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氷の微笑と奇跡の紳士
14話 対峙
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脱出経路は決まっているのは嬉しく思うが、それだけここの居城の持ち主シャロンも知り尽くしているようなものだ。
レンブラントとノイズ達は互いが知らなくてもある場所ヘたどり着くよう仕向けられていた。
先に到着したのはレンブラントだった。
広い大広間のような空間。
天井も高く、息を飲む程に広い。
そこにシャロン・レドールも現れた。
あいも変わらず美しいドレスで。純白のドレス。グラマラスな身体を誇示している。
「最後の対決ね。レンブラント」
「小説は書き終えたか?シャロン」
「ええ──あなたの結末はこう。あなたは死ぬ事になっている。私に這いつくばって命乞いしながら死ぬ事になっているの」
「──死ぬ時は何の凶器で死ぬんだ?」
「これよ」
「バタフライナイフ」
「いつもならアイスピックだけど読者ももう飽きるでしょう? 同じ殺し方だと?」
「……」
「せいぜい命乞いしなさい。ギャラリーの前で」
その台詞と同時にノイズ達が到着した。
「レンブラント!」
「レンブラント社長!」
「ギャラリーの登場よ。さあ這いつくばって命乞いなさい。レンブラント」
「違う。シャロン。君が望んでいるのはそれじゃない」
「──何を言っているのかしら?」
「俺なりに考えた。あの折檻部屋の暗闇で」
人は何かを許せない時に人を憎み始める。
憎しみはやがてその人の暗い炎になり、矛先を誰かに剥ける。
暗い炎の刃は、その矛先の人間を傷付ける。
傷付けられた人間は「何故私なの?!」と憎しみを植え付ける。
そして憎しみを植え付けられた人間は、他人を傷付ける。
時には血を流す程に。殺意を抱く程に。
血を流した被害者は、殺意を抱く。
または死んでしまいたい程の絶望を見る。
永遠の闇夜だ。しばらくの間は。
でも。闇夜はいつか朝日を浴びる。
その時はいつかくる。
いつかと断言出来ない。
でも終わりのない夜はない。
そこには確かに誰もいないかもしれない。
その部屋には誰もいないかもしれない。
でも、周りを見れば誰かいる。
赤の他人も。見た事もない人だらけ。
サイコパスもいるかもしれない。
精神的におかしい人もいるかもしれない。
礼儀知らずもいるかもしれない。
救いのない人間だっている。
でも、同じ人間だ。
憎しみを持つ。それは許せないから。
だから一言だけでいい。
ごめんなさいの一言があれば少なくとも100%は許せなくても30%は許せるだろう。
「だから──俺は今更な問題だけど君に謝る。面と向かって。隠したりしない」
レンブラント・バートンは膝をついで、シャロンに謝った。
「長い間無視をして、軽蔑の眼差しを送り、レドール銀行を餌にして、君の両親を追い詰めた事を謝らせて欲しい。本当に──すまなかった。御免なさい。シャロン」
「それでも赦せないなら俺をナイフで斬り裂いてくれ」
「レンブラント社長──」
周りのギャラリーは沈黙を守る。
彼女はどうするのだろうか?
シャロン・レドールが静かに近寄る。
そして言った。
「小説の変更はないわ。予定通り──殺す」
レンブラントは死を覚悟した。
周りの拳銃の引き金と同時にレンブラントの血が舞う。
すべてがノイズにはスローモーションに見えた。
ノイズの愛する人の名前を叫ぶ声が聴こえる。それも遠い──。
シャロン・レドールも血に舞う。
ブライトとミライの拳銃の銃弾が何発も撃たれる。
真っ白なドレスが紅く染まった。
「レンブラント! レンブラント!」
レイモンが急いで応急処置をする。
救急車に載せられ搬送されるレンブラント。
彼の記憶はそこで途絶えた。
レンブラントとノイズ達は互いが知らなくてもある場所ヘたどり着くよう仕向けられていた。
先に到着したのはレンブラントだった。
広い大広間のような空間。
天井も高く、息を飲む程に広い。
そこにシャロン・レドールも現れた。
あいも変わらず美しいドレスで。純白のドレス。グラマラスな身体を誇示している。
「最後の対決ね。レンブラント」
「小説は書き終えたか?シャロン」
「ええ──あなたの結末はこう。あなたは死ぬ事になっている。私に這いつくばって命乞いしながら死ぬ事になっているの」
「──死ぬ時は何の凶器で死ぬんだ?」
「これよ」
「バタフライナイフ」
「いつもならアイスピックだけど読者ももう飽きるでしょう? 同じ殺し方だと?」
「……」
「せいぜい命乞いしなさい。ギャラリーの前で」
その台詞と同時にノイズ達が到着した。
「レンブラント!」
「レンブラント社長!」
「ギャラリーの登場よ。さあ這いつくばって命乞いなさい。レンブラント」
「違う。シャロン。君が望んでいるのはそれじゃない」
「──何を言っているのかしら?」
「俺なりに考えた。あの折檻部屋の暗闇で」
人は何かを許せない時に人を憎み始める。
憎しみはやがてその人の暗い炎になり、矛先を誰かに剥ける。
暗い炎の刃は、その矛先の人間を傷付ける。
傷付けられた人間は「何故私なの?!」と憎しみを植え付ける。
そして憎しみを植え付けられた人間は、他人を傷付ける。
時には血を流す程に。殺意を抱く程に。
血を流した被害者は、殺意を抱く。
または死んでしまいたい程の絶望を見る。
永遠の闇夜だ。しばらくの間は。
でも。闇夜はいつか朝日を浴びる。
その時はいつかくる。
いつかと断言出来ない。
でも終わりのない夜はない。
そこには確かに誰もいないかもしれない。
その部屋には誰もいないかもしれない。
でも、周りを見れば誰かいる。
赤の他人も。見た事もない人だらけ。
サイコパスもいるかもしれない。
精神的におかしい人もいるかもしれない。
礼儀知らずもいるかもしれない。
救いのない人間だっている。
でも、同じ人間だ。
憎しみを持つ。それは許せないから。
だから一言だけでいい。
ごめんなさいの一言があれば少なくとも100%は許せなくても30%は許せるだろう。
「だから──俺は今更な問題だけど君に謝る。面と向かって。隠したりしない」
レンブラント・バートンは膝をついで、シャロンに謝った。
「長い間無視をして、軽蔑の眼差しを送り、レドール銀行を餌にして、君の両親を追い詰めた事を謝らせて欲しい。本当に──すまなかった。御免なさい。シャロン」
「それでも赦せないなら俺をナイフで斬り裂いてくれ」
「レンブラント社長──」
周りのギャラリーは沈黙を守る。
彼女はどうするのだろうか?
シャロン・レドールが静かに近寄る。
そして言った。
「小説の変更はないわ。予定通り──殺す」
レンブラントは死を覚悟した。
周りの拳銃の引き金と同時にレンブラントの血が舞う。
すべてがノイズにはスローモーションに見えた。
ノイズの愛する人の名前を叫ぶ声が聴こえる。それも遠い──。
シャロン・レドールも血に舞う。
ブライトとミライの拳銃の銃弾が何発も撃たれる。
真っ白なドレスが紅く染まった。
「レンブラント! レンブラント!」
レイモンが急いで応急処置をする。
救急車に載せられ搬送されるレンブラント。
彼の記憶はそこで途絶えた。
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