DEATH GAME ー宝玉争奪戦

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2章

27話 madderの実力

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「貴方達は勝てない。私の《電脳計算プログラミング》と《デコイ》の組み合わせにより生まれた最強の兵器"アロン"によってなす術なく殺される」

madderの座する椅子の前に立ち塞がる白いマネキン"アロン"

「強いぜ……」

「うん、速さ、力、技全てにおいて僕らより強い」

地面に片膝をつく2人。
和歌太郎とヨーキはmadderの前に立ち塞がる白いマネキン"アロン"にてこずっていた。

「でも仕方ない。あいつを倒さないと宝玉が手に入らないならば倒すしかないぜ」

「だね。行くよ!」

和歌太郎は、異次元boxよりナイフを取り出し投げた。
それもmadderを直接狙ってだ。

「無駄よ」

即座に反応したアロンが腕でナイフを防ぐ。
アロンの腕はナイフより硬質のようだ。

「いや、正解だぜ」

アロンの足元が粘土で固められていた。
ナイフを投げると同時にヨーキが気づかれないように粘土創造クレイメイカーで足元を固定したのだ。

「ナイス!ヨーキ!」

和歌太郎が動きを止めたアロンに接近すると見せかけて、そのままmadderに接近。

(あの粘土でどれだけ止めることかできるわからない。悪いけど直接狙わせてもらうよ!)

和歌太郎はmadderに急接近、剣の柄で腹部を狙う。

ーーだが

その柄はmadderのか細い手によってしっかりと防がれていた。

「私が弱いとでも思った」

「なっ!(全然動かない……)」

和歌太郎の腕は力を入れようともビクともしない。
それを見たヨーキが和歌太郎を救おうと向かうが

「今、助けるぜ!和歌太郎っ!ーーグハッ」

拘束を力つぐで解いたアロンがヨーキを吹き飛ばした。

更に

「邪魔よ!」

「ーーうっ!!」

madderが和歌太郎に対して強烈なボディブローを放つ。
和歌太郎は吹き飛ばされ、ヨーキにぶつかる。

「脇腹に絶対ひび入った。痛い……」

口元から血を流し、腹を抑える和歌太郎

「……まずはどけ」

和歌太郎の下敷きになっているヨーキが苦しそうに声を出す。

「あ、ごめん!」

「それにしてもmadder本人も強いとは驚きだな。もしかしたら"怪力"のスキルを持ってる可能性があるぜ」

ヨーキはmadderの先程の一撃を"怪力"肉体の力を強化するスキルを持っていると推測した。

「うん、しかもあれは怪力に加えて技も加わってた。マネキンだけでも強いのにこれはヤバすぎるね……」

満身創痍の身体で立ち上がる和歌太郎とヨーキ

「……一旦引くか?」

ヨーキが撤退を提案する。
だがその表情は言葉とは裏腹に好戦的な笑みを浮かべている。

「ありえないね。あっちにも引けない理由があるかもしれないけど、それは俺たちも同じだよ」

「あぁ、そうだな。こっかからが本番だぜ」

和歌太郎とヨーキは再びmadderの方へ闘志を燃やす。

「しつこいわね。アロン始末して」

madderの命令により白いマネキン"アロン"が両手をクロスさせ、戦闘態勢に入る。

「「行くぞ」」

和歌太郎とヨーキも共に戦闘態勢へ入った。
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