罪の劇場 〜SMクラブWhich Trials〜

翔田美琴

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第3クール ユウキに見る愚かさの系譜

何それ美味しいの

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きらびやかなネオンが蠢くクラブ。ユウキはアッシュブロンドの髪を揺らし、ターゲットを探していた。Phantom Rouge隊…噂に聞く美形揃いの部隊員、あわよくば玉の輿。目当ては、その中でもひときわ目を引くレンブラントだ。

ユウキ: (レンブラントに近づき、上目遣いで)アンタ、もしかしてレンブラント? 噂通り、チョーかっこいいじゃん! 一杯おごってよ。

レンブラント: (冷静にユウキを見下ろす)君のような女性には慣れています。しかし、残念ながら、私は時間を持て余している訳ではありません。それに、その…軽薄さが少しばかり鼻につきますね。

ユウキ: え? ナニそれ? まさかアタシのことタイプじゃないとか言うわけ? 損してるって、マジで!

レム: (レンブラントの肩に手を置き、ユウキを見据える)ユウキさん、でしたか。レンブラントは、あなたの言う『損』なんて感情とは無縁な男です。目的があるなら、単刀直入に言ってみたらどうですか?

ユウキ: ハァ? アンタ誰よ? 邪魔しないでくれる?

レンブラント: レム。私の同僚です。失礼のないように。

レムの鋭い視線にユウキは一瞬たじろぐ。しかし、ホスト狂いの根性はそう簡単にへし折れない。

ユウキ: まあいいや。アンタらPhantom Rouge隊でしょ? すっごい稼いでるって聞いたけど、マジ? アタシ、今ホストに貢ぎまくってて、正直ピンチなのよねー。

レンブラント: なるほど、それが目的ですか。率直ですね。しかし、私たちは慈善事業をしている訳ではありません。私たちの部隊には、戦力となる人材しか必要ありません。あなたに、何ができますか?

ユウキ: え? 戦力? アタシ、別に何もできないけど…。可愛さなら自信あるし、それに、アンタらみたいなイケメンに囲まれたら、それだけでモチベ上がるし!

レム: (冷笑)なるほど。では、あなたは自分の『可愛さ』で戦うつもりですか? ここは戦場です。あなたの甘い考えは通用しませんよ。

レンブラントはレムに目配せした。二人の間で何かが合意されたのが、ユウキにはわからなかった。

レンブラント: 興味深い。一つ提案があります。私たちの部隊には『緋色の処理部隊』と呼ばれる、特殊な任務を請け負う部門があります。任務内容は、機密事項なので詳しくは言えませんが、あなたの『可愛さ』が役立つかもしれません。

ユウキ: 緋色の処理部隊…? ナニそれ、美味しそうじゃん! …って、ゴメン、何にも知らないアタシって感じ? でも、アンタらがアタシのこと必要としてくれるなら、何でもやるよ!

レム: (レムの口角が僅かに上がる)いいでしょう。ですが、勘違いしないでください。あなたは、利用される側です。報酬はそれなりに良いでしょうが、危険も伴います。後悔しても、知りませんよ。

ユウキ: 利用される? 上等じゃん! どうせアタシなんて、利用される価値しかないんだし! それに、アンタらと一緒なら、毎日がドラマみたいで楽しそう!

レンブラントはユウキに近づき、そのアッシュブロンドの髪に指を絡めた。その菫色の瞳には、憐憫とも侮蔑ともつかない光が宿っている。

レンブラント: いいでしょう。では、歓迎します。ただし、一度足を踏み入れたら、二度と抜け出すことはできません。あなたは、もう私たちの一部です。

レム: ようこそ、地獄へ。

ユウキは笑った。何も知らない無邪気な笑み。その背後で、レンブラントとレムは冷たい笑みを浮かべていた。クラブの喧騒は、ユウキが足を踏み入れた暗黒の世界を隠蔽するように、ただただ騒がしかった。

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