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64. 反省しています
しおりを挟む「どうしたの?何かあったのか?」
佐藤くんが朝に会うなり俺の顔を覗き込んできて言った一言だった。佐藤くんには大丈夫だよ。って言ったけど…。
本当は、大丈夫じゃないよ…。実は会長と話していた後に思い出したんだけど…会長にはすでに龍がついていたのに忘れていたんだ!会長の変な無言の間はそれだったんだ。
あの後会長に「所で…二匹も龍がついてくれるなんて事があるのか?」と聞かれて思い出したんだ。会長には龍がついていたって…。今はその龍は違う世界に仲間の龍に会いに行っているみたいで暫く会っていなかったからすっかり忘れて…いや…ごめん。
「すいません…。」会長にすぐに謝罪したよ。そしてそれを見ていた生徒会の人達が話を聞いてくれることになったんだけど…。
正直…上手くいきすぎていて調子に乗ってたんだよな。反省しています。
だってもしかしたら会長についていた龍を怒らせてしまっていたかもしれないからね。そんなことになったら…想像しただけで怖い。
だから俺は二度と同じ過ちを犯さないように龍のリストを作成することにした。生徒の名前とどんな龍がついているかが一目でわかるような名簿だ。
地道な作業は前世で鍛えられているからね。
これが出来上がってから次のターゲットを決めようと思ってる。失敗しないように…。
『謝ってきたぞ。』
翡翠が疲れた様子で姿を現した。
『ありがとう翡翠。ごめんな。』
翡翠には会長についている龍に謝罪してもらいに行ってもらっていたんだ。
『笑っていたから大丈夫だと思う。だけどしっかりしろよって言っていたぞ。』
『はい。その通りですね…。』
なにも言えないよ。
『お前は…本当に大丈夫なのか?このところ忙しかったから疲れているんじゃないのか?少し休めよ。』
『はい…。』
またまた反省してます。
俺の計画が達成されるのはまだまだ先だな。
こんなのでいつじいちゃんに会えるんだよ。
じいちゃんに会いたいな…。
俺がセンチメンタルにふけっていると翡翠が話しかけてきた。俺を励ますつもりなのかな?
『落ち込むな!次のターゲットなら俺が目星をつけている奴がいるから安心しろ。』
『え…そんな人がいるの?』
翡翠が見つけている?誰だよ?
『ああ、だけど今は龍と話をしているところだからな決まったら教えてやる。』
『そんなもったいぶらずに教えてよ。』
『フフフッ…。』
俺を見て笑うだけで翡翠は教えてくれない。
気になるじゃないか~!!!
結局…本当に翡翠は教えてくれなかった。
しかし数日後意外な人物の名前を翡翠から聞くことになった。
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