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1話 ダンジョン!
「ふぅ、やっと3層か」
栃木県、某所にある北関東第25番ダンジョンに俺はいる。
「結構時間かかったけど、確かこのダンジョンは5層が最下層だったはずだよな、あともう少しだ頑張ろう」
三級アイテム、鉄紐。
これは長さ100メートルまで伸びる紐で、長さの調整もステッキのボタンを押すだけでいいので簡単だ。
あと耐久度も高くまず切断は不可能。
俺は鉄紐を近くの岩に結び、4層へ下った。
「ふぅ、腹減ったなそろそろ飯にするか」
2級アイテム、広々バックから簡易焚き火セットとカップ麺を出し、昼食にすることにした。
慣れた手つきで火を起こし、お湯を沸かしカップ麺に注いだ。
今回のダンジョン攻略プランは、4泊5日で組んでおり、予算はだいたい300万ほど。
一応、こんな俺にもスポンサーがついており、かかる費用は全て負担してもらっている。
ダンジョンビジネスにおいて、攻略者の役割は大きく3つある。
まず一つは、攻略すること。
現在のダンジョンは、大体1~2層は一般開放されていることが多く、皆んな趣味でダンジョンに来たりする。
ただそんなふうに一般開放するには、まず誰かが完全踏破、いわゆる攻略する必要がある。
そのため攻略者にとって最も重要なのは、依頼されたダンジョンを攻略することなのだ。
二つ目は、スポンサーから支給されたアイテムを使ってレビューすること。
攻略者のスポンサーに就いてる企業の多くはダンジョンアイテムの開発、販売を行なってる企業である。
そのためスポンサー製品をPRするのも大事な仕事だ。
三つ目は、ダンジョン内にある宝箱の回収。
これが最も金になる仕事であり、攻略者の収入の大部分を占めるものでもある。
基本的に攻略者しかダンジョン内ある宝箱を回収することができないと法律に定められているため、宝箱の回収を企業は攻略者に依頼する。
宝箱には、金品はもちろんダンジョンアイテムを開発する上で必要な魔導書も入っているため、とても貴重なものとなっており、ダンジョンアイテム系の企業にとっては何よりも欲しいものなのである。
以上3つが俺たち攻略者の仕事である。
ちなみに今回、ダンジョンへ俺が来ている理由も宝箱の回収である。
というのもこの北関東第25番ダンジョンは、攻略回数4回とまだ攻略された回数がそれほど多くなく、未回収の宝箱のがまだ数多く眠っているのだ。
つまり、このダンジョンは俺たち攻略者にとって絶好の獲物なわけである。
そうこうしている間にカップ麺ができた。
「あっつ、でもうめぇ、さぁてもう4層まで来たわけだけど、現時点で宝箱5個回収か、ノルマは3個だったわけだし、もうこれで帰還しても十分だよな」
そう俺の今回の仕事は宝箱の3個以上回収であり、攻略することではない。
したがってもう帰還してもいいわけだが、やっぱりダンジョンに来たら攻略したくなるのが、攻略者というもので、俺も可能ならこのまま攻略したい。
ただ、今回のプランは4泊5日、今がその3日目であり、帰りの日数の関係上、攻略したいなら今日中にやってしまう必要がある。
ダンジョン攻略と認められるには、最下層にあるダンジョンの核をスマホ型の端末で読み取り、そうする事ではじめてダンジョン攻略が認められるのだ。
またスマホ型の端末に攻略者組合からスキルポイントと呼ばれるものがダンジョンに行く度に支給され、攻略者はそのスキルポイントを使うことで、スキルと呼ばれる不思議な力を使うことができる。
そう攻略者はこのスキルとダンジョンアイテムを使い、ダンジョンを攻略していくのだ。
「ま、今日中に核に辿り着ければ、問題ないし、頑張ってみるか」
せっかく来たのでやはり今回も攻略することにした。
そうして手早く食事を済ました俺は、またダンジョンの下層に行くべく行動し始めた。
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※カクヨム様、小説家になろう様、ノベルアップ+様にも投稿しています