堕天使ルシファーに連れられて ~天界へ霊体で~

上遥

文字の大きさ
12 / 33
第二章

神の炎 ウリエルとの戦い

しおりを挟む
俺たちは姿を隠して、忍び寄って縛られているサタンを助けようとしていた。

「空気を操ることでそんな便利な使い方ができるなんてな勉強になるぜ」

気づかれたか、俺は少しサタンを縛り付けていたロープに傷をつけ離れた。

「やるね、戦闘経験もあるようだ俺の殺気に気づくとは」

そりゃそんだけオーラ出してたらわかるっつうの。

「お前何で分かった、姿は完璧に隠していたはずだぞ」

「お前がいくら経験を積もうと生きてる年月が違うんだかなうわけあるまい」

「そういうわけか、じゃあしょうがねえ闘って勝ってサタンさんは返してもらうぞ」

「それはどうかな、俺の炎ですべて燃やし尽くしてしまうだけだろ」

「そうはいくかよ、人間の知識はすごいんだぜ」

俺に気を取られているすきにサタナがこっそりサタンを縛っているひもを切っている。

とっておきを使うかでもこの技は失敗するとピンチになるし、二度目はたぶんない、でもこれ以外にウリエルに勝つ方法が思い当たらねえ、俺は腹をくくって仕掛けた。

「大地よ、鉄を俺によこせ」

地面から鉄が湧きでてき、剣ができた。

「ほう、器用だな、だが私には炎がある近づかせると思うか」

やっぱりウリエルは今まで炎の力に頼っていて、接近戦はたぶんしたことがないそれに今奴は油断している。
今ならいける、俺は腹をくくって飛び出した。

「大気中の二酸化炭素よウリエルを覆え」

そして息を思い切り吸い込んでウリエルに向かって走り出した。

「ふん、飛んで火にいる夏の虫とやらだな、食らえ俺の炎を・・・」

ウリエルは手を振って炎を出そうとしているが出ない。

「何どうして出ない、炎よ・・・」

奴は今戸惑っている今ならいける。グサッ、

「ぐは、私が負けるだと何をしたお前」

「大気中の空気のほとんどを二酸化炭素に変えたんだよ、火は酸素がないとでねえ、お前が使っている炎が魔法とかじゃなくてよかったよ、ていうか四大天使の一人に数えられてるのになんで知らねえんだよ今どき小学生でも知ってるぞ」

「お前なんか死んじまえクソガキが・・・主よ私の無力をお許しください」

ウリエルはだんだん薄くなり、やがて消えていった。

ロープをとき終えたサタナが笑顔で走ってきた。

「サタンさん助かったよ、あれどうしたの倒したのにうれしそうじゃないね」

「なあ、こいつらも神に教育を受けてきたのか」

「うん、生まれてくる天使はみんな神様から直接じゃないけど受けるよ、今思うとあれは教育とかじゃなくて洗脳に近かったと思うけど・・・それがどうしたの」

「あいつ最後に神に謝ってから死んだんだ、自分の意志でサタンさんを襲ったわけじゃない、きっと神からの命令だったんだよ、俺はそんな傀儡も同然な奴に勝ってもうれしくねえよ」

「蒼馬・・・蒼馬ならきっと洗脳された天使たちに自我を持たせられるよ」

そうだ、俺はもっと強くなって天使を神の呪縛から解き放ってやれるぐらいの強さを得てやる。




しおりを挟む
感想 5

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

巨乳すぎる新入社員が社内で〇〇されちゃった件

なほ
恋愛
中高生の時から巨乳すぎることがコンプレックスで悩んでいる、相模るな子。新入社員として入った会社でるなを待ち受ける運命とは....。

冤罪で辺境に幽閉された第4王子

satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。 「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。 辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

勇者の隣に住んでいただけの村人の話。

カモミール
ファンタジー
とある村に住んでいた英雄にあこがれて勇者を目指すレオという少年がいた。 だが、勇者に選ばれたのはレオの幼馴染である少女ソフィだった。 その事実にレオは打ちのめされ、自堕落な生活を送ることになる。 だがそんなある日、勇者となったソフィが死んだという知らせが届き…? 才能のない村びとである少年が、幼馴染で、好きな人でもあった勇者の少女を救うために勇気を出す物語。

処理中です...