10 / 288
第二章 萌と愉快な仲間たち
第10話 チュートリアル:チーム
しおりを挟む
「ふぁ~あ」
大きな欠伸が出たわ。朝からいつものチュートリアルをこなして、やっとこさ登校。
予定されていた検査やら戦闘試験やらが終わって、今日からみんなと混じって授業を受ける事になる。
ここの授業方針は、攻略者の育成に重きを得て居るけど、普通の高校の授業だって当たり前にする。
俺は学び場に通う事を決めたけど、学園の方針の一つとして、攻略者育成限定の道もあった。
主に成人の覚醒者が選ぶ道。一応、義務教育を終えている十五歳以上は、高校生みたくの授業を受ける必要は強制ではない。
攻略者育成限定は、初っ端から実戦方式。ある程度の訓練を受け、一足先に本格的なダンジョンへと潜り、攻略していく。
世間の目はその育成方針に白い眼を向けるが、現実はその育成方針の道に行くのが後を絶たない。
比率で言うと、いかにも優等生で無い、いわゆる不良たちが多いが、中にも真剣に攻略していくものもいる。
政府としては、ダンジョンの謎を早く解いてくれた方が都合がいい……らしい。
ちなみに、学園には指定の制服があるが、必ず着用しなくてもよいとなっている。これも時代の流れなのか、俺はその恩恵を大いに使って、指定のジャージで登校している。だって動きやすいし。
「……」
なんだろ。妙に周りから視線を感じるのは気のせいだろうか。ジャージで登校している生徒なんて、別に珍しくもないだろうに。
廊下を歩いているが、やはり視線を感じる。って言うか、完全に俺を見ている。なんなのいったい。
そう思いながら教室がある角を曲がると、入口が人でごった返しになっていた。
「あ! いたぞ!」
「え?」
その言葉で群がる人が一斉に俺を見た。そして大群で迫りくると、口を揃えて言ってきた。
「花房くん! 俺らとチーム組んでくれ!」
「俺たちのチームはいい所だぞ! こっちに来てくれ!」
「私のチームに入って! 後悔させないから!」
俺は訳も分からず、まるで記者に囲まれる政治家の気分を味わった。
「ちょ、なになに!?」
チームに入ってくれって、それスカウトですか? 間違いなくスカウトじゃん。でもこれは……。
「おい、じゃまだどけよ!」
「こっちが先だっつーの!」
「レディーファースト! レディーファースト!」
なんで俺が朝からもみくちゃにされなきゃならん。
「あの、教室に入りたいんだが……」
「先に目を付けてたのは俺らのチームだ!」
「あんたらのチームは既に四人じゃないのよ!」
「花房くんカモ―ン!」
アカン。誰も聞いてくれへん……。っと、思わず関西弁になってしまった。
「よっとぉ」
人ごみを掻き分けて俺の肩に腕を回す人物がいた。
「悪いね君たち」
梶 大吾だ。
「うちの萌《もえ》ちゃんは、既にこっちのメンバーなのさぁ」
わざとらしくからかう様に、しかも俺の顎周りを摩りながらそう宣言した。
俺と大吾が親しい間柄と伝えても、周りは諦めきれないでいる。今にも声をあげようとしていると、大吾が遮った。
「課題の一つ、学園が管理している初心者ダンジョン。攻略者を目指すには、まず必ずそこをクリアしなきゃならない」
半目でわざと大きな声で言う。
「でも既にクリアしてる君たちと違って、俺たちのチームは誰もクリアしていない。なぜ? 簡単なのになぜクリアしないの?」
まわりの心情を言ったのか。
「理由は簡単。俺たちは萌ちゃんの帰還を信じて待ってたわけだ。あんたら見たく即戦力が欲しいって邪な考えじゃないんだよ!」
さあ帰った帰った! と手を払って梅雨払いさせる。図星を突かれた記者たち(生徒)はずるずると解散していった。
「ふぅ」
息をつく大吾。
「ありがとな、大吾」
素直な俺の気持ちだった。いきなりで訳も分からんし、混乱の中、大吾は助けてくれた。元々大吾と朝比奈さんとチームを組む予定だったが、大吾が声を大にして言ってくれた。それが妙に、嬉しかった。
「え? 萌ちゃんが顔を赤らめてお礼を……!? すまない、ホモは帰ってくれないか」
「……」
抜けよかな、チーム……。
「ってか何でスカウトされたん俺?」
席に座って腰を落ち着かせた。
「知らないの?」
朝比奈さんがタブレットを持って顔を出してきた。
「あ、おはようございます」
「おはようございます。はい」
挨拶をしてからタブレットの動画を再生させた。
そこに映っていたのは誰が撮ったのか、昨日のテストの光景が動画サイトにアップされていた。激しい戦闘、周りの歓声。そして先生を倒し、起き上がった先生から終了を貰ったシーンまで映されていた。
「あーあ。こりゃ周りが黙ってねーわ」
「俺みたいなやつなんていくらでも居るだろ」
「いないからあんな事になったんでしょ!」
お、おう。と、朝比奈さんのツッコミにたじろしてしまう。
「肩を持つ訳じゃないけど、阿久津先生は相当の実力者だ。手加減しているとはいえ、先生を倒しちゃうってのは今のところ萌ちゃんだけよ」
「そ、そうなんだ」
「つか萌《もえ》強すぎ? アタシこんな避け方、映画のマトリクスしか見た事ないんだけど……」
仕方がないとは思う。こっちも必死だったし、あの避け方が次の攻撃へと繋げれた。結果は万々歳だ。
「いろいろと聞きたいことはあるが、俺たちの目先の目標はダンジョンの攻略だ。幸い、今日は十五時で授業が終わるし、手続きは既に済んであるから」
拳を出す大吾。
「さっそく今日、チームでダンジョン攻略しようぜ!」
ニヤつく大吾。
「当然アタシは行く。やっとだわーて感じだし!」
拳を合わせる朝比奈さん。
……なるほどね。
「待たせてごめん。それじゃあ、チームの第一歩だ!」
俺も二人の拳と合わせ、団結を結んだ。
すこしありきたりでクサイが、こういった行為も必要だと思った。
「あーえーと萌」
「?」
拳を離すと、朝比奈さんが頬を掻きながら呼んできた。
「せっかくのチームだし、朝比奈じゃなくてぇ、その、名前で呼んでくれてもぉ……よかったり……」
チラチラと俺の様子を伺うが目が泳いでいる。黒ギャルパリピの朝比奈さんにしてはどうにも歯切りが悪い。
「えっと、名前だから、瀬那さんでいいかな?」
「さ、さんもいらない」
目を合わせてくれない。俺みたいなゲーマーにも普通に接してくれてるから、オープンなギャルかなと思ったけど……。あの映像の俺、動きキモかったからなぁ。
よし。じゃあキモイ感じで行こう。
「ん゛ん゛ん。……瀬那」
「!」
低い声で呼ぶ。
「瀬那……」
「!!」
決め声で、できるだけ艶っぽく、そして儚さを醸し出して(俺なりに)キモく言った。
これで嫌われたら知らん。土下座するしかない。
「瀬那――」
「ッ」
しまった、調子に乗りすぎた、と、後ろを向いて震える朝比奈さんを見て瞬間的に思った。
「あ!」
そそくさと自分の席に戻って机にうずくまる朝比奈さん。
マジで土下座かもしれない。
「っぷ!」
「!?」
「プハハハハハ! キッッッモオオオオオ!! アッハハハ!!」
「笑い過ぎだろ大吾!」
こうなった大吾はうざい。
「せなぁ、せなぁ、って! 思いのほかッいい声でッヤバいぃぃぃ! ヒッハハハハ!!」
「恥ずかしいからやめろ!!」
大吾の爆笑、朝比奈さんの悶え、クラスメイトの微笑も相まって、俺は二度とやらないと心に誓った。
大きな欠伸が出たわ。朝からいつものチュートリアルをこなして、やっとこさ登校。
予定されていた検査やら戦闘試験やらが終わって、今日からみんなと混じって授業を受ける事になる。
ここの授業方針は、攻略者の育成に重きを得て居るけど、普通の高校の授業だって当たり前にする。
俺は学び場に通う事を決めたけど、学園の方針の一つとして、攻略者育成限定の道もあった。
主に成人の覚醒者が選ぶ道。一応、義務教育を終えている十五歳以上は、高校生みたくの授業を受ける必要は強制ではない。
攻略者育成限定は、初っ端から実戦方式。ある程度の訓練を受け、一足先に本格的なダンジョンへと潜り、攻略していく。
世間の目はその育成方針に白い眼を向けるが、現実はその育成方針の道に行くのが後を絶たない。
比率で言うと、いかにも優等生で無い、いわゆる不良たちが多いが、中にも真剣に攻略していくものもいる。
政府としては、ダンジョンの謎を早く解いてくれた方が都合がいい……らしい。
ちなみに、学園には指定の制服があるが、必ず着用しなくてもよいとなっている。これも時代の流れなのか、俺はその恩恵を大いに使って、指定のジャージで登校している。だって動きやすいし。
「……」
なんだろ。妙に周りから視線を感じるのは気のせいだろうか。ジャージで登校している生徒なんて、別に珍しくもないだろうに。
廊下を歩いているが、やはり視線を感じる。って言うか、完全に俺を見ている。なんなのいったい。
そう思いながら教室がある角を曲がると、入口が人でごった返しになっていた。
「あ! いたぞ!」
「え?」
その言葉で群がる人が一斉に俺を見た。そして大群で迫りくると、口を揃えて言ってきた。
「花房くん! 俺らとチーム組んでくれ!」
「俺たちのチームはいい所だぞ! こっちに来てくれ!」
「私のチームに入って! 後悔させないから!」
俺は訳も分からず、まるで記者に囲まれる政治家の気分を味わった。
「ちょ、なになに!?」
チームに入ってくれって、それスカウトですか? 間違いなくスカウトじゃん。でもこれは……。
「おい、じゃまだどけよ!」
「こっちが先だっつーの!」
「レディーファースト! レディーファースト!」
なんで俺が朝からもみくちゃにされなきゃならん。
「あの、教室に入りたいんだが……」
「先に目を付けてたのは俺らのチームだ!」
「あんたらのチームは既に四人じゃないのよ!」
「花房くんカモ―ン!」
アカン。誰も聞いてくれへん……。っと、思わず関西弁になってしまった。
「よっとぉ」
人ごみを掻き分けて俺の肩に腕を回す人物がいた。
「悪いね君たち」
梶 大吾だ。
「うちの萌《もえ》ちゃんは、既にこっちのメンバーなのさぁ」
わざとらしくからかう様に、しかも俺の顎周りを摩りながらそう宣言した。
俺と大吾が親しい間柄と伝えても、周りは諦めきれないでいる。今にも声をあげようとしていると、大吾が遮った。
「課題の一つ、学園が管理している初心者ダンジョン。攻略者を目指すには、まず必ずそこをクリアしなきゃならない」
半目でわざと大きな声で言う。
「でも既にクリアしてる君たちと違って、俺たちのチームは誰もクリアしていない。なぜ? 簡単なのになぜクリアしないの?」
まわりの心情を言ったのか。
「理由は簡単。俺たちは萌ちゃんの帰還を信じて待ってたわけだ。あんたら見たく即戦力が欲しいって邪な考えじゃないんだよ!」
さあ帰った帰った! と手を払って梅雨払いさせる。図星を突かれた記者たち(生徒)はずるずると解散していった。
「ふぅ」
息をつく大吾。
「ありがとな、大吾」
素直な俺の気持ちだった。いきなりで訳も分からんし、混乱の中、大吾は助けてくれた。元々大吾と朝比奈さんとチームを組む予定だったが、大吾が声を大にして言ってくれた。それが妙に、嬉しかった。
「え? 萌ちゃんが顔を赤らめてお礼を……!? すまない、ホモは帰ってくれないか」
「……」
抜けよかな、チーム……。
「ってか何でスカウトされたん俺?」
席に座って腰を落ち着かせた。
「知らないの?」
朝比奈さんがタブレットを持って顔を出してきた。
「あ、おはようございます」
「おはようございます。はい」
挨拶をしてからタブレットの動画を再生させた。
そこに映っていたのは誰が撮ったのか、昨日のテストの光景が動画サイトにアップされていた。激しい戦闘、周りの歓声。そして先生を倒し、起き上がった先生から終了を貰ったシーンまで映されていた。
「あーあ。こりゃ周りが黙ってねーわ」
「俺みたいなやつなんていくらでも居るだろ」
「いないからあんな事になったんでしょ!」
お、おう。と、朝比奈さんのツッコミにたじろしてしまう。
「肩を持つ訳じゃないけど、阿久津先生は相当の実力者だ。手加減しているとはいえ、先生を倒しちゃうってのは今のところ萌ちゃんだけよ」
「そ、そうなんだ」
「つか萌《もえ》強すぎ? アタシこんな避け方、映画のマトリクスしか見た事ないんだけど……」
仕方がないとは思う。こっちも必死だったし、あの避け方が次の攻撃へと繋げれた。結果は万々歳だ。
「いろいろと聞きたいことはあるが、俺たちの目先の目標はダンジョンの攻略だ。幸い、今日は十五時で授業が終わるし、手続きは既に済んであるから」
拳を出す大吾。
「さっそく今日、チームでダンジョン攻略しようぜ!」
ニヤつく大吾。
「当然アタシは行く。やっとだわーて感じだし!」
拳を合わせる朝比奈さん。
……なるほどね。
「待たせてごめん。それじゃあ、チームの第一歩だ!」
俺も二人の拳と合わせ、団結を結んだ。
すこしありきたりでクサイが、こういった行為も必要だと思った。
「あーえーと萌」
「?」
拳を離すと、朝比奈さんが頬を掻きながら呼んできた。
「せっかくのチームだし、朝比奈じゃなくてぇ、その、名前で呼んでくれてもぉ……よかったり……」
チラチラと俺の様子を伺うが目が泳いでいる。黒ギャルパリピの朝比奈さんにしてはどうにも歯切りが悪い。
「えっと、名前だから、瀬那さんでいいかな?」
「さ、さんもいらない」
目を合わせてくれない。俺みたいなゲーマーにも普通に接してくれてるから、オープンなギャルかなと思ったけど……。あの映像の俺、動きキモかったからなぁ。
よし。じゃあキモイ感じで行こう。
「ん゛ん゛ん。……瀬那」
「!」
低い声で呼ぶ。
「瀬那……」
「!!」
決め声で、できるだけ艶っぽく、そして儚さを醸し出して(俺なりに)キモく言った。
これで嫌われたら知らん。土下座するしかない。
「瀬那――」
「ッ」
しまった、調子に乗りすぎた、と、後ろを向いて震える朝比奈さんを見て瞬間的に思った。
「あ!」
そそくさと自分の席に戻って机にうずくまる朝比奈さん。
マジで土下座かもしれない。
「っぷ!」
「!?」
「プハハハハハ! キッッッモオオオオオ!! アッハハハ!!」
「笑い過ぎだろ大吾!」
こうなった大吾はうざい。
「せなぁ、せなぁ、って! 思いのほかッいい声でッヤバいぃぃぃ! ヒッハハハハ!!」
「恥ずかしいからやめろ!!」
大吾の爆笑、朝比奈さんの悶え、クラスメイトの微笑も相まって、俺は二度とやらないと心に誓った。
725
あなたにおすすめの小説
うちの冷蔵庫がダンジョンになった
空志戸レミ
ファンタジー
一二三大賞3:コミカライズ賞受賞
ある日の事、突然世界中にモンスターの跋扈するダンジョンが現れたことで人々は戦慄。
そんななかしがないサラリーマンの住むアパートに置かれた古びた2ドア冷蔵庫もまた、なぜかダンジョンと繋がってしまう。部屋の借主である男は酷く困惑しつつもその魔性に惹かれ、このひとりしか知らないダンジョンの攻略に乗り出すのだった…。
友達の妹が、入浴してる。
つきのはい
恋愛
「交換してみない?」
冴えない高校生の藤堂夏弥は、親友のオシャレでモテまくり同級生、鈴川洋平にバカげた話を持ちかけられる。
それは、お互い現在同居中の妹達、藤堂秋乃と鈴川美咲を交換して生活しようというものだった。
鈴川美咲は、美男子の洋平に勝るとも劣らない美少女なのだけれど、男子に嫌悪感を示し、夏弥とも形式的な会話しかしなかった。
冴えない男子と冷めがちな女子の距離感が、二人暮らしのなかで徐々に変わっていく。
そんなラブコメディです。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする
夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】
主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。
そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。
「え?私たち、付き合ってますよね?」
なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。
「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。
キャバ嬢(ハイスペック)との同棲が、僕の高校生活を色々と変えていく。
たかなしポン太
青春
僕のアパートの前で、巨乳美人のお姉さんが倒れていた。
助けたそのお姉さんは一流大卒だが内定取り消しとなり、就職浪人中のキャバ嬢だった。
でもまさかそのお姉さんと、同棲することになるとは…。
「今日のパンツってどんなんだっけ? ああ、これか。」
「ちょっと、確認しなくていいですから!」
「これ、可愛いでしょ? 色違いでピンクもあるんだけどね。綿なんだけど生地がサラサラで、この上の部分のリボンが」
「もういいです! いいですから、パンツの説明は!」
天然高学歴キャバ嬢と、心優しいDT高校生。
異色の2人が繰り広げる、水色パンツから始まる日常系ラブコメディー!
※小説家になろうとカクヨムにも同時掲載中です。
※本作品はフィクションであり、実在の人物や団体、製品とは一切関係ありません。
男女比1:15の貞操逆転世界で高校生活(婚活)
大寒波
恋愛
日本で生活していた前世の記憶を持つ主人公、七瀬達也が日本によく似た貞操逆転世界に転生し、高校生活を楽しみながら婚活を頑張るお話。
この世界の法律では、男性は二十歳までに5人と結婚をしなければならない。(高校卒業時点は3人)
そんな法律があるなら、もういっそのこと高校在学中に5人と結婚しよう!となるのが今作の主人公である達也だ!
この世界の経済は基本的に女性のみで回っており、男性に求められることといえば子種、遺伝子だ。
前世の影響かはわからないが、日本屈指のHENTAIである達也は運よく遺伝子も最高ランクになった。
顔もイケメン!遺伝子も優秀!貴重な男!…と、驕らずに自分と関わった女性には少しでも幸せな気持ちを分かち合えるように努力しようと決意する。
どうせなら、WIN-WINの関係でありたいよね!
そうして、別居婚が主流なこの世界では珍しいみんなと同居することを、いや。ハーレムを目標に個性豊かなヒロイン達と織り成す学園ラブコメディがいま始まる!
主人公の通う学校では、少し貞操逆転の要素薄いかもです。男女比に寄っています。
外はその限りではありません。
カクヨムでも投稿しております。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる