下町姫様はお嬢様にご乱心!

夜実

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1章

12話 隠し通路まで

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「坊主はあいつらはと同じ目的できたのか?」 
「え?あ、うん。」 
隠し通路とやらに向かっている私達の空気は少しぎこちなかった。日はすっかり落ち私的にも、しずんでいた。コイツのせいで城に入れなかった事にイライラするも、どうもにくめなかった。 
「なんであんなに下町の奴らは姫様達を嫌うんだ。」 
「え?」 
「下町の奴らが言っているようなお人じゃないんだ。しかもあんなに美人。そんな方を悪く言うなんて。」 
彼はとても誇らしげに話しています。なんででしょう。少し胸がモヤモヤします。 
「お前もさ、城に忍び込むのやめろよな。もし、やるなら俺が相手するから隠し通路を通ってこい。絶対だぞ?」 
「それは姫様を守るため?」 
「当たり前だろ?俺は兵士なんだからな。」 
「わたったよ。」 
「よし、いい子だ。」 
ポンポン。瞬間、頭になにかのったような感覚。 
「お、お前何すんだよ///」 
「は?撫でただけだけど。」 
撫でただけって撫でただけって、コイツはまた、恥ずかしい真似を。 
「坊主なに恥ずかしがってんだよ。可愛いな。」 
「や〜め〜ろ〜。は、恥ずかしくないのか。」 
顔が熱くなるのがわかります。 
「なんで恥ずかしがってんだよ。」 
コイツは恥ずかしくないようです。 
「ついたぞ。」 
そこは木々が生い茂っている所です。下には穴が空いています。 
「ここから帰れるの?」 
「あぁ。また、来いよ。俺は3ヶ月はここ配属だからいつでもきていいぞ。」 
「わかった。じゃあね。」 
「じゃあな。」 
私は今日という日を忘れないでしょう。
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