寂しがり屋な猫娘と優しすぎるご主人様

如月花恋

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「ししょーただ今~」
「はぁ!?なんでお前ここにいるんだよ。王都に行けっつったろ?」
「…アム様!!」

私は勇者様の後ろから出てアム様に抱きついた。

「で?なんでターシャをここに連れてきた?」
「連れていけって言われたんで」
「アム様のバカ…バカ!!」
「はいはい。俺はバカですよ…」
「バカアム!!私のこと捨ててった!!拾ったくせに!!」
「あ~…そうだったな」

アム様は私を優しく撫でた。

変わってない…
2年も経ってるのに…
アム様はずっと変わんない…

「責任とってよ!!」
「…ええ~設定違うじゃん…」
「とりなさい!!私の心…こんなに乱して…それなのに捨ててくなんて…」
「俺お前の主人じゃなかったっけ?」
「奴隷の首輪はバカアムが外した…から…私はもうただの猫娘のターシャ。主従の掟なんて…無視していいよね?」
「「は?」」

私は自分からアムにキスをした。
アムはすぐに私を引き剥がしたが…

「お前っ!!」
「私のファーストキス…あげたんだから…」
「…責任とれって?」

こくっと私は頷いた。

「だそうだ。弟子よ。悪いが王都に行って国王達に説明してこい」
「はぁ!?なんで俺が…」
「シナリオ通りだったらターシャはお前のもんだったのにな…残念だったな」
「そうですよ!!てことでターシャください。お父さん!!」
「誰がお父さんだ!!」

私はアムに抱きついた。

「ん?」
「寂しいと死んじゃうんだから…」
「いやそれはウサギだろ?」
「私だけ特別!!」
「あーさいですか」
「アムシトラス。勇者様。ありがとう」
「…お父さん」
「だから誰がお父さんだ!!」
「アムがお父さん…それもいいかもね」
「良くねぇわ!!」

アムに無理矢理引き剥がされてしまった。

「行くぞ」
「え?」
「王都。どうせ王子もお前に惚れてんだろ…はぁ…めんど」
「ししょー当初の予定通り俺にくださいよ~」
「お前にだけはやらん」
「やっぱお父さんじゃないですか~」
「勇者様勇者様」
「ん?」

チュ

私は勇者様の頬にキスをした。

「助けてくれたお礼」
「師匠!!」
「やらん!!」
「うふふ。早く王都に行こ?アムと私のこと認めてもらわなくちゃ」
「俺は認めないですからね!!普通勇者のものになるでしょ!!」
「ターシャは常識外れだからな~シナリオもどっかぶっ飛んでったわ」
「んな常識外れの2人がくっつくなんて世界が危険になりますよ~」
「大丈夫だ。ターシャはもう戦え…ぐはっ」
「何か言った?」

私はニッコリ笑顔で拳を握りしめた。

「おま…近接戦闘能力皆無じゃなかったのか…?」
「ん~ステータス?は皆無ってことになってるけど初めて魔王に会った時投げ飛ばしちゃった♪」
「ターシャ怖い。鬼嫁」
「勇者様もやられたいですか?」
「イエソンナメッソウモナイ」
「アムは?」
「エンリョシテオキマス」
「そう?」

私は2人が怯えているのを見て笑った。

アムシトラスと出会った。
その時からシナリオは変わっていたのかもしれない。
私とアムシトラスは王都に戻り陛下や殿下に説明した。
殿下はアムの予想通り私に恋していたみたいで反対していた。
陛下も反対し、1年間の婚約期間を設けその間に誰かが私を連れ去ることが出来れば連れ去った人と結婚させるということになった。

なんで私のことを陛下が決めるのですか?

と私が聞くと、私は娘同然だからだそうだ。
あわよくば猫の血を王家に入れたいとも言っていたが…

多分そっちが本音だよね?
猫娘の発情期目当てだよね?
発情期は…異性を物凄く誘惑するから…

そして私を巡って1年間争いが起きることとなった。
その間に発情期が来てしまい見知らぬ人まで参加していたが…



結果は…
殿下とアムが勝ち取った。
2人とも強すぎて決着がつかないため私は2人のお嫁さんになることになった。

争った意味なくないですか?
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