DEATH GAME ー宝玉争奪戦

DP

文字の大きさ
54 / 81
3章

53話 急展開

しおりを挟む

多古山と佐高の戦いは地上から空へ

空を舞う平台車と空を走るフォークリフト
地上時より速度は増し、速度はMAX200キロを超える。

もはや2人の姿は残像でしか見えない。

飛び交うスリリングショットの鉄玉と回転する鉄の輪
空に火花が散る。

多古山が平台車をまるでスケボーの如く扱いエアートリックを決めれば、佐高はフォークリフトで光の道にてドリフトを行う。

速度も恐るべきだがテクニックも凄い、見るものを魅了する闘いであった。

和歌太郎もずっと無言で見ている。
もはやショーを見ている感覚だ。

しかし、そのショーにも終わりが近づいていた。

「はぁ…はぁ…そろそろやな。俺の翼もあと持って数分やわ」

息を切らしながらしゃべる多古山
どうやら称号による体力の消耗が激しいようだ。

それはまた佐高も同じようで

「奇遇ですね。私もです。本当に何から何まで同じですね」

そう言ってクスッと笑う佐高

「あぁ、ほんまにな」

多古山もニッと笑みを浮かべる。

「決めますか!」

「あぁ、そうやな」

2人は次の一撃に全てをかけるようだ。

多古山の平台車の翼が倍近くに大きくなる。
佐高のタイヤの回転がどんどん速くなり回転音が高くなる。

お互いの最後で最高の一撃

"ついに勝負が決まる"

だがその時、佐高の上空に影が落ちた。

ーードンッ!!

その影に衝突した佐高は弾かれるように地面に落下。
フォークリフトは無残に破壊。

突然の出来事に言葉をなくし、立ちすくむ多古山

そして、その影の主が佐高に遅れて地面に降り立つ。

「あっ……間違った。てへっ!」

地面に倒れ伏す佐高を見て、驚いた表情を浮かべ、自身の頭をコツンと殴る女。

「お、お前はっ……何してくれたんや。泥棒女!!」

佐高を撃墜したのは、ギャル風の女"スイート"であった。
闘いに横槍を入れたスイートに怒り心頭の多古山。

だがスイートは、そんな多古山など知らんとばかりにその場にしゃがみ佐高の顔を覗き込む。

「あれれ?まだ気絶してないじゃん。ってか死にかけ?うけるんですけどぉー。ツンツン」

スイートは壊れたフォークリフトに押しつぶされ、重症の佐高を指でツンツン突いて笑う。

「……おい、お前何やってんねん…」

地面に降り立った多古山が眉間にシワを寄せ怒る。
声はあまりの怒りに震えている。

「何って?そりゃあ、もちろん殺すに決まってんじゃん。え?馬鹿なの??」

佐高の顔を片足で踏みつけ、多古山を煽るスイート

「お前ええ加減にせぇよ。それ以上やったらーー「えーい!」

多古山の言葉を遮り、佐高の頭を思いっきり蹴飛ばした。
重症の佐高が痛みのあまり唸り声を上げる

「まーだ気絶しちゃダメだよー」

その非道な行いを見た多古山はスイートに飛びかかろうとするが

「お前……うっ!」

多古山に称号使用の反動が襲い掛かり、膝をつく多古山

「あれれ?立ってるのも精一杯じゃん。だからさぁ、見ときなよ」

そう言って再び佐高に向き直るスイート
佐高は既に重症。あと一撃で死に至るだろう。

スイートが足を高く振り上げる。

しかし、スイートの足が佐高に蹴り下ろされる事はなかった。

「それ以上は許さないよ」

和歌太郎の手がスイートの足を止めていた。

「何、アンタ?」

蹴りを止めた和歌太郎にドスのきいた声を出し怒りを露わにするスイート。

「そっちこそやりすぎだよ…」

和歌太郎は言葉に殺気を乗せる。

「ーーっ!!」

スイートは和歌太郎の殺気に即座に反応し、掴まれた足を強引に解き、後ろへと飛び退く。

和歌太郎はその隙に佐高に遺跡ダンジョンで手に入れた回復薬を飲ませ、気絶させる。

佐高の苦しそうな表情が和らぎ、そのまま粒子と化した。
ゲームからリタイアしたのだ。

「アンタさぁ、何やってくれてんの?マジで」

佐高を逃したことでスイートの怒りが更に積もる。
しかし、和歌太郎は無視して

一瞬で多古山の元へと移動。

「これ俺と違うナンバーだからあげるよ。」

立ち尽くす多古山に佐高から得たナンバープレート"3"を渡す。

「くれてええんか?」

多古山は少し困惑気味で尋ねる。

「うん、いいよ。速く持って行って!後ろに待たせている人もいるし……」

「ありがとうな。恩に着るわ。あと気を付けろよ。あの女が兄ちゃんに当たった瞬間まるで弾かれるように吹き飛んだ。」

「うん、情報ありがとう!では、またね」

多古山は"3"を持ってチェックポイントへ向かった。
和歌太郎はそれを見守り、遠くに行ったことを確認し、スイートに向き直る。

「待っててくれたんだね。少しだけ見直したよ」

和歌太郎がスイートに笑顔を向ける。

しかし、スイートは

「マジでキレた…爪を全部外して、骨を全て折ってから殺してやっから」

まるで般若のような形相で和歌太郎を睨んでいた。

そして、スイートの胸には1番のナンバープレートが取り付いていた。








しおりを挟む
感想 5

あなたにおすすめの小説

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

母の下着 タンスと洗濯籠の秘密

MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。 颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。 物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。 しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。 センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。 これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。 どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。

同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。

ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。 真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。 引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。 偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。 ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。 優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。 大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。

二重のカーテン (スカートの下の黒い意志)

MisakiNonagase
青春
洗濯物の隙間に隠したのは、母としての祈りと、娘のプライド。 かつて、女子高生という生き物はもっと無防備で、自由だった。 44歳の主婦、愛子が朝のベランダで手にするのは、娘たちが毎日履き替える漆黒のオーバーパンツ、通称「黒パン」。それは、令和を生きる娘たちが自らの尊厳を守るために身に着ける、鉄壁の「鎧」だった。 小学校時代のママ友たちとのランチ会。そこで語られるのは、ブルセラショップに下着を売っていた奔放な50代、無防備なまま凛と歩くしかなかった40代、そして「見せないこと」に命を懸ける10代の、あまりに深い断絶。さらには、階段で石像のように固まる父、生徒の背後に立たないよう神経を削る教師……。 一枚の黒い布を通して浮き彫りになる、現代社会の歪さと、その根底にある不器用なまでの「優しさ」。 ベランダに干された黒いカーテンの向こう側に、あなたは何を見ますか?

天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】

田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。 俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。 「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」 そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。 「あの...相手の人の名前は?」 「...汐崎真凛様...という方ですね」 その名前には心当たりがあった。 天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。 こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。

いつまでもドアマットと思うなよ

あんど もあ
ファンタジー
二年前に母を亡くしたミレーネは、後妻と妹が家にやって来てからすっかり使用人以下の扱いをされている。王宮で舞踏会が開催されるが、用意されたのは妹のドレスだけ。そんなミレーネに手を差し伸べる人が……。

処理中です...