質で、それでいて引き締まって、肌触りも合格──」
大きいソファなのでそのまま寝転がる事もできてしまう。
俺を寝かせて、直美様は接吻の雨を止めようとはしない。
それをしながら彼女も己の花びらを下着越しに弄りながら感じているようだ。
「ああ──松下さんが欲しい。早くあなたの獣を感じさせて──」
ズボンからそれを取り出すと直美様はうっとりと陶酔するように激しく舌で舐めて俺を駆り立てた。
魅惑的な唇が這う度に敏感に反応してしまう。
ソファから視える世界は高い天井と淫らな奥様が熱烈に奉仕をする光景──。
「アウッ……アアッ…アアッ、直美様……っ!」
「最高の興奮が来るまで待ちきれない様子ね──でもまだよ。まだ──もっと興奮してみせて」
「私も激しく興奮するから」
まるでそれは濁流の如き、快楽の嵐だ。
もう少しで絶頂に逝きそうになると寸止めされて、それが何と快感なのか──。
直美様の熱烈な奉仕で奮起し過ぎで困るくらいに勃ってしまったそれを、満を持して彼女は己の花びらに一気に入れて大輪の花を咲かせた。
下着はいつの間にか全て取り払い、豊満な身体が視界一杯に広がる。
騎乗位で咥え込んだ直美様は俺の顔を豊かなふくらみにあてがう。
そして命令する。
「噛んで! 乳首を優しく噛んで、もっと快楽を私に与えなさい──」
俺は言葉通りに豊かなふくらみに顔を埋める。
ああ──天国みたいな感触じゃないか。
舌が自然と動いてしまう。
彼女の花びらからは潤滑油のように真っ白な愛の液が漏れて、ソファを汚していく。
何回、腰を踊らしているのかわからないくらいに激しく俺を喰らう直美様。
長めの黒髪が乱れて、顔は天井を仰いで、淫らな音が部屋を支配する。
彼女が今度はソファに倒れた。
艶めかしい瞳は俺の欲望を煽り、今度は俺が主導権を握る。
花びらに入ったままのそれを更に奥まで突き刺すと歓喜の叫声が聴こえた。
「ああん! それ、イイッ!」
「そうよ! もっと燃えてみせて──! 私の前で獣を解放して! そう、そうよ! 松下さぁん!」
俺は──何をしているんだ──。
なのに──身体はさらなる快楽を求めて、奥様の身体を蹂躙していく。
身体は汗と体液で濡れて、ひたすらに続く狂宴は俺の精力が尽きるまで続いた──。
「はあっ……はあっ……はあっ」
「松下さん。もっとここを舐めて──」
花びらを今度は俺が舐めていた。
真っ白な愛の液が滴るように溢れている。
花の芯を攻撃すれば、もっと、もっとと催促して──。
一体──彼女の欲望は晴れる事はあるのだろうか──?
恐ろしい──性に対する欲望と持続力。
直美様の身体にも俺の愛の痕跡が刻まれている。
尚も続く狂宴は夜が明けるまで続くのか──。
ああ──夢か現実なのか、区別がつかない。
直美様の花びらの蜜は美味しい。
美味なる美酒がこんな所にもありますよ──直美様。
「あハァ…ハアッ…舌で弄られるの……癖になっちゃう」
「気持ち良すぎて──ですか?」
俺は舌で弄る。
奥へねじこむと歓喜の叫声がこだました。
「あん! ああん! これ、好き──!」
ふと、俺は誰かの視線を感じた。
この光景を観ている人がいる──。
その視線を感じた俺は、急に興が冷めたように花びらから口を離した。
直美様は全裸で喘ぎながら、余りの快感に弛緩している様子だった。
「直美様。今夜はこのくらいにしておきましょう──。どうせ、明日の夜も呼ぶのでしょう? 私の事を?」
「そ、そうね──。果実はもっと熟れて食べ頃になるまで待つのが粋ってものね」
「おやすみなさいませ。直美様」
俺は洋服をまた着直すと彼女の自室から去っていった。
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