私が魔王様!?料理しかやった事のないただの女魔王の革命劇!!

神崎あら

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1話 勧誘はいかがですか。

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「こんにちはお嬢さん」
「へ?」

 いい天気だった。
 いい天気だったから散歩をしていた。
 普段来ない森の近くまで来てしまえるほど、今日は心地よかった。
 でもなんだろ、来なきゃ良かったと今めっちゃ後悔している。
 だって……めっちゃゴリゴリな悪魔に話しかけられちゃったし。

「驚かせて申し訳ない、私の名前はフリップ、西の魔王領の外交官を勤めている者です」
「は、はぁ、これはご丁寧にどうも」
 
 悪魔のくせになんとも礼儀が正しい。
 なんなら月一でやってくる私のおじさんよりもずっと紳士的だ。

「さて本題です、あなたはナターシャ・アレイスターさんであっていますか?」
「え、は、はいあってます」

 何故に悪魔が私の本名を知ってるの?
 もしかして魂とかそういうのを吸い取りにきたとかなのかな。

「良かったやっと会えました、では失礼します」
「え、え、なになに何やってるんですか?」

 ゴリゴリな悪魔はそう言って私の前に跪いた。

「ナターシャ・アレイスターさん、どうか我々の新たな魔王に成って頂けないでしょうか?」
「え、ま、魔王ですか?」

 気持ちのいい朝に、私ナターシャは魔王に勧誘されました。
 
「お願いします、国の危機なのです」
「いやいやいやなんで?」

 至極真っ当な事だが、私は人であり悪魔ではない故に魔王なんてものにはなれないのだ。
 
「実は貴方の生き別れた父君は我々の先代魔王様でございます、故に貴方様はその娘、つまり魔王の娘となります」
「は、はあ⁉︎」

 聞いた事がないそんな話。
 私が魔王の娘?そんなバカな話はない、魔法はおろか剣術だってなんだってやったことのない私が魔王の娘なんてそんなわけない。
 騙されるもんか、この悪魔の真の狙いは私を殺す事に違いない。

「早速で悪いのですが答えをお願いします、私どもの新たなる魔王に成って頂けますか?」
「いやごめんなさい無理です、ていうか命だけは勘弁して下さい」
「いやいやなんの話ですか」

 あ、悪魔は信用してはいけないって母さんも言ってたし、ここはどうにかして逃げないと。

「わ、私これから用があるので」
「待ってください!そっちは危険ですよ」

 とりあえず家はまずいから森へ逃げよう。
 そう思った私は悪魔の制止を振り切り森へと入っていった。

 




 
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