旺盛王子のお気に召すまま

優那

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何か変

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私が追いつくと逃げていた人が捕まっていた。
 三人の内の二人に抑えられ、もう一人の大男が恐ろしい顔で睨んでいた。
 「大変、助けないと・・・」
 「な~んだ、悪者に追われていたんじゃないんだ」
 王子が落胆したように肩を落とすと
「追いかけている方が悪者と決まってはいませんよ」
ミルドさんがシュンとした王子に声をかけている。
 「何なんですか?」

 聞くとあの大男、ソルジュさんは食堂兼民宿をしているらしく
前金で半額、残りは次の日に支払う決まりで・・・・まあ、払わずに逃げた、という事らしい。
 「最近はこういうのが多くて困る、全額先払いにするかな~、あんたらは旅の人かい?」
 「そうですが」
 「俺の店にどうだい?」
そう言うと、王子の耳に何か呟く。
 「よし、そうしよう」
 何!何を呟かれた~

 「わあ~立派じゃないですか~」
ソルジュさんの風貌で勝手に想像していた、小汚い?感じではなく、
 見た目も立派、三階建の建物で一階が食堂、夜はお酒も出すらしい。
 二階三階が宿泊部屋になっている。
 食堂は清潔で広く、美味しそうなメニューが沢山あり、部屋もシンプルで掃除も行き届いている。
 何だか本当にすみません、見かけで判断した私が悪る~ございました。

 私がキョロキョロしている間に三人はコソコソ話をしていた。
 「え~っ、今日は僕とミルド、ケイトとカリムが同室ということで」
 「?・・・はい、わかりました」
 何か様子がおかしいような?

 夕方までドト―ロの街をみんなで見て回る事になった。
 港町なので色々な食品や品物が豊富で、街ゆく人も裕福そうな人が多い為、治安もそれほど悪くない様子。


 夕食は宿泊先で食べる事にし戻ってくると、なぜか?早く夕食を済ませようとする王子。
いつもは私のお腹が鳴る音で、やっと食事になるという事が多いのに・・・
「何か変ですね?」
 「何が・・・・」
 王子は私となかなか目を合わせない。
ミルドさんも変?
カリムさんは?いつもと変わらない。
 夕食を食べ終わりコーヒーを飲んでいると、落ち着きのない王子が
「ケイト、今日は結構歩いたし・・・船でない初めての宿泊だから・・・え~、早めに寝た方が
良いんじゃないかな~」
 「・・・そうですね」
 「皆さんは?」
 「あ~僕とミルドは少しお酒でも飲もうかな~」
 「・・・そうですか」
お酒が飲みたいから様子がおかしいの?船でも飲んでたじゃない?
 「じゃ~部屋に戻ります」
 「そうだね、それかいいね」
 明らかに、ほっとした様子。
んん~?まあいいか~
 部屋に戻る為に階段に向かい、王子とミルドさんが見えなくなる。
やはり気になり、後ろに下がる。
 「あっ!なるほど、そう言う事か!」
 王子とミルドさんの周りには、綺麗に着飾った女性達が・・・
 ソルジュさんの呟きが何だったのかようやく解った。お酒を出す夜半にはそういう女性がいるのだ。

 「そう言う事だ」
 横を向くとカリムさんが私を見ている。
 「私だって、子供じゃないんですから隠さなくたって」
 「あぁ」
 「ん・・・・ミルドさんは彼女はいないって言ってましたけど、王子って・・・婚約者いましたよね?」
 「あぁ、いたな」
 「良いんですか?この旅行から帰ったら結婚ですよね?」
 「決められた婚約者で、結婚までは手が出せないらしいから、仕方ないんじゃないか」
 「・・・・・」

 部屋に戻り休む準備をしていると、ふと、
 「カリムさんはいいんですか?」
 「何が?」
 「私に付き合ってくれなくても良いんですよ」
 「俺は・・・・好きでもない女は抱かない」
 「そ、そうですか」
 恥ずかしくて目をそらした私は、カリムさんの熱い視線に気づかずにいた。






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