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第4話
初めての共同作業 5
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朝、宿屋で目が覚めると寝具がしっとりと濡れているほど俺は泣いていたらしい。
結局、俺は夜になってもアルバート以外の男に抱かれることは考えられず、宿屋に戻って一人ベッドで自分の火照る体を慰めてから泣いて、泣き疲れて寝てしまったのだった。
そんな俺の目の前に具現化したチャームが悩ましげに体をくねらせながら茶化してくる。
(おはよう、ローニャ。
昨日は随分、しつこかったわね。
あなたのそういう快感って私にも直結してしまうんだから、もう少し手加減してよね。狂っちゃうかと思ったわ。)
(う、ううう、うるさいっ!!
文句は女の時の俺に言えっ!! それにあれこれ指示してくるのはお前だろうっ!?)
(ふふふ。ま、そこは一蓮托生の身。お互い良い思いをしたってことで・・・)
俺は昨夜の事を思い出して恥ずかしさに顔が真っ赤になってしまう。
体の火照りを冷やすためとはいえチャームに指示された動きで自分を慰めてしまった。
夜の俺はチャームに逆らう事なんて出来ない。
だってチャームは俺以上に俺の喜ばせ方を知っているのだから。
(・・・でもね。ローニャ。
あなたの呪いは間違いなく進行しているわ。
このままアルバートに操を立てて男に抱かれなかったら狂っちゃうかもしれないわよ?)
(・・・ううっ。どうしよう)
どうしよう・・・。それは本当に自分の思いだった。
この先、俺は本当にどうかなってしまうかもしれない。
そんな悩みを抱えながら、俺は宿の共同水場に顔を洗いに部屋の外に出た。
「ステキだったわ。貴方だったら私、タダでもいいわっ!!
また呼んでっ!!」
「ああ。君もステキだったよ。」
俺が部屋に出た瞬間の事だった。廊下でバッタリとアルバートと娼婦がお別れのキスを交わす現場に出くわしたのは・・・。
「・・・あ。」
と、バツが悪そうに笑うアルバート。俺はそんなアルバートの頬に思いっきりビンタを振舞うのだった。
「・・・信じられないっ!!
俺はもう、絶対に男の事なんか信じないっ!!」
町を出て馬を走らせながら、俺はアルバートの顔を横目に睨みながら怒鳴り散らしていた。
「まってくれ、ローニャ。
約束したはずだよ? お互いの恋愛関係に口を挟まないって」
アルバートは何故か少しうれしそうに笑いながら俺に問い返してくる。
「知らないっ!!
アルバート様なんか、さっきの娼婦ようなスイカみたいに胸の大きい女だけ相手にしてたらいいのよっ!!」
「・・・参ったな。
これでも君に気を使って昨夜は宿屋の外で部屋を借りて彼女を引き込んだんだよ?」
「そんな話、聞きたくないもんっ!!
二度と俺の前で他の女の話なんかしないでっ!!
アルバート様のバカっ!!」
他の女にアルバートを奪われた悔しさに我を忘れた俺は、もう自分が女なのか男なのかわからなくなっていた。
いや・・・。きっと自分が男だと思っているのは自分の意地の部分だけなのだろう。
他の男の前ならいざ知らず、俺はもうアルバートの前では太陽の加護があっても一人の女でしかいられなくなっていた。
結局、俺は夜になってもアルバート以外の男に抱かれることは考えられず、宿屋に戻って一人ベッドで自分の火照る体を慰めてから泣いて、泣き疲れて寝てしまったのだった。
そんな俺の目の前に具現化したチャームが悩ましげに体をくねらせながら茶化してくる。
(おはよう、ローニャ。
昨日は随分、しつこかったわね。
あなたのそういう快感って私にも直結してしまうんだから、もう少し手加減してよね。狂っちゃうかと思ったわ。)
(う、ううう、うるさいっ!!
文句は女の時の俺に言えっ!! それにあれこれ指示してくるのはお前だろうっ!?)
(ふふふ。ま、そこは一蓮托生の身。お互い良い思いをしたってことで・・・)
俺は昨夜の事を思い出して恥ずかしさに顔が真っ赤になってしまう。
体の火照りを冷やすためとはいえチャームに指示された動きで自分を慰めてしまった。
夜の俺はチャームに逆らう事なんて出来ない。
だってチャームは俺以上に俺の喜ばせ方を知っているのだから。
(・・・でもね。ローニャ。
あなたの呪いは間違いなく進行しているわ。
このままアルバートに操を立てて男に抱かれなかったら狂っちゃうかもしれないわよ?)
(・・・ううっ。どうしよう)
どうしよう・・・。それは本当に自分の思いだった。
この先、俺は本当にどうかなってしまうかもしれない。
そんな悩みを抱えながら、俺は宿の共同水場に顔を洗いに部屋の外に出た。
「ステキだったわ。貴方だったら私、タダでもいいわっ!!
また呼んでっ!!」
「ああ。君もステキだったよ。」
俺が部屋に出た瞬間の事だった。廊下でバッタリとアルバートと娼婦がお別れのキスを交わす現場に出くわしたのは・・・。
「・・・あ。」
と、バツが悪そうに笑うアルバート。俺はそんなアルバートの頬に思いっきりビンタを振舞うのだった。
「・・・信じられないっ!!
俺はもう、絶対に男の事なんか信じないっ!!」
町を出て馬を走らせながら、俺はアルバートの顔を横目に睨みながら怒鳴り散らしていた。
「まってくれ、ローニャ。
約束したはずだよ? お互いの恋愛関係に口を挟まないって」
アルバートは何故か少しうれしそうに笑いながら俺に問い返してくる。
「知らないっ!!
アルバート様なんか、さっきの娼婦ようなスイカみたいに胸の大きい女だけ相手にしてたらいいのよっ!!」
「・・・参ったな。
これでも君に気を使って昨夜は宿屋の外で部屋を借りて彼女を引き込んだんだよ?」
「そんな話、聞きたくないもんっ!!
二度と俺の前で他の女の話なんかしないでっ!!
アルバート様のバカっ!!」
他の女にアルバートを奪われた悔しさに我を忘れた俺は、もう自分が女なのか男なのかわからなくなっていた。
いや・・・。きっと自分が男だと思っているのは自分の意地の部分だけなのだろう。
他の男の前ならいざ知らず、俺はもうアルバートの前では太陽の加護があっても一人の女でしかいられなくなっていた。
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