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第六十三話 深夜の逢瀬 ※※※
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荒い息に急き立てられながら、お互いの目を見つめたまま服を脱ぎ捨てる。
いま、二人の間を隔てるものは、なにもいらない。
空気ですら、邪魔だ。
せっかちな愛撫のあと、アウレリオはリオの後ろに唾液で濡らしただけの指を挿し入れた。
「そこ」の柔らかさに一瞬戸惑うと、リオが真っ赤になった。
「あ、あの、大丈夫です。その、俺・・・準備してきたので」
「お前・・・」
かわいいリオがアウレリオを思ってそこをほぐしたのかと思うと、頭が真っ白になる。
アウレリオは大きくうめくとリオの足の間に体を入れ、素早くリオの中に入った。
そこは柔らかく弾力があり、そしてあたたかかった。
でも、あまりにも久しぶりな強い刺激にリオは小さな悲鳴のような甘い声を漏らし、アウレリオは快感に歯を食いしばった。熱くしめった「なか」にぎゅうと締め付けられ、強い刺激にもっていかれそうになる。
ふたりの身体と心が共鳴し、ひとつになる。その瞬間を少しでも長引かせたい。
混じり合い、光り、一つになる。
それはなんて甘美なんだろう。
アウレリオが動き出すと、リオは喘ぎながらアウレリオの背中にしがみついた。
アウレリオの槍がリオの敏感な部分を強く刺激し、目もくらむほどの快感に声を抑えることができない。
光に包まれ、このまま、どこかに飛んでいってしまいそうだ。
必死でしがみつくと、アウレリオが大きくうめいた。
どれほど、恋しかっただろう。
鈍い痛みと鋭い快感の間でたゆたいながら、脳の奥が擦り切れそうになる。
「ア、アウ・・・レ・・・リオさ・・・ま・・・」途切れ途切れに名を呼ぶ。
アウレリオに体の奥底を激しく揺さぶられ、体中が悲鳴を上げている。
離れたら死んでしまう。これ以上、離れているのは嫌だ、と。
アウレリオのために生まれてきて、いま、ひとつになり、火のような快感に揺さぶられている。
とろけて肌の奥に入り込んでしまいたい。
互いの息が荒くなり、耐えきれずにリオが射精すると、同時になかがぎゅっと収縮する。
「リオ」
苦しそうに名を呼ぶと、次の瞬間、リオの奥に熱いものが広がった。耐えられない刺激にリオがもう一度白濁を吐き出すと、アウレリオは喉の奥で満足気に笑い、リオとピッタリと胸をあわせ、全身の力を抜いた。
しあわせな重み。
リオは大きく息を吐いて、四肢をからみつけた。
「えへへ。うれしいです」
リオが甘えると、アウレリオがリオの鼻と自分の鼻をこすり合わせ、柔らかく笑った。
瞳の中には星が輝いている。
(しあわせだ)
胸の奥はあふれるあたたかさでいっぱいになった。
ただその言葉しか浮かばない。
月の光り。ささやく木の葉たち、そして祝福を与える風のにおい。
しあわせってこういうこと?
涙があふれ、アウレリオの顔がぼやけそうになる。無理やり目をしばたいて、涙を追い払い微笑んだ。
「お前は、なんて美しいんだ」
アウレリオがぽつりとつぶやいた。
「夜空に輝く星も、王冠に輝く宝石も、お前の前では色褪せてしまう」
思わず、言葉がこぼれた。
リオは急な誉め言葉に動揺し、目をしばたいた。それはアウレリオ様のことだろうに。
「アウレリオ様こそ・・・瞳が星のように輝いています。金色に光って、すごくきれい」
「目が金色に・・・?」
アウレリオがしまったと目を覆おうとしたところを、慌てて手首を掴む。
「俺、知ってます。アウレリオ様の本当の目の色を。それがどれほどきれいかってことも。だから、隠さないで。俺には見せて」
「恐ろしくないのか?」
「なぜ?アウレリオ様なのに」
アウレリオは無言のままリオを見つめ、そのまま顔を近づけるとふたりの唇が柔らかく重なった。
リオは乾きに耐えきれず、アウレリオを受け入れようと口を開き、誘い込む。どんな蝶が甘い蜜の誘惑に勝てるというのか。
いつしか口づけは深く深く重なり、ずっとリオのなかにはいったままだったアウレリオはまたゆっくりと動き始めた。先ほどの情交のせいで、動きが滑らかになり、もっと気持ちがいい。
心地よさに耐えかねたうめきと体がやさしくぶつかる音、そして交わりから生まれる水音が背徳感を増し、背中がぞくぞくした。
自分の嬌声に驚きながらも、リオは快感に飲まれ、声を抑えることができない。
渦のような快感に揉まれながら、アウレリオの筋肉質な背中に知らず知らずのうちに爪を立て、頭の先から爪先まで電流が走る。我慢しようとつま先に力を入れても、耐えられず、精を放ち、リオのなかでアウレリオをぎゅっと締め付けると、焦ったような声と同時にリオの中にまた温かいものが広がった。
体の上に脱力して崩れ落ちるアウレリオの体を、ぎゅっと抱きしめる。
胸に広がる温かい気持ちに、また泣きたくなった。
互いに荒い息が収まるまで重なったまま待つ。どれほど幸せな時間なことか。
「アウレリオ様・・・」
「ん?」
リオはアウレリオの首筋に顔をうずめた。
「ずっといっしょにいたいです。どうか、俺をおそばにおいてください」
「・・・今は、難しい」
「・・・そうですよね。閨の戯れ言だと思ってください・・・俺なんて」
「違う。今はちょっと・・・タイミングが悪いんだ。お前、泣いてるのか?」
いつの間に泣いていたんだろう。こんなに幸せなのに、今日は泣いてばかりだ。幸せな日に涙なんか流したくないのに。
リオが慌てて体をひねると、体の中からずるりとアウレリオ自身が抜け、急な寂しさに襲われた。
「あ・・・いやだ」
動揺したリオがアウレリオを求めて手さぐりすると、アウレリオがその手を掴み、自分のほほに当てた。
「リオ。お前は私の恋人だろう?」
「・・・はい」
「わかってるのならそれでいい。私は恋人しか抱かない。それで許してくれ」
「アウレリオ様?」
「私は女好きな領主にはならない。誰でもいいと思ったこともない。だから・・・」
リオはこくこくと頷き、大きな目でアウレリオを見つめた。
アウレリオはこつんと額を合わせた。
「少し時を待ってほしい。時間はかかるかもしれないが、必ず呼び戻す」
リオはアウレリオの胸に頬を寄せ、腰をぎゅっと引き寄せた。
「もちろん、信じてます」
空には星が流れ、大きく瞬いている。
「夜明けまではまだ時間がある。もう一度・・・」
アウレリオが言うと、リオはくすくすと笑った。
「喜んで」
遠くでふくろうの鳴き声が響く。
星は祝福するようにきらめき、どこからか満開の花が香った。
************
ありがとうございました。
いま、二人の間を隔てるものは、なにもいらない。
空気ですら、邪魔だ。
せっかちな愛撫のあと、アウレリオはリオの後ろに唾液で濡らしただけの指を挿し入れた。
「そこ」の柔らかさに一瞬戸惑うと、リオが真っ赤になった。
「あ、あの、大丈夫です。その、俺・・・準備してきたので」
「お前・・・」
かわいいリオがアウレリオを思ってそこをほぐしたのかと思うと、頭が真っ白になる。
アウレリオは大きくうめくとリオの足の間に体を入れ、素早くリオの中に入った。
そこは柔らかく弾力があり、そしてあたたかかった。
でも、あまりにも久しぶりな強い刺激にリオは小さな悲鳴のような甘い声を漏らし、アウレリオは快感に歯を食いしばった。熱くしめった「なか」にぎゅうと締め付けられ、強い刺激にもっていかれそうになる。
ふたりの身体と心が共鳴し、ひとつになる。その瞬間を少しでも長引かせたい。
混じり合い、光り、一つになる。
それはなんて甘美なんだろう。
アウレリオが動き出すと、リオは喘ぎながらアウレリオの背中にしがみついた。
アウレリオの槍がリオの敏感な部分を強く刺激し、目もくらむほどの快感に声を抑えることができない。
光に包まれ、このまま、どこかに飛んでいってしまいそうだ。
必死でしがみつくと、アウレリオが大きくうめいた。
どれほど、恋しかっただろう。
鈍い痛みと鋭い快感の間でたゆたいながら、脳の奥が擦り切れそうになる。
「ア、アウ・・・レ・・・リオさ・・・ま・・・」途切れ途切れに名を呼ぶ。
アウレリオに体の奥底を激しく揺さぶられ、体中が悲鳴を上げている。
離れたら死んでしまう。これ以上、離れているのは嫌だ、と。
アウレリオのために生まれてきて、いま、ひとつになり、火のような快感に揺さぶられている。
とろけて肌の奥に入り込んでしまいたい。
互いの息が荒くなり、耐えきれずにリオが射精すると、同時になかがぎゅっと収縮する。
「リオ」
苦しそうに名を呼ぶと、次の瞬間、リオの奥に熱いものが広がった。耐えられない刺激にリオがもう一度白濁を吐き出すと、アウレリオは喉の奥で満足気に笑い、リオとピッタリと胸をあわせ、全身の力を抜いた。
しあわせな重み。
リオは大きく息を吐いて、四肢をからみつけた。
「えへへ。うれしいです」
リオが甘えると、アウレリオがリオの鼻と自分の鼻をこすり合わせ、柔らかく笑った。
瞳の中には星が輝いている。
(しあわせだ)
胸の奥はあふれるあたたかさでいっぱいになった。
ただその言葉しか浮かばない。
月の光り。ささやく木の葉たち、そして祝福を与える風のにおい。
しあわせってこういうこと?
涙があふれ、アウレリオの顔がぼやけそうになる。無理やり目をしばたいて、涙を追い払い微笑んだ。
「お前は、なんて美しいんだ」
アウレリオがぽつりとつぶやいた。
「夜空に輝く星も、王冠に輝く宝石も、お前の前では色褪せてしまう」
思わず、言葉がこぼれた。
リオは急な誉め言葉に動揺し、目をしばたいた。それはアウレリオ様のことだろうに。
「アウレリオ様こそ・・・瞳が星のように輝いています。金色に光って、すごくきれい」
「目が金色に・・・?」
アウレリオがしまったと目を覆おうとしたところを、慌てて手首を掴む。
「俺、知ってます。アウレリオ様の本当の目の色を。それがどれほどきれいかってことも。だから、隠さないで。俺には見せて」
「恐ろしくないのか?」
「なぜ?アウレリオ様なのに」
アウレリオは無言のままリオを見つめ、そのまま顔を近づけるとふたりの唇が柔らかく重なった。
リオは乾きに耐えきれず、アウレリオを受け入れようと口を開き、誘い込む。どんな蝶が甘い蜜の誘惑に勝てるというのか。
いつしか口づけは深く深く重なり、ずっとリオのなかにはいったままだったアウレリオはまたゆっくりと動き始めた。先ほどの情交のせいで、動きが滑らかになり、もっと気持ちがいい。
心地よさに耐えかねたうめきと体がやさしくぶつかる音、そして交わりから生まれる水音が背徳感を増し、背中がぞくぞくした。
自分の嬌声に驚きながらも、リオは快感に飲まれ、声を抑えることができない。
渦のような快感に揉まれながら、アウレリオの筋肉質な背中に知らず知らずのうちに爪を立て、頭の先から爪先まで電流が走る。我慢しようとつま先に力を入れても、耐えられず、精を放ち、リオのなかでアウレリオをぎゅっと締め付けると、焦ったような声と同時にリオの中にまた温かいものが広がった。
体の上に脱力して崩れ落ちるアウレリオの体を、ぎゅっと抱きしめる。
胸に広がる温かい気持ちに、また泣きたくなった。
互いに荒い息が収まるまで重なったまま待つ。どれほど幸せな時間なことか。
「アウレリオ様・・・」
「ん?」
リオはアウレリオの首筋に顔をうずめた。
「ずっといっしょにいたいです。どうか、俺をおそばにおいてください」
「・・・今は、難しい」
「・・・そうですよね。閨の戯れ言だと思ってください・・・俺なんて」
「違う。今はちょっと・・・タイミングが悪いんだ。お前、泣いてるのか?」
いつの間に泣いていたんだろう。こんなに幸せなのに、今日は泣いてばかりだ。幸せな日に涙なんか流したくないのに。
リオが慌てて体をひねると、体の中からずるりとアウレリオ自身が抜け、急な寂しさに襲われた。
「あ・・・いやだ」
動揺したリオがアウレリオを求めて手さぐりすると、アウレリオがその手を掴み、自分のほほに当てた。
「リオ。お前は私の恋人だろう?」
「・・・はい」
「わかってるのならそれでいい。私は恋人しか抱かない。それで許してくれ」
「アウレリオ様?」
「私は女好きな領主にはならない。誰でもいいと思ったこともない。だから・・・」
リオはこくこくと頷き、大きな目でアウレリオを見つめた。
アウレリオはこつんと額を合わせた。
「少し時を待ってほしい。時間はかかるかもしれないが、必ず呼び戻す」
リオはアウレリオの胸に頬を寄せ、腰をぎゅっと引き寄せた。
「もちろん、信じてます」
空には星が流れ、大きく瞬いている。
「夜明けまではまだ時間がある。もう一度・・・」
アウレリオが言うと、リオはくすくすと笑った。
「喜んで」
遠くでふくろうの鳴き声が響く。
星は祝福するようにきらめき、どこからか満開の花が香った。
************
ありがとうございました。
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