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第十九章 進路
第243話 チュートリアル:なんだんだぁあ今のは
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「――開木さんよぉ、久しぶりじゃん」
「や、やあ……久しぶりだね、みんなも……」
「ッチ! 気安く見ないでよ」
「ご、ごめん……」
「こっちも見ないで」
「ごめん……」
若い男女のサークルが開木さんと話している。
男性攻略者はニヤケながら気さくに話しているけど、女性陣は軽蔑の視線を開木さんに送っていた。
申し訳なさそうにしながらも、困惑の顔色を隠せないでいる開木さん。
ここからではどういった会話の内容か聞き取れないけど、気まずそうな開木さんを見るに、出会いたくない人達だと分かる。
そしてあの人たちが開木さんが所属していたサークルだった可能性が高いと、俺の毒電波受信乳首が毒電波を受信している。
「……なるほどなぁ」
会話が聞こえた周囲の人たちがドン引きしているのを見ると、やはりあまりいい雰囲気ではない様子。
よかった知らないサークルだ。開木さんを追い出したサークルが知っている所だったら複雑な気持ちになってたけど、そんな心配はいらなさそうだ。
――ピコン!
「お」
俺に電流はしる。
スマホでリャンリャンに外で飯を食うと連絡し、出てきたトイレに出戻り。そのまま個室に入り、そそくさと着替える。
――ガチャ
着ていたジャージを腰に巻き、トイレの個室から登場。
「!?!?」
「!?」
「失礼」
激流葬を流している人たちがギョッとした眼で俺を見た。一言だけ添えてトイレを出る。
「――おいどうなんだよ!!」
「ッ!!」
男性の怒号と共に開木さんが押された。少しだけバランスを崩したものの、何とか倒れないで態勢を戻した。
「……」
その姿を見た俺の内心は穏やかなではない。
スマ〇ラで低パーセンテージで崖狩りされたくらい穏やかではない。
シ〇ルクの空下でメテオされたくらい穏やかではない。
知人が困っているのを見過ごせるほど、穏やかではない。
「お待たせしました開木さん!!!!」
だからこそニカっと笑顔を作り、クソデカ大声で開木さんを呼んだ。
――!?!?!?
俺の大声に驚き、さらに俺を見た開木さん含む全員が頭の上に!?を描いて驚愕。
それもそうだろう。
「いやぁすみません!」
引き締まった腹筋。
「めちゃくちゃ混んでて」
盛り上がる二の腕。
「もりもり出ちゃいましたよ~」
躍動する胸筋。
「さあ飯でも行きましょう!」
――ギュピ! ――ギュピ!
と、伝説のスーパーサイヤ人と同じ足取りの効果音。
白のTシャツに陰影が付くほどの筋肉も乗り上がり。丈は合ってるけどサイズは合って無いぴっちりシャツを着こんで登場した。
「は、花房くん……」
「はい! 花房です!! パワー!!」
某筋肉TVの筋肉んの真似で元気よく返事した。
「え、筋肉ヤバ……」
「凄い……」
「キモイ……」
ん~女性の反応が気持ちいい。
「花房ってあの花房くん!? 本物!?」
男性は驚いて目が点になっていた。
そして俺は顎をしゃくらせながら目をひん剥いてマジキチスマイルをお届け。
「あのぉ、開木さんに何の用事ッスかぁ? さっき開木さん押しましたよねぇ。俺マジで見ちゃいましたぁ」
明らかに作り演技のチーマーみたいな喋り方。女性陣はドン引きしてチンパンを見る眼で俺を見ていも、茶髪の男性は慌てた様子。
「え、いや! 久しぶり元サークル仲間に会ったからスキンシップしただけだよ!」
「スキンシップぅう? にしてもさあ、開木さん嫌がってたみたいですけどぉお?」
「そ、それはその……!」
マジキチスマイルの俺に戸惑う男性。何かひらめいたのかニヤリと笑った。
「花房くんさ、こいつが何でサークル抜けたか知ってるかい?」
「は? 今関係あるんスかソレ」
顎を前に出した喋り方。それに対し。
「……何かイメージと違くない?」
「キモイ」
「くさそう……」
俺は精神的ダメージを負った。
でもめげない。
「関係大有りだよ!!」
「……」
ニヤつきが止まらない男性。開木さんは俯いてしまう。
そして声を張って。
「こいつは下着泥棒をしたんだ! だから脱退させたんだよ!」
それはもう嬉しそうに目を輝かせて言い放った。
どよめく周囲のギャラリー。
女性陣はひそひそとキモイやら何やら陰口を言っている。
それに対し、何も言い返さない開木さんは悔しそうに拳を握りこんだ。
「だからさぁ、花房くんも開木とは関わらない方がいいよ!」
震える拳を眼にした俺は。
――ッムキィ!!
「!?」
全身の筋肉を隆起させ、ミチミチのシャツをさらにミチミチにした。
「あのぉお、開木さんマジで聖人なんスよぉ。俺みたいな訳の分からないアホにでも紳士的に接してくれるんスよぉ」
「え……?」
「フリーで攻略者やってぇ、クソ国会議員と違ってちゃんとしてんスよぉ。同じ次元ポケット持ちとしてマジリスペクトしてんスよぉ。そんな開木さんが下着泥棒ぉ? 無い無い」
「……花房くん」
細い目を俺に向けてくる開木さん。
「まぁ実際にロッカーの中に下着があったからドロボー容疑をかけたんスよねぇ」
「え、知ってたのかその話!?」
「それマジでありえないス。ニヤついて告発したりぃ、姦しく集まって陰口言ったりぃ、俺の目から見ればぁ、あんたらが開木さん嵌めたんだって見えるんスよぉ!」
「ッ!? なんだと!?」
ぎくりと体を震わせた男性。空かさず大声で怒鳴った。
「あのぉ、あんたらの誰かの下着がって聞いたんスけどぉ、いやマジでありえないッス」
「はあ? どういうことよ!」
つり目の化粧が濃い女性が俺を睨んできた。どうやらこの人が下着を用意した人らしい。
俺はマジキチスマイルでこう言った。
「お姉さんたちさぁ、身なりはいいのに性格マジ不細工ッスね!!」
「「「はあ!?!?!?」」」
お姉さんたち、激怒。
「わざわざケチ付けに来るお兄さんも性格悪いッスよお!」
「なんだとこら!!」
お兄さん、激怒。
「あは! 怒らせちゃいました? じゃあバトルで白黒つけましょうや!!」
「は? な、なに言ってんだお前? 俺らもそんな暇じゃねーんだ!」
急にきょどるお兄さん。ムキっと腕の筋肉をビクつかすと、お兄さんは少しだけ驚く。
「いやいや、一対一はないですよ?」
「は?」
「一対四……。ケンカ売ってんの俺なんスよ……。もちろん受けてくれますよねぇ……」
マジキチスマイルを振り撒く。
男性と女性陣が顔を見合わせ意気投合。
「ッハ! ちょっと強いからってテングになってんだろ? しょうがないから俺たちでその長い鼻、折ってやるよ!!」
そしてバトルルームに移動。
右口に俺。
左口に四人。
半透明のバリアが体に張られた瞬間、ブーとブザーが鳴って開始された。
「サンダー!!」
「ファイアー!!」
「フリーザー!!」
女性陣からの魔法攻撃が放たれた。
「くらえ!!」
大きくない斬撃も飛んでくる。
――ッチュド!!
すべてが俺に着弾。
成す術もなく煙が俺を包んだ。
ニヤつくサークルの面々。勝を確信。
煙が晴れていくと、笑顔の俺が姿を現わした。
「――なんだんだぁあ今のはあぁぁぁ」
無傷の俺。バリアにもダメージが無い。
――ギュピ! ――ギュピ! ――ギュピ!
特徴的すぎる効果音。
「――もうダメだ……お終いだぁ……」
男性、絶望。
「」
「」
「」
女性陣、絶望。
そして。
「――はぉぁッ!?」
――ッドヒューン!!
《WINNER!!》
俺のラリアットでバトルは終わった。
「や、やあ……久しぶりだね、みんなも……」
「ッチ! 気安く見ないでよ」
「ご、ごめん……」
「こっちも見ないで」
「ごめん……」
若い男女のサークルが開木さんと話している。
男性攻略者はニヤケながら気さくに話しているけど、女性陣は軽蔑の視線を開木さんに送っていた。
申し訳なさそうにしながらも、困惑の顔色を隠せないでいる開木さん。
ここからではどういった会話の内容か聞き取れないけど、気まずそうな開木さんを見るに、出会いたくない人達だと分かる。
そしてあの人たちが開木さんが所属していたサークルだった可能性が高いと、俺の毒電波受信乳首が毒電波を受信している。
「……なるほどなぁ」
会話が聞こえた周囲の人たちがドン引きしているのを見ると、やはりあまりいい雰囲気ではない様子。
よかった知らないサークルだ。開木さんを追い出したサークルが知っている所だったら複雑な気持ちになってたけど、そんな心配はいらなさそうだ。
――ピコン!
「お」
俺に電流はしる。
スマホでリャンリャンに外で飯を食うと連絡し、出てきたトイレに出戻り。そのまま個室に入り、そそくさと着替える。
――ガチャ
着ていたジャージを腰に巻き、トイレの個室から登場。
「!?!?」
「!?」
「失礼」
激流葬を流している人たちがギョッとした眼で俺を見た。一言だけ添えてトイレを出る。
「――おいどうなんだよ!!」
「ッ!!」
男性の怒号と共に開木さんが押された。少しだけバランスを崩したものの、何とか倒れないで態勢を戻した。
「……」
その姿を見た俺の内心は穏やかなではない。
スマ〇ラで低パーセンテージで崖狩りされたくらい穏やかではない。
シ〇ルクの空下でメテオされたくらい穏やかではない。
知人が困っているのを見過ごせるほど、穏やかではない。
「お待たせしました開木さん!!!!」
だからこそニカっと笑顔を作り、クソデカ大声で開木さんを呼んだ。
――!?!?!?
俺の大声に驚き、さらに俺を見た開木さん含む全員が頭の上に!?を描いて驚愕。
それもそうだろう。
「いやぁすみません!」
引き締まった腹筋。
「めちゃくちゃ混んでて」
盛り上がる二の腕。
「もりもり出ちゃいましたよ~」
躍動する胸筋。
「さあ飯でも行きましょう!」
――ギュピ! ――ギュピ!
と、伝説のスーパーサイヤ人と同じ足取りの効果音。
白のTシャツに陰影が付くほどの筋肉も乗り上がり。丈は合ってるけどサイズは合って無いぴっちりシャツを着こんで登場した。
「は、花房くん……」
「はい! 花房です!! パワー!!」
某筋肉TVの筋肉んの真似で元気よく返事した。
「え、筋肉ヤバ……」
「凄い……」
「キモイ……」
ん~女性の反応が気持ちいい。
「花房ってあの花房くん!? 本物!?」
男性は驚いて目が点になっていた。
そして俺は顎をしゃくらせながら目をひん剥いてマジキチスマイルをお届け。
「あのぉ、開木さんに何の用事ッスかぁ? さっき開木さん押しましたよねぇ。俺マジで見ちゃいましたぁ」
明らかに作り演技のチーマーみたいな喋り方。女性陣はドン引きしてチンパンを見る眼で俺を見ていも、茶髪の男性は慌てた様子。
「え、いや! 久しぶり元サークル仲間に会ったからスキンシップしただけだよ!」
「スキンシップぅう? にしてもさあ、開木さん嫌がってたみたいですけどぉお?」
「そ、それはその……!」
マジキチスマイルの俺に戸惑う男性。何かひらめいたのかニヤリと笑った。
「花房くんさ、こいつが何でサークル抜けたか知ってるかい?」
「は? 今関係あるんスかソレ」
顎を前に出した喋り方。それに対し。
「……何かイメージと違くない?」
「キモイ」
「くさそう……」
俺は精神的ダメージを負った。
でもめげない。
「関係大有りだよ!!」
「……」
ニヤつきが止まらない男性。開木さんは俯いてしまう。
そして声を張って。
「こいつは下着泥棒をしたんだ! だから脱退させたんだよ!」
それはもう嬉しそうに目を輝かせて言い放った。
どよめく周囲のギャラリー。
女性陣はひそひそとキモイやら何やら陰口を言っている。
それに対し、何も言い返さない開木さんは悔しそうに拳を握りこんだ。
「だからさぁ、花房くんも開木とは関わらない方がいいよ!」
震える拳を眼にした俺は。
――ッムキィ!!
「!?」
全身の筋肉を隆起させ、ミチミチのシャツをさらにミチミチにした。
「あのぉお、開木さんマジで聖人なんスよぉ。俺みたいな訳の分からないアホにでも紳士的に接してくれるんスよぉ」
「え……?」
「フリーで攻略者やってぇ、クソ国会議員と違ってちゃんとしてんスよぉ。同じ次元ポケット持ちとしてマジリスペクトしてんスよぉ。そんな開木さんが下着泥棒ぉ? 無い無い」
「……花房くん」
細い目を俺に向けてくる開木さん。
「まぁ実際にロッカーの中に下着があったからドロボー容疑をかけたんスよねぇ」
「え、知ってたのかその話!?」
「それマジでありえないス。ニヤついて告発したりぃ、姦しく集まって陰口言ったりぃ、俺の目から見ればぁ、あんたらが開木さん嵌めたんだって見えるんスよぉ!」
「ッ!? なんだと!?」
ぎくりと体を震わせた男性。空かさず大声で怒鳴った。
「あのぉ、あんたらの誰かの下着がって聞いたんスけどぉ、いやマジでありえないッス」
「はあ? どういうことよ!」
つり目の化粧が濃い女性が俺を睨んできた。どうやらこの人が下着を用意した人らしい。
俺はマジキチスマイルでこう言った。
「お姉さんたちさぁ、身なりはいいのに性格マジ不細工ッスね!!」
「「「はあ!?!?!?」」」
お姉さんたち、激怒。
「わざわざケチ付けに来るお兄さんも性格悪いッスよお!」
「なんだとこら!!」
お兄さん、激怒。
「あは! 怒らせちゃいました? じゃあバトルで白黒つけましょうや!!」
「は? な、なに言ってんだお前? 俺らもそんな暇じゃねーんだ!」
急にきょどるお兄さん。ムキっと腕の筋肉をビクつかすと、お兄さんは少しだけ驚く。
「いやいや、一対一はないですよ?」
「は?」
「一対四……。ケンカ売ってんの俺なんスよ……。もちろん受けてくれますよねぇ……」
マジキチスマイルを振り撒く。
男性と女性陣が顔を見合わせ意気投合。
「ッハ! ちょっと強いからってテングになってんだろ? しょうがないから俺たちでその長い鼻、折ってやるよ!!」
そしてバトルルームに移動。
右口に俺。
左口に四人。
半透明のバリアが体に張られた瞬間、ブーとブザーが鳴って開始された。
「サンダー!!」
「ファイアー!!」
「フリーザー!!」
女性陣からの魔法攻撃が放たれた。
「くらえ!!」
大きくない斬撃も飛んでくる。
――ッチュド!!
すべてが俺に着弾。
成す術もなく煙が俺を包んだ。
ニヤつくサークルの面々。勝を確信。
煙が晴れていくと、笑顔の俺が姿を現わした。
「――なんだんだぁあ今のはあぁぁぁ」
無傷の俺。バリアにもダメージが無い。
――ギュピ! ――ギュピ! ――ギュピ!
特徴的すぎる効果音。
「――もうダメだ……お終いだぁ……」
男性、絶望。
「」
「」
「」
女性陣、絶望。
そして。
「――はぉぁッ!?」
――ッドヒューン!!
《WINNER!!》
俺のラリアットでバトルは終わった。
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