1 / 1
先生、わたし死んでるんです。
しおりを挟む
「先生、わたし死んでるんです」
「はあ。死んでいる、ですか」
「はい。死んでるんです」
わたしの訴えに、先生はなんだか困ったような表情を浮かべる。
けれどわたしはどうしてもこのことを伝えたくて、真っ先に顔を思い浮かべたこの人の所にやって来たのだ。
「死んでいる、とは亡くなっている、逝去していると同義の?」
「はい。同義のです。決して『シンデルン』という名義で芸能活動をしているわけではないので、勘違いしないでください」
「まあ、勘違いはしていませんが」
「あ、そうでしたか」
ならば安心安心。
というわけにもいかず。
わたしの言葉に対して先生はやはり、信じられない、疑わしい、と言った感情を抱いているようだった。
先に言っておくが、わたしはなんて事のない平凡な高校一年生である。
家庭環境が劣悪だったり、巨悪の陰謀に巻き込まれていたり、ましてや世界の運命を背負って戦っていたり、なんてした事のない——なんて事のない一般的女子だ。
自分で平凡と言って、果たしてそれがどれだけ信用たる言葉なのかは、わたし自身でどうしても分かりかねることだけれど、それでも強く断言する。
わたしは平凡だ。
なにより、わたしのクラスメイトには少なくても、わたしよりも特色のある人間が、12人はいるのだ。
特色がある、というより、髪色があるのだが。
12人。見るからに髪を染めている同級生の数だ。
ピンクから白髪まで。いや白髪は染めていないのかもしれない。早老というのかも。それはそれで個性的だけれど。
そんな個性豊かな同級生に囲まれて、入学して一週間ながらわたしはクラスの中で埋もれていることを実感している。
つまりわたしはその程度の人間なのだ。
とまあ、別にわたしが他に対して突出していない人間であることを論じるのは、正直あまり意味はない。
わたしが伝えたいのは何よりも、死んでいること。
わたしが、死んでいることだ。
「えっと、夢でも見たのでしょうか? あるいは映画や小説。物語に没入するあまり自分の体験だと勘違いしてしまったとか?」
丁寧な口調で先生がわたしの言葉の真実を探ろうとする。
けれどわたしは首を横に振った。
「いえ違うと思います。わたしが死んだんです」
「はあ、あなたが、死んだんですね」
確認するように繰り返した先生の眉尻は下がっていた。
先生はスクールカウンセラーだ。
生徒の悩み事とかを聞いてくれるあの先生。非常勤で週に何度しか来ない教員だ。
よく聞くのは女性が多いけれど、目の前の方は男性。初めて見た顔はまだ若く、女子生徒から人気がありそうだ。
スクールカウンセラーだからこそ、生徒の相談は無下にできないらしく。
職務を全うしてくださる先生は、わたしの意見を否定せずに耳を傾けてくれる。
「……すみません。正直どういう意味なのか分からないので、詳しいことを教えていただけますか?」
「えっと、わたし、死んでるんです」
「それはさっきも聞きました。なぜ、そう思うんですか? 根拠は?」
聞かれてわたしはここで初めて、自身の記憶を整理する。
なんてたってわたしがここに来たのは衝動的だ。
見えない何かに駆り立てられて先生を訪ねた。わたしの胸の内を知ってほしかったのだ。
それではなぜ、わたしは死んでいると思い込んでいるのか。
根拠、根拠……。
そう探ってみて、浮かんだのは一つだ。
「……記憶が、あります」
「記憶ですか?」
「はい。わたしは一度、死を確かに味わっているんです」
「となると、今のあなたは幽霊と言うことですか?」
「いえ、足はあります。この部屋に入る時だってノックして扉を開けて入ってきました」
「ええ、それは私も見ています。それでは今のあなたはどういう状態なのですか?」
「何と言いますか、生き返った、というか……?」
自分で発した言葉に、なんとなく違和感を覚える。
近いけど少し外れているような、そんな気がする。
けれど上手くあてはまる言葉が見つからない。
そもそも、当てはめられる記憶もあいまいだった。
なぜ死んだのか。どうやって今生きているのか。それもよく分からない。
ただ、死んだという事実だけは覚えている。
「それではやはり、夢ではないんですか? 命を落とす悪夢を見て目が覚めたとか?」
「確かに、わたしは直前まで教室でうたたね寝をしていました。けれど、夢じゃありません。現実なんです」
やはり違う、とわたしは変わらない主張を続ける。
するとさすがの先生も、頭に手を当てて、どこか投げやりに話を進めた。
「それではあなたの言葉が正しいとして、あなたは一体、何に困っているんですか?」
そう問われて、とっさに言葉が出てこなかった。
困っている?
わたしは困っているから先生にこのことを伝えたかったのだろうか。
死んでいることを? 死んで、生き返っていることを?
傷も痛みも何も覚えていないこの体でいるわたしは、何を困ることがあるのだろうか。
言葉に詰まっているわたしに先生は、まさに先生らしく答えを誘導するように問いかけを続けて投げてくれる。
「友人に話して信じてもらえないことが悔しかったとか?」
「いえ、そもそも話したのは先生が初めてです」
「死んだ理由が誰かによるものだとして、その憎しみを晴らしたいとか?」
「違う、気がします」
「それでは、非現実な体験を共有したかった?」
「……違います」
どれもピンとこなかった。
先生の質問は、スクールカウンセラーなだけあって適切だと思うし、語り掛けはとても穏やかだ。
あんなことをする人とは思えないほどの、とても生徒想いな先生だった。
……あれ? わたし今、なにかおかしなことを思い浮かべなかったか?
自分の思考に引っかかりを覚える。
けれどあっという間にめぐる脳内は、過ぎ去った違和感を掴むのに一苦労した。
わたしは思わず頭を抱える。
「大丈夫ですか?」
「あ、すいません。大丈夫、です」
顔を上げて、心配ないと先生を見返す。
すると先生は、ほっとした笑みを浮かべた。
とても端整な顔立ちだ。女性なら見かければ名前を訪ねずにはいられないだろう。
あれ?
わたしは今更になって、これまでの自分の行いの奇妙さに気づく。
「先生、お名前、何でしたっけ?」
「え? ああ、確か一年生でしたね。まだ入学してきたばかりですから、顔合わせもしていませんでしたものね」
当然のごとく先生は微笑みを浮かべる。
それは、やっとまともな会話に戻ったことへの安堵だったかもしれないけれど、そんなことはどうでもいい。
やっぱり、おかしいのだ。
「自己紹介が遅れました。恒松です。今更ではありますが、初めまして。今後もよろしくお願いします」
握手を求める先生。
それを握り返さず、わたしは先生の綺麗な瞳を見つめたまま、自分の行動を振り返る。
わたしは、なんでこの先生を訪ねたんだっけ?
——顔なじみで話しやすいから?
違う。今、先生が初めましてと言ったじゃないか。
ーー相談と言えばスクールカウンセラーだから?
違う。わたしは最初に思っていたはずだ。
真っ先に思い浮かんだ顔だったから。
先生とは今さっき初めて言葉を交わした。
この顔だってここに来て初めて知った。
そうだ、初めて会っているんだ。
でも何で、真っ先に思い浮かんだ?
わたしは、何を伝えようとしていた?
鼓動がはやる。得体のしれない焦りが、体中から汗となってあふれ出る。
「……あ、違う」
わたしが伝えたかったのは、先生に、じゃなくて、
「……先生が、殺したんだ」
「……どういう、ことですか?」
優しい問いかけは変わらない。
でもわたしの体は、その裏にある顔を知っていて、震え出していた。
「先生が、わたしを、そして、皆を殺したんだ」
積み重なる死体。
広がる血だまり。
逃げようとした生徒の胸を突き。
助けを呼ぼうとした教師の喉を裂き。
勇敢に立ち向かった大勢の頭を潰した。
思い出された映像が鮮明に、わたしの心を揺さぶる。
驚愕で目を見開く私の正面、先生は不思議そうに小首を傾げた。
「はて? まだ予定は誰にも——
閃く刃を最後に、ぶっつりと途切れる。
思考も視界も音声も、そして命すら。
わたしは、また死んだ。
「はっ!? あ、あれ? わたし、生きてる……?」
目を覚ますと机の上だった。
一年三組。
わたしのクラスだ。周りに同級生はいなくて、時計を見ればもう17時。
みんな帰ったんだろう。
「わたし、死んだよね……?」
不意に湧く疑問。死の自覚だけが記憶の中を満たしている。
そして次には焦りが体中から溢れ出た。
誰かに伝えないと。けど何を?
ああ早くしないと。けど誰に?
頭の中がぐちゃぐちゃだ。
それでも成し遂げないといけない使命があって、わたしの足を意思に関係なく動かす。
教室を飛び出して、わたしはとにかく駆け出した。
真っ先に顔が思い浮かんだ人の下へ。
「はあ。死んでいる、ですか」
「はい。死んでるんです」
わたしの訴えに、先生はなんだか困ったような表情を浮かべる。
けれどわたしはどうしてもこのことを伝えたくて、真っ先に顔を思い浮かべたこの人の所にやって来たのだ。
「死んでいる、とは亡くなっている、逝去していると同義の?」
「はい。同義のです。決して『シンデルン』という名義で芸能活動をしているわけではないので、勘違いしないでください」
「まあ、勘違いはしていませんが」
「あ、そうでしたか」
ならば安心安心。
というわけにもいかず。
わたしの言葉に対して先生はやはり、信じられない、疑わしい、と言った感情を抱いているようだった。
先に言っておくが、わたしはなんて事のない平凡な高校一年生である。
家庭環境が劣悪だったり、巨悪の陰謀に巻き込まれていたり、ましてや世界の運命を背負って戦っていたり、なんてした事のない——なんて事のない一般的女子だ。
自分で平凡と言って、果たしてそれがどれだけ信用たる言葉なのかは、わたし自身でどうしても分かりかねることだけれど、それでも強く断言する。
わたしは平凡だ。
なにより、わたしのクラスメイトには少なくても、わたしよりも特色のある人間が、12人はいるのだ。
特色がある、というより、髪色があるのだが。
12人。見るからに髪を染めている同級生の数だ。
ピンクから白髪まで。いや白髪は染めていないのかもしれない。早老というのかも。それはそれで個性的だけれど。
そんな個性豊かな同級生に囲まれて、入学して一週間ながらわたしはクラスの中で埋もれていることを実感している。
つまりわたしはその程度の人間なのだ。
とまあ、別にわたしが他に対して突出していない人間であることを論じるのは、正直あまり意味はない。
わたしが伝えたいのは何よりも、死んでいること。
わたしが、死んでいることだ。
「えっと、夢でも見たのでしょうか? あるいは映画や小説。物語に没入するあまり自分の体験だと勘違いしてしまったとか?」
丁寧な口調で先生がわたしの言葉の真実を探ろうとする。
けれどわたしは首を横に振った。
「いえ違うと思います。わたしが死んだんです」
「はあ、あなたが、死んだんですね」
確認するように繰り返した先生の眉尻は下がっていた。
先生はスクールカウンセラーだ。
生徒の悩み事とかを聞いてくれるあの先生。非常勤で週に何度しか来ない教員だ。
よく聞くのは女性が多いけれど、目の前の方は男性。初めて見た顔はまだ若く、女子生徒から人気がありそうだ。
スクールカウンセラーだからこそ、生徒の相談は無下にできないらしく。
職務を全うしてくださる先生は、わたしの意見を否定せずに耳を傾けてくれる。
「……すみません。正直どういう意味なのか分からないので、詳しいことを教えていただけますか?」
「えっと、わたし、死んでるんです」
「それはさっきも聞きました。なぜ、そう思うんですか? 根拠は?」
聞かれてわたしはここで初めて、自身の記憶を整理する。
なんてたってわたしがここに来たのは衝動的だ。
見えない何かに駆り立てられて先生を訪ねた。わたしの胸の内を知ってほしかったのだ。
それではなぜ、わたしは死んでいると思い込んでいるのか。
根拠、根拠……。
そう探ってみて、浮かんだのは一つだ。
「……記憶が、あります」
「記憶ですか?」
「はい。わたしは一度、死を確かに味わっているんです」
「となると、今のあなたは幽霊と言うことですか?」
「いえ、足はあります。この部屋に入る時だってノックして扉を開けて入ってきました」
「ええ、それは私も見ています。それでは今のあなたはどういう状態なのですか?」
「何と言いますか、生き返った、というか……?」
自分で発した言葉に、なんとなく違和感を覚える。
近いけど少し外れているような、そんな気がする。
けれど上手くあてはまる言葉が見つからない。
そもそも、当てはめられる記憶もあいまいだった。
なぜ死んだのか。どうやって今生きているのか。それもよく分からない。
ただ、死んだという事実だけは覚えている。
「それではやはり、夢ではないんですか? 命を落とす悪夢を見て目が覚めたとか?」
「確かに、わたしは直前まで教室でうたたね寝をしていました。けれど、夢じゃありません。現実なんです」
やはり違う、とわたしは変わらない主張を続ける。
するとさすがの先生も、頭に手を当てて、どこか投げやりに話を進めた。
「それではあなたの言葉が正しいとして、あなたは一体、何に困っているんですか?」
そう問われて、とっさに言葉が出てこなかった。
困っている?
わたしは困っているから先生にこのことを伝えたかったのだろうか。
死んでいることを? 死んで、生き返っていることを?
傷も痛みも何も覚えていないこの体でいるわたしは、何を困ることがあるのだろうか。
言葉に詰まっているわたしに先生は、まさに先生らしく答えを誘導するように問いかけを続けて投げてくれる。
「友人に話して信じてもらえないことが悔しかったとか?」
「いえ、そもそも話したのは先生が初めてです」
「死んだ理由が誰かによるものだとして、その憎しみを晴らしたいとか?」
「違う、気がします」
「それでは、非現実な体験を共有したかった?」
「……違います」
どれもピンとこなかった。
先生の質問は、スクールカウンセラーなだけあって適切だと思うし、語り掛けはとても穏やかだ。
あんなことをする人とは思えないほどの、とても生徒想いな先生だった。
……あれ? わたし今、なにかおかしなことを思い浮かべなかったか?
自分の思考に引っかかりを覚える。
けれどあっという間にめぐる脳内は、過ぎ去った違和感を掴むのに一苦労した。
わたしは思わず頭を抱える。
「大丈夫ですか?」
「あ、すいません。大丈夫、です」
顔を上げて、心配ないと先生を見返す。
すると先生は、ほっとした笑みを浮かべた。
とても端整な顔立ちだ。女性なら見かければ名前を訪ねずにはいられないだろう。
あれ?
わたしは今更になって、これまでの自分の行いの奇妙さに気づく。
「先生、お名前、何でしたっけ?」
「え? ああ、確か一年生でしたね。まだ入学してきたばかりですから、顔合わせもしていませんでしたものね」
当然のごとく先生は微笑みを浮かべる。
それは、やっとまともな会話に戻ったことへの安堵だったかもしれないけれど、そんなことはどうでもいい。
やっぱり、おかしいのだ。
「自己紹介が遅れました。恒松です。今更ではありますが、初めまして。今後もよろしくお願いします」
握手を求める先生。
それを握り返さず、わたしは先生の綺麗な瞳を見つめたまま、自分の行動を振り返る。
わたしは、なんでこの先生を訪ねたんだっけ?
——顔なじみで話しやすいから?
違う。今、先生が初めましてと言ったじゃないか。
ーー相談と言えばスクールカウンセラーだから?
違う。わたしは最初に思っていたはずだ。
真っ先に思い浮かんだ顔だったから。
先生とは今さっき初めて言葉を交わした。
この顔だってここに来て初めて知った。
そうだ、初めて会っているんだ。
でも何で、真っ先に思い浮かんだ?
わたしは、何を伝えようとしていた?
鼓動がはやる。得体のしれない焦りが、体中から汗となってあふれ出る。
「……あ、違う」
わたしが伝えたかったのは、先生に、じゃなくて、
「……先生が、殺したんだ」
「……どういう、ことですか?」
優しい問いかけは変わらない。
でもわたしの体は、その裏にある顔を知っていて、震え出していた。
「先生が、わたしを、そして、皆を殺したんだ」
積み重なる死体。
広がる血だまり。
逃げようとした生徒の胸を突き。
助けを呼ぼうとした教師の喉を裂き。
勇敢に立ち向かった大勢の頭を潰した。
思い出された映像が鮮明に、わたしの心を揺さぶる。
驚愕で目を見開く私の正面、先生は不思議そうに小首を傾げた。
「はて? まだ予定は誰にも——
閃く刃を最後に、ぶっつりと途切れる。
思考も視界も音声も、そして命すら。
わたしは、また死んだ。
「はっ!? あ、あれ? わたし、生きてる……?」
目を覚ますと机の上だった。
一年三組。
わたしのクラスだ。周りに同級生はいなくて、時計を見ればもう17時。
みんな帰ったんだろう。
「わたし、死んだよね……?」
不意に湧く疑問。死の自覚だけが記憶の中を満たしている。
そして次には焦りが体中から溢れ出た。
誰かに伝えないと。けど何を?
ああ早くしないと。けど誰に?
頭の中がぐちゃぐちゃだ。
それでも成し遂げないといけない使命があって、わたしの足を意思に関係なく動かす。
教室を飛び出して、わたしはとにかく駆け出した。
真っ先に顔が思い浮かんだ人の下へ。
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
愛してやまなかった婚約者は俺に興味がない
了承
BL
卒業パーティー。
皇子は婚約者に破棄を告げ、左腕には新しい恋人を抱いていた。
青年はただ微笑み、一枚の紙を手渡す。
皇子が目を向けた、その瞬間——。
「この瞬間だと思った。」
すべてを愛で終わらせた、沈黙の恋の物語。
IFストーリーあり
誤字あれば報告お願いします!
まばたき怪談
坂本 光陽
ホラー
まばたきをしないうちに読み終えられるかも。そんな短すぎるホラー小説をまとめました。ラスト一行の恐怖。ラスト一行の地獄。ラスト一行で明かされる凄惨な事実。一話140字なので、別名「X(旧ツイッター)・ホラー」。ショートショートよりも短い「まばたき怪談」を公開します。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
断腸の思いで王家に差し出した孫娘が婚約破棄されて帰ってきた
兎屋亀吉
恋愛
ある日王家主催のパーティに行くといって出かけた孫娘のエリカが泣きながら帰ってきた。買ったばかりのドレスは真っ赤なワインで汚され、左頬は腫れていた。話を聞くと王子に婚約を破棄され、取り巻きたちに酷いことをされたという。許せん。戦じゃ。この命燃え尽きようとも、必ずや王家を滅ぼしてみせようぞ。
婚約者の幼馴染?それが何か?
仏白目
恋愛
タバサは学園で婚約者のリカルドと食堂で昼食をとっていた
「あ〜、リカルドここにいたの?もう、待っててっていったのにぃ〜」
目の前にいる私の事はガン無視である
「マリサ・・・これからはタバサと昼食は一緒にとるから、君は遠慮してくれないか?」
リカルドにそう言われたマリサは
「酷いわ!リカルド!私達あんなに愛し合っていたのに、私を捨てるの?」
ん?愛し合っていた?今聞き捨てならない言葉が・・・
「マリサ!誤解を招くような言い方はやめてくれ!僕たちは幼馴染ってだけだろう?」
「そんな!リカルド酷い!」
マリサはテーブルに突っ伏してワアワア泣き出した、およそ貴族令嬢とは思えない姿を晒している
この騒ぎ自体 とんだ恥晒しだわ
タバサは席を立ち 冷めた目でリカルドを見ると、「この事は父に相談します、お先に失礼しますわ」
「まってくれタバサ!誤解なんだ」
リカルドを置いて、タバサは席を立った
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。
殿下に婚約終了と言われたので城を出ようとしたら、何かおかしいんですが!?
krm
BL
「俺達の婚約は今日で終わりにする」
突然の婚約終了宣言。心がぐしゃぐしゃになった僕は、荷物を抱えて城を出る決意をした。
なのに、何故か殿下が追いかけてきて――いやいやいや、どういうこと!?
全力すれ違いラブコメファンタジーBL!
支部の企画投稿用に書いたショートショートです。前後編二話完結です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる