不幸は幸福の始まり【完結】

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22.ジョンside

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 * * * * * * * *

 2週間が経過し、再びヴィクトリアから招待状が届いた。

 そこに書かれて居た内容は…ヴィクトリア第一王子の結婚式が行われる事と第二王子の婚約者が決定した、と言うものだった。

「ヴィクトリアは祝い事を一緒に行う風習でも有るのだろうか…」

 疑問は「第一王子の結婚」と「第二王子の婚約」が「同時に行われる」事だ。

 風習と言うならば理解は出来るのだが…。

「まあ行けば判るか」

 王子の結婚式ならばフェリシアの王女ナタリー様も参列する筈。

 その時にでも婚約を確定させれば良いと思ったのだが、まさかの事態が発生するとは思いもしなかった。

「ジョン様ぁ~」

「サバンナ…(婚約は考え直そうと言ったのだが、やはり相談には来るのだな)」

「あたしにぃ~結婚式への招待状が来ましたのぉ~」

「君に?」

「え…?ジョン様にぃ招待状がぁ来るのはぁ判るのだけどぉ、どうしてぇあたしにぃ来たのかぁ聞きに来ましたのぉ」

「何か書かれてなかったのか?」

「ジョン様にぃ…エスコートぉして貰いなさいって書いて有るだけなのぉ」

「ああ。ヴィクトリアへ招待された時も、そうであったな。ではドレスを用意して一緒に行こうでは無いか」

「サバンナうれしい~」

 あの時はサバンナとの婚約式を行う前とは言え、彼女との結婚を望んで居たからこそ、一緒に向かったのだが…今やナタリー様との婚姻を望んで居るのに一緒とは…。

 何か有るのでは無いか?と不安になってしまうのは仕方ないだろう。


 * * * * * * * *

 ヴィクトリア城へ到着すると、私は王族が集まる空間へと招かれ、そこにはウェディングドレスに身を包んだナタリーが幸せそうに微笑んで居たのだ。

(こ、これはっ…もしや、私との婚約式が正式に決まった…と言う知らせなのだろうか。それならば、喜ばしい事この上ないな!)

 私の姿を見つけたナタリー様の顔つきが幸福なものから冷たい顔つきへと変化し、私は戸惑ってしまった。

「ナ、ナタリー様…私との婚約が決定したのではないのですか?」

「あら。何時わたくしが『貴方様との婚姻を結ぶ』と申しましたかしら?」

「え」

「わたくし一言も申しておりませんわよ」

「そんなっ!愛の告白を綴った手紙を贈って下さったではないですか!」

「・・・手紙など送っておりませんわ。ナタリー違いでは有りませんこと?」

「そ、そんなっ…」

「では、わたくしは婚約者の元へ参りますので失礼いたしますわ」

 こうなってはサバンナでは無くレイラとの婚約を今一度、画策しなければならないな。

 急いでレイラを探し婚姻を結び直して貰わねばならぬ。

 我が国の法律では3度目の婚約は認めて頂けない、となれば1度目もしくは2度目の婚約者との結婚が確定する。

 サバンナとレイラを比べたくないが、レイラの方が扱いやすい。

 レイラを見つけ声を掛け婚約を今一度、結んで貰えるようにしなければ…
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