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氷の微笑と奇跡の紳士
1話 氷の微笑
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「止めなさい…!? シャロン…! あなたは大変な間違いをおかそうとしているのよ…?」
「やめるんだ! シャロン…! お父さん達は…」
「関係ないわ。私はもう決めたもの。バートン財団に恨みを募らせるのをみるのは我慢ならないわ」
真夜中の両親の寝室にアイスピックを持ち現れた娘シャロンは、何も躊躇わずその場で両親をアイスピックで刺し殺した。
そのシャロンは既に狂気の笑いを浮かべ叫び声が聴こえる中で確かにアイスピックが肉に刺さる感覚が素敵な感覚に感じて仕方無かったのだ……。
そして、彼女、シャロン・レドールは、よりにもよって小説にして形にして、出版した。刺激的な殺人事件を扱った本はベストセラーとなり、そして彼女はある街の女領主になった。
そこは『モンテローザ』と呼ばれる眠らないカジノシティだった。
しかし、この夜も。
彼女は両親を殺した時の光景が度々フラッシュバックするようになり飛び起きた。彼女のベッドで隣で寝るのはモンテローザで有名なスターだった。
二人で熱いセックスを交わした後、眠り込んだのを見つめていたシャロンは、枕の下に潜ませたアイスピックを取り出す。
そして、その有名スターを一気に刺し殺したのであった。
シャロンはその場から去り、家路につく。
そして、そろそろ、真の標的の始末をする為に行動を開始する。
「レンブラント・バートン。首を洗って待ってなさい。あなたをどん底に叩き落としてやるから……!」
場所は飛び、イギリス・ロンドン。
地球最大規模を誇る金融事業財団『バートン財団』。
その代表取締役社長を務めるレンブラント・バートンは、早めに起床して身支度をしている。整った上下の灰色のスーツに着替えている。
真っ白なワイシャツ。赤いネクタイを巻き、灰色のズボンを穿く。ワイシャツの上に濃い目の灰色のベストを着て、灰色のジャケットを羽織った。最後にバートン財団のシンボルマークのブローチを左胸に付ける。
身支度をしながら、この日は半年に一度の重役会議かと思うと少し憂鬱な気分になる。ほぼ毎回という訳ではないが、何かが起こる日は必ず、この重役会議の日なのだ。
バートン財団の重役会議は半年に一度、世界中に散る社長が集まり会議を開く。
今は初秋の9月。
少し暑さも弱まり、着ていくスーツにも、迷う季節。
朝から胸騒ぎがしてならないレンブラントは、鏡を覗く。櫛で髪の毛をとかしていると、妻のノイズから、ある連絡が届いた。
「ブライトから連絡が来たわよ。どうにかブラジルの案件が片付けられたから、急いで本社ビルに向かいますとのことよ」
「そうか。あのブラジルの案件はブライトの不手際から起きた案件だ。特に気にする必要性も無いかな」
「そうかしら? 最近のあなた、ちょっと冷淡よ」
「そうかな? 俺はそうは思わないけどね」
「半年に一度の会議で気が立っているのはわかるけど、せめてブライトには褒め言葉の一つくらい、あげた方が良いんじゃない?」
「……」
「それに部下達も社長のあなたに褒められたらもっと皆、このバートン財団の為に働いてくれるはずよ」
レンブラントは苛立つように近くの椅子に座った。軽く脚を組む。指先も椅子の肘掛けの部分を軽く叩いていた。
レンブラントがイライラしている証拠だった。
何で俺がそんな褒め言葉をブライトにやらないといけないんだ。
そんな気持ちで心の苛立ちが更にひどくなった。
何より。胸騒ぎが更に大きくなってしまったのであった。
不穏な胸騒ぎが大きくなる中で、彼らバートン夫妻は朝食を摂ると、リムジンに乗りバートン財団本社ビルへと出勤していった。
「やめるんだ! シャロン…! お父さん達は…」
「関係ないわ。私はもう決めたもの。バートン財団に恨みを募らせるのをみるのは我慢ならないわ」
真夜中の両親の寝室にアイスピックを持ち現れた娘シャロンは、何も躊躇わずその場で両親をアイスピックで刺し殺した。
そのシャロンは既に狂気の笑いを浮かべ叫び声が聴こえる中で確かにアイスピックが肉に刺さる感覚が素敵な感覚に感じて仕方無かったのだ……。
そして、彼女、シャロン・レドールは、よりにもよって小説にして形にして、出版した。刺激的な殺人事件を扱った本はベストセラーとなり、そして彼女はある街の女領主になった。
そこは『モンテローザ』と呼ばれる眠らないカジノシティだった。
しかし、この夜も。
彼女は両親を殺した時の光景が度々フラッシュバックするようになり飛び起きた。彼女のベッドで隣で寝るのはモンテローザで有名なスターだった。
二人で熱いセックスを交わした後、眠り込んだのを見つめていたシャロンは、枕の下に潜ませたアイスピックを取り出す。
そして、その有名スターを一気に刺し殺したのであった。
シャロンはその場から去り、家路につく。
そして、そろそろ、真の標的の始末をする為に行動を開始する。
「レンブラント・バートン。首を洗って待ってなさい。あなたをどん底に叩き落としてやるから……!」
場所は飛び、イギリス・ロンドン。
地球最大規模を誇る金融事業財団『バートン財団』。
その代表取締役社長を務めるレンブラント・バートンは、早めに起床して身支度をしている。整った上下の灰色のスーツに着替えている。
真っ白なワイシャツ。赤いネクタイを巻き、灰色のズボンを穿く。ワイシャツの上に濃い目の灰色のベストを着て、灰色のジャケットを羽織った。最後にバートン財団のシンボルマークのブローチを左胸に付ける。
身支度をしながら、この日は半年に一度の重役会議かと思うと少し憂鬱な気分になる。ほぼ毎回という訳ではないが、何かが起こる日は必ず、この重役会議の日なのだ。
バートン財団の重役会議は半年に一度、世界中に散る社長が集まり会議を開く。
今は初秋の9月。
少し暑さも弱まり、着ていくスーツにも、迷う季節。
朝から胸騒ぎがしてならないレンブラントは、鏡を覗く。櫛で髪の毛をとかしていると、妻のノイズから、ある連絡が届いた。
「ブライトから連絡が来たわよ。どうにかブラジルの案件が片付けられたから、急いで本社ビルに向かいますとのことよ」
「そうか。あのブラジルの案件はブライトの不手際から起きた案件だ。特に気にする必要性も無いかな」
「そうかしら? 最近のあなた、ちょっと冷淡よ」
「そうかな? 俺はそうは思わないけどね」
「半年に一度の会議で気が立っているのはわかるけど、せめてブライトには褒め言葉の一つくらい、あげた方が良いんじゃない?」
「……」
「それに部下達も社長のあなたに褒められたらもっと皆、このバートン財団の為に働いてくれるはずよ」
レンブラントは苛立つように近くの椅子に座った。軽く脚を組む。指先も椅子の肘掛けの部分を軽く叩いていた。
レンブラントがイライラしている証拠だった。
何で俺がそんな褒め言葉をブライトにやらないといけないんだ。
そんな気持ちで心の苛立ちが更にひどくなった。
何より。胸騒ぎが更に大きくなってしまったのであった。
不穏な胸騒ぎが大きくなる中で、彼らバートン夫妻は朝食を摂ると、リムジンに乗りバートン財団本社ビルへと出勤していった。
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