溶ける背徳、秘め事の灯

春夏冬

文字の大きさ
13 / 24
溶ける背徳

12

しおりを挟む

「いっ、く……ぅ、ぁ……っ」

鈍い痛みが、背中まで駆け上がる。
体の奥が引き裂かれるような圧迫に、あまねはただ目を閉じて、必死に耐えた。

「痛い?……あまねちゃん、処女だったんだ。やば、めっちゃ嬉しい」

頭を撫でながら、歯を食いしばる口元に、清澄がついばむようなキスを落とす。

「ごめんね、辛いよね。慣れるまではこのままでいるから。ゆっくり、力抜いて」

「…っ、は、ぁ……む、りぃ……」

「うんうん。初めてだから難しいよね。でも大丈夫。あまねちゃんなら、できるよ」

その言葉に、過去の記憶がふいに重なる。

(……そうだった。眞壁先生は、いつもそう言って……)

初めて学ぶ単元も、苦手な問題も、寄り添いながら丁寧に教えてくれた。そして最後には必ず、「あまねちゃんならできるよ」って。

静まり返った部屋に、あまねの浅く短い呼吸だけが響く。そのあいだ清澄は動かず、抱きしめたまま何度も優しく吸うようにキスを落とし続けた。

「……ナカ、きっついね。気抜いたらすぐ持っていかれそう」

「…っ、は…、は…っ」

「でもだいぶ馴染んできた。……もう少しがんばろうか、あまねちゃん」

そう言うと、清澄の手がゆっくりと胸に伸びる。大きな掌が乳房を包み込み、人差し指と中指で硬くなった尖りを器用につまみ、揺らした。

「んっ…あっ、ゃ、ああ…っ」

「あまねちゃん、胸弱いね。ほら……こっち、ほぐれてきたよ」

「こっち」と囁いた直後、つぼみを指先ではじかれた。「ひあっ…!」と、聞いたこともない声が漏れ、一気に下腹に熱が集まっていく。

ゆるやかに動き出した清澄の熱が、奥をなぞるように出入りするたび、ぐちゅ、ぐちゅ、と水音が重なった。

声を押し殺せば押し殺すほど、その音ばかりがいやに耳に残って、羞恥と戸惑いが肌に滲んでいく。もう、どこにも逃げ場などなかった。

「っ…、そう、上手だよ、あまねちゃん」

息の混じった低い声が、耳元に落とされる。先ほどまでの余裕はすでになく、熱を帯びた吐息に混じるのは、むしろあまねに掻き乱されているような気配だった。

「ねえ、あまねちゃん」

やわらかな声音がすぐそばでしたかと思うと、額に張りついた前髪が、そっと指先で払われる。

その指の優しさとは裏腹に、目に宿るものは支配欲にも似た執着で──見つめ返すことすら、できなかった。

「俺は今、大した抵抗をされないのをいいことに君をおいしくいただいちゃってるわけだけど」

冗談のように笑った声には、どうしようもない“欲”が滲んでいた。


しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

屈辱と愛情

守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。

いちばん好きな人…

麻実
恋愛
夫の裏切りを知った妻は 自分もまた・・・。

彼の巨大な体に覆われ、満たされ、貪られた——一晩中

桜井ベアトリクス
恋愛
妹を救出するため、一ヶ月かけて死の山脈を越え、影の沼地を泳ぎ、マンティコアとポーカー勝負までした私、ローズ。 やっと辿り着いた先で見たのは——フェイ王の膝の上で甘える妹の姿。 「助けなんていらないわよ?」 は? しかも運命の光が私と巨漢戦士マキシマスの間で光って、「お前は俺のものだ」宣言。 「片手だけなら……」そう妥協したのに、ワイン一杯で理性が飛んだ。 彼の心臓の音を聞いた瞬間、私から飛びついて、その夜、彼のベッドで戦士のものになった。

届かぬ温もり

HARUKA
恋愛
夫には忘れられない人がいた。それを知りながら、私は彼のそばにいたかった。愛することで自分を捨て、夫の隣にいることを選んだ私。だけど、その恋に答えはなかった。すべてを失いかけた私が選んだのは、彼から離れ、自分自身の人生を取り戻す道だった····· ◆◇◆◇◆◇◆ 読んでくださり感謝いたします。 すべてフィクションです。不快に思われた方は読むのを止めて下さい。 ゆっくり更新していきます。 誤字脱字も見つけ次第直していきます。 よろしくお願いします。

離婚した妻の旅先

tartan321
恋愛
タイトル通りです。

俺と結婚してくれ〜若き御曹司の真実の愛

ラヴ KAZU
恋愛
村藤潤一郎 潤一郎は村藤コーポレーションの社長を就任したばかりの二十五歳。 大学卒業後、海外に留学した。 過去の恋愛にトラウマを抱えていた。 そんな時、気になる女性社員と巡り会う。 八神あやか 村藤コーポレーション社員の四十歳。 過去の恋愛にトラウマを抱えて、男性の言葉を信じられない。 恋人に騙されて借金を払う生活を送っていた。 そんな時、バッグを取られ、怪我をして潤一郎のマンションでお世話になる羽目に...... 八神あやかは元恋人に騙されて借金を払う生活を送っていた。そんな矢先あやかの勤める村藤コーポレーション社長村藤潤一郎と巡り会う。ある日あやかはバッグを取られ、怪我をする。あやかを放っておけない潤一郎は自分のマンションへ誘った。あやかは優しい潤一郎に惹かれて行くが、会社が倒産の危機にあり、合併先のお嬢さんと婚約すると知る。潤一郎はあやかへの愛を貫こうとするが、あやかは潤一郎の前から姿を消すのであった。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

処理中です...