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4章
69話 次なる戦いへ
しおりを挟む燃え盛っていた炎のドームは完全に消え、宝玉を狙う刺客5人の前に和歌太郎の姿が現れた。
"決闘クエスト"の報酬により完全回復した和歌太郎。
灰と化した腕も元に通り、復活した手には刀が握られている。
「はぁ……お前ら今すぐ戻った方がいいよ。」
和歌太郎は白ローブの5人に対し言葉を発する。
その声音は静かだが、強い意志がこもっていた。
だが白ローブの5人は
「「「「「宝玉寄越せ」」」」」
無機質な声で答えるのみ。
「言っても意味はないみたいだね…」
和歌太郎は右手を前に出す。
「手加減はできないよ…"物質の支配者ーースケッチ……
和歌太郎の周囲に複数のスケッチが描かれていく。
押し出し、"金属造形"切削!!」
和歌太郎は周囲に複数の立方体を作成し、その全てを同時に切削していく。
山川の決闘クエストの報酬によるステータスアップにより、【金属加工】が【金属造形】に変化したのだ。
その効果は、自身の半径10メートルの範囲の金属を加工する事ができる。
白ローブの5人もそれぞれ迎撃しようと動き始めるが
和歌太郎の方が速く
「……消えろ!チクチク玉……"改"」
直径50cm程度のトゲ状の鉄球が5人の頭上に落下。
5人組は何も出来ずに下敷きとなった。
通常であれば即死の攻撃だが、未だにピクピクと身体を動かそうとしている。だが、チクチク玉から抜け出す事はできない。
「酷いね…死体を操る黒幕……イツカが言っていた主。そして、ヨーキ。全てはそこにいるわけだね。」
和歌太郎は地図上の一点を見つめる。
そこには宝玉が3つ集まっている。
そして、和歌太郎の手には山川の持っていた宝玉を含め、3つが揃っている。
6つの宝玉が地図上にある状態。
「よし、行こう!」
和歌太郎は、最後の戦い、そしてヨーキとの約束を果たしに3つの宝玉の所在地へと向かう。
"灼熱の火山ゾーン"
宝玉を賭けた最後の闘いが始まろうとしていた。
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