不幸は幸福の始まり【完結】

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16.サバンナside

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 王太子でハッピーエンドだと思ってたゲームに特別なイベントが発生して何と

 隣国ヴィクトリア第一王子様から王妃候補として選ぶ筈だったと言われたのよ!!

 これを逃すなど出来る訳ないでしょ!ジョン様には申し訳ないけれど婚約者候補から除外して頂かなければ王妃になどなれないものね。

 この衝撃的な事でジョージ様との濃密なキスが出来ると言う事柄は綺麗に抜け落ちてしまった。

「ジョン様ぁ~、わたくしとのぉ~婚約をぉ~考え直して頂きたいのですぅ」

 こう伝えれたけれど、不審がってるわね。当然だけど…。

「何故だ?私との結婚を望んでレイラとの婚約を破棄したでは無いか」

「だってぇ~婚約を正式にしてないんだったらぁ~考えたいと言うだけでぇ~式を中断できるでしょう?」

 本来だったら決まった婚約式を中断・・・なんて出来ない筈だけど、ジョン様は私との結婚を本気で考えてくれてるから許してはくれるでしょう。

「判った」

「サバンナぁ~嬉しい~」

 もしかして王太子ルート(道)では無く王妃ルート(道)への分岐点だったって事なのかしら?それなら体験した事が無いから普通に接するしか…無いわよね?ちょっと不安だわ。

 婚約式を白紙に…と言う話は王子様が受けてくれたけど、一番の不安要素は実際にプレイしたゲームに「王妃ルート(道)」が・・・なのよね。

 もし私がゲーム世界に迷い込む前に王妃ルートが「新規設定」されて居たとすれば、有り得なくも無いもの。

 だったら今までの話し方を改めなければ嫌われてしまうかも…。

「嫌よ…そんなの。王太子妃ではなく王妃になるのよ。だって私は『この世界のヒロイン』だもの」

 これが私の口癖になってしまって居るけれど、ヒロインの結末は必ずハッピーエンドって決まって居る。

 何としても王妃への道…進んで見せるわ!


 * * * * * * * *

 自分の自宅に戻ると直ぐに

「お母さまぁ~、わたしぃ~ヴィクトリアのぉ~第一王子様にぃ~見初められたのぉ~」

「まぁまぁ嬉しいわねぇ~。流石わたくしの娘よぉ~。さぁさぁ美しいドレスに宝飾品、用意しましょうねぇ~」

「はぁ~い」

 家計が火の車になって居るとも知らなかった私は、浅はかにも更なる貧困への道を突き進み、母と共に屋敷を追い出され、新たな場所での生活を強いられる結果を招いてしまうとは、その時…気付ける筈はなかった。

 目の前に「王妃」と言う餌が見えてしまえば、それに何が何でも食らいつきたいと思ったのは、私が未だにゲーム世界だと「思い込んで居た」からだった。

 ゲーム世界との違いに早く気付いて居れば…レイラをハメさえしなければ…ジョン様と婚約を正式に認めて貰っていれば…全てが「時すでに遅し」で「後の祭り」だったのは言うまでも無い
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