クラブPhantom Rougeの拷問劇場

翔田美琴

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1章 ユウキの場合

25話 黒の司祭の審判

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超高級クラブPhantom Rouge。煌びやかな内装とは裏腹に、暗く危険な雰囲気が漂う。ユウキはアッシュブロンドの髪を揺らし、自信満々に足を踏み入れた。

ユウキ: へえ、ここがPhantom Rouge。噂通りイケメンばっかりじゃん。アタシみたいな可愛い子が来てあげたんだから、感謝しなさいよね!

背後から冷たい声が響く。ミコトが眼鏡の奥の瞳を細めてユウキを見下ろしていた。

ミコト: あらあら、ずいぶんと偉そうね。入会金1000万、現金一括で払ってもらってないわよね? あいにくここは、お水商売の延長じゃないの。勘違いしないで?

ユウキ: は? なにそれ? 聞いとらんし。そんなの払えるわけないじゃん。アタシのこと、誰だと思ってんの? ただの可愛い女にそんな金、あるわけないでしょ!

ミコト: なるほど。入会金を踏み倒した上に、私達を見下しているのね。愉快だわ。人間って終わっているわねえ。レンブラント。

ミコトが視線を向けると、ラベンダーグレイの髪の男、レンブラントがゆっくりと近づいてくる。その漆黒の瞳には、底知れぬ狂気が宿っていた。

レンブラント: ミストレス。お心のままに。契約違反者への制裁は、Phantom Rougeの掟。私が執行させて頂きましょう。黒の司祭として、美しい審判を。

ミコト: ええ、お願いするわ。鬱憤も溜まっているでしょう?存分に発散してちょうだい。

ユウキ: な、なに? ちょっと待って! 話が違うじゃん! 暴力反対! キャー!

レンブラントは一瞬でユウキの背後に回り込み、有無を言わせず拘束した。ユウキの悲鳴は、クラブの音楽にかき消される。

ミコト: まずは、その醜い髪から剥いでしまいましょうか。次は爪ね。一本ずつ丁寧に剥ぎ取ってあげるわ。それから、ふくらはぎを引き裂いて、うるさいお口を糸で縫合して、目ん玉ひん剥く。どうかしら?

ユウキ: いやああああ! 助けて! ごめんなさい! もうしません!

レンブラント: 残念ながら、手遅れのようですね。美しいものは歓迎しますが、醜いものは不要です。

レンブラントは手際よくユウキの髪を掴み、頭皮から無理やり剥ぎ取っていく。ユウキは悶絶し、意識が薄れていく。

ミコト: あら、もう意識が飛びそう? そんなの許さないわ。100度の熱湯をぶっかけて、その後すぐに冷水を浴びせてあげる。さあ、黒の司祭、準備は良いかしら?

レンブラント: いつでも。

ユウキに熱湯が浴びせられ、悲鳴にもならない叫び声が上がる。直後、冷水が叩きつけられ、ユウキは痙攣する。

ミコト: 永遠に繰り返してあげるわ。あなたがPhantom Rougeを愚弄した罪を、その身に刻み込むまで。

レンブラント: 美しい罰ですね、ミストレス。しかし、これは始まりに過ぎません。我々の求める血みどろの拷問はこれからが本番です。

クラブPhantom Rougeでは、今日もまた、緋色の警告が鳴り響く。美しい薔薇には棘がある。しかし、その棘は時として、絶望的な深淵への入り口となることを、ユウキは身をもって知った。


冷水が容赦なくユウキの身体に叩きつけられる。わずかに残っていた意識が浮上し、激しい震えが彼女を襲った。レンブラントは楽しげな笑みを浮かべ、拷問具を手に近づく。

レンブラント: おや、お目覚めですか? まだまだ、始まったばかりですよ。今度は、この熱湯を試してみましょうか。火傷の痕もまた、美しい模様となるでしょう。

ユウキ: (震える声で)いや…もう、勘弁してください…死にます…本当に死んでしまいます…

ミコト: 死ぬ? そんな簡単な事では済まさないわ。死んでしまえば、償いはそこで終わってしまう。それでは、あまりにもつまらないでしょう? 私たちが求めているのは、永遠に続く苦痛なのよ。

ミコトはゆっくりとユウキに近づき、その顔を覗き込んだ。その瞳には、底知れない狂気が宿っていた。

ミコト: ねえ、教えてちょうだい。あなたみたいな人間は、一体何を考えて生きているの? お金? 男? そんなものに、本当に価値があると思っているの? 私には、全く理解できないわ。

ユウキ: (涙ながらに)だって…だって…それしか…私には…価値が…

レンブラント: 価値? 笑わせますね。貴女に価値などありません。あるのは、醜い欲望と虚栄心だけ。それを自覚しないまま生きてきた報いを、今、受けているのです。

レンブラントは熱湯の入ったバケツを持ち上げ、ユウキの顔に容赦なく浴びせた。皮膚が焼け爛れる音と、ユウキの絶叫が重なり、異様な光景が繰り広げられる。

ユウキ: ああああああああ! 熱い! 熱い! 顔が! 顔が焼ける!

ミコト: あら、少しは反省したかしら? でも、まだ足りないわね。もっと、深く、心の底から後悔しなさい。そうすれば、少しはマシな人間になれるかもしれないわ。

ミコトは手袋をはめ、医療器具の並んだ棚へと歩み寄る。その手には、太い縫合糸と湾曲した針が握られていた。

ミコト: レンブラント、少し手伝ってくれるかしら。彼女の口を縫い合わせるわ。これ以上、無意味な言葉を聞きたくないの。

レンブラント: 承知いたしました。動かないように、押さえておきます。

レンブラントはユウキの頭を固定し、ミコトは迷うことなく針をユウキの唇に突き刺した。糸が縫い込まれる度に、ユウキは悶え苦しむ。しかし、声は出せない。

ミコト: これで、少しは静かになったわね。さあ、レンブラント。次は、目ん玉を抉り出してちょうだい。その薄っぺらな目に、もう用はないわ。

レンブラント: 御意。

クラブPhantom Rougeに、ユウキの悲鳴が響き渡る事は、もう二度と無かった。彼女はここで永遠に苦しみ続けるのだ。クラブに刃向かった罪を償うために…

ミコト: Phantom Rougeは選ばれた者達の社交場。美しき血と悪意が咲き誇る場所。愚かな侵入者は、その警告色に気付くべきだったわね。まあ、良い。これもまた、芸術。

レンブラント: ええ、ミストレス。貴女の美意識こそが、Phantom Rougeの魂。私は、その為に剣を振るうのみ。

かくして、Phantom Rougeでは、また一つ、罪深き魂が永遠の責務を負う事となった。血と硝煙の香りが漂うその場所で、狂気の宴は、今日も静かに幕を開ける。

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