第一王子から断罪されたのに第二王子に溺愛されています。何で?

藍音

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6 レイモンド

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お読みいただき、ありがとうございます!
たくさんの方に読んでいただけて、嬉しいです。
今日もガンガンいきまっせ!それでは、どうぞ~~~
_________________________


ま、そんなこんなで、国王陛下は一応片付いた。

問題は婚約者って名前のバカだよな。

もう本当レイモンドって馬鹿なんだよ。
血筋からいったって順当にいけば絶対王太子だろ?何たって隣国の王族の血をひく第一王子なんだからさ。
だけど、18歳の今に至るまで立太子されてない。何でだかわかる?

ピンポ~~ン、せーいかーい。馬鹿だからで~す!

なんかさ、あーゆーのって天然っていうの?
まあ、王妃様もそんな感じなんだけどさ。

第二妃様が人並外れて優秀な方だから、特に問題もないんだけど、国王は第二国王っていないからね?

自分の欲望に弱くて遊び好き。
ほんっと、しょーもないやつなんだよ。
勉強も嫌いだから全然進まないしさあ。

お城で受ける教育ってさ、国王候補もお妃候補も同じ内容のクラスがいくつかはあるんだよ。地理とか歴史とか語学とかその他諸々な。
最初の頃は俺とレイモンドとまあ来年の参考に聞いておいたら?程度のおまけ扱いのクラウスで一緒に授業を受けてたんだけど、いつの間にか俺どころかおまけで受けてたクラウスにまで抜かれてクラスからいなくなっちゃった。
第一王子殿下は「レベルが違いすぎるから」個別授業なんだって。

クラウスが15になる頃には俺もクラウスに抜かれて別の授業になっちゃったけど、ダンスのレッスンだけは未だに一緒なんだよね。
俺はクラウスと一緒だと居心地が悪いから本当は嫌なんだよ。
生理的に無理とかじゃないんだけど、なんだか、こう・・・上手く言えないけど、とにかく、居心地が悪いんだよ。
あのグレーの瞳でじっと見られたり、微笑まれたりするとさあ、なんか、ケツのあたりがこう、落ち着かないっていうか‥‥‥へ、変な意味じゃないからな!

それはともかく、レイモンドな。

10歳を過ぎたあたりから隙をみては俺にキスしようとしたり、触ってこようとしたりしてたんだけど、キッパリ断ってたんだよ。
何たって俺は清く正しく美しい婚約者だからな。

だけど、11歳を超えたあたりからガチで身の危険を感じるようになってきたんだ。
服にお茶をかけられたのだって一度や二度じゃないし、池に突き落とされたことまであったしな。

「あ、これは大変だ。今日は城に泊まっていってはどうだ?」

っとに白々しい。俺が臣下じゃなかったらお前も池に引き込んで頭抑えてやるわって思ったぜ。
もちろんさっさと帰ったよ。
まあでもお陰で精神的ショックと発熱とか理屈つけて3ヶ月ほど妃教育をサボってやった。当然見舞も拒否な。

でも、レイモンドにも相手を見繕ってやる必要をこの時にヒシヒシと感じたんだ。
俺、水泳が得意だし、レイモンドはカナヅチだったから、今回は無事だったけど、これ以上の物理攻撃はやっぱりやばいよな?俺が思いつかないような手で攻撃されたら、防御しきれないかもしれないもんな。

予防、大事。「備えあれば憂いなし」、だぜ?おっと、学習の成果がついつい‥‥‥


俺は、考えたね。
折角だから、ついでに婚約解消もしたいじゃん?
っていうか、婚約破棄?

まあ、どっちでもいいけど、レイモンドに相手を見つけてやってついでに婚約破棄に追い込んでくれるような相手がいれば都合がいいんだよなあ。

はて、そうするためにはどうしたらいいのか、と俺は真剣に考え始めたんだ。


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