婚約破棄を伝えられて居るのは帝国の皇女様ですが…国は大丈夫でしょうか【完結】

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閑話~ロイド・グラナートの末路

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 ところ変わって此処はグラナート邸。
 客間で宰相と妻が並び座り、立たされた状態でロイドは居た。

「・・・どうしたら、こんな息子になってしまうのかしら…」
「君が悪い訳では無い、この考えなしの息子が全ての元凶」

「そんな言い方しなくても良いでしょう父上」
「お前は廃嫡される身なのだぞ?その態度は何だ…」

「ぅっ…し、しかし!父上の息子でしょう?!」
「いや?もう他人だ」

 そう言って息子の眼前に書類が掲げられた。
 廃嫡証明書と通達書の2通…1枚目が正に廃嫡された胸が書かれて居て、
受け取ったロイドはワナワナと震えだす。

「え・・・?え?!荒れ果てて居ると聞く北の大地への追放・・・?
 どうして…です・・・しょうか?」
「何故と問うのは理解できないからか?それとも心当たりが無いからか?」

「こっ…心当たりは有りません」
「お前は皇女殿下と知りながら男爵令嬢の訴えを聞き、
 断罪したではないか」

 それを聞いた妻は気絶してしまい、
家令と従僕たちで寝室へと運ばれて行ってしまう。
「そ…それはっ…リリちゃんが苛められたと言ったから信じただけで…」
「・・・リリちゃん…お前は王子殿下の恋人に懸想しておったのか?」

「だっ…だって、
 あんな愛嬌のある笑顔の可愛い子に思いを寄せないとか出来なかったんですよ!」
「・・・阿呆が・・・。
 本来なら元王子殿下が道を外そうとして居れば止めなければならぬと言うのに…
 揃いも揃って糾弾するとは、情けない」

「リリちゃんは悪くない!リリちゃんと殿下の恋を悪く言わないで下さい」
「・・・どう考えたら、悪くないと断言できるんだ?
 男爵令嬢では殿下の妻には望む事すら出来ないと言うのに…
 ただただ殿下の恋を応援しただけ…だろうな」

「・・・だって・・・リリちゃんがボクの事も好きだって言ってくれたから…」
「よくもまあ、殿下とお前が1人の女性を妻に持てるとでも思って居るのか?」

「駄目・・・なんですか?良い筈ですよね?」
「馬鹿者。この国は一夫一婦制だぞ?一夫多妻の国は何処かに有るかも知れんがな、
 近隣諸国には存在せん。
 北の大地への出発は今からせよ、荷物は最低限、持たせてやる」

「そ、そんな…北は寒いじゃないですか。
 それに何もないと聞いて…「何かなければ行きたくないと言うのだな?」え?」
「何か有れば行くのだろう?」

「それは…」
「リリアンナ嬢を連れて行く事だけはさせられんが、
 そうだな…お前は現地の平民女性との結婚を許そう」

「へ…平民と?!そんなの有り得ないでは有りませんか!
 ボクは侯爵家ですよ!?」
「それみろ、平民と侯爵家が結婚できないと判ってるではないか」

「・・・あ・・・」
「それなのに殿下と男爵令嬢は結婚できると思って居たとは…
 何処まで阿呆だったのか…」

 盛大な溜息を吐き出し
「こやつの荷物を用意して北へと送り出せ。
 御者には報酬を積んでおけ」
 と家令に指示を出した。
「御意」

 侍女と家令で「最低限、生活が出来るだけの衣服」が積められた鞄が1つ用意され、
ロイドは人知れず廃嫡されたのだった
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