秘密の公爵と淑女レッスン

縁 遊

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36. 結局わかったのは…

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あれから、リリル様は泣き止むまで一緒にいてくれた。

私が泣き止んだ後くらいにリリル様のお姉様がやって来て一緒に馬車に乗せてもらうことになったんです。

私の屋敷に到着すると、リリル様の公爵家紋のついた馬車を見た使用人達は驚き慌て、馬車の中から私が出てきた事に更に驚いて私の家族を呼びに行った。

そして…私がいない事に気がついたお兄様は家族に連絡をしていたらしく勢揃いした家族に物凄く怒られ、お説教されました。

反省してます。

りりは私を屋敷に送った後、家族にお茶を誘われていたが用事があると言ってすぐにお姉様と帰られた。

「本当に貴女はいろいろと自覚が足りないのよね」

お母様はまだまだ言い足りないみたいだ。

「今の貴女の容姿は前の容姿と違って目立つのだから考えて行動しないと危ないのよ。わかっているの?」

『ママさん、怒ると美容に悪い。ママさん美人。怒るダメ』

「まあ、ビリーちゃん。正直なんだから…。そうね、怒りすぎると美容に良くないわね」

ビリー様ナイス!

助けてくれたんですね。

これでお母様のお小言から逃げられそうです。

お父様とお兄様達は今後の警備態勢について話し合っているみたいです。

そんな事をしなくても私はもう勝手に外出しません。

…と言うかできません。

だって、全然中身は変わってなかったんだもん。

私が大丈夫な男性は家族を除けばリリル様だけ…。

他の人は上手く話せないし、変な汗がでるし、鳥肌がたつし…。

まあ、普通にいることができないとわかったんです。

これがこっそりと屋敷をぬけ出して私が得る事が出来た成果だ。

はあ~、私って本当に成長しないわ。

リリル様の淑女レッスンを受けていてもなかなか成長しないし、唯一褒められたのは乗馬くらいよね。

…こうなったら死ぬ気で頑張ってみようかな。

完璧な淑女というのになってみたら周りはどんな反応を見せるだろうか?

一応は公爵家の婚約者なんだから本当は全て完璧にできて当たり前なんだろうな…。

リリル様を諦める事が出来そうにない今はやることは1つだよね。

よし!

私、完璧な淑女を目指します!

こうなったら気合いだ~!

『ミレーナ…鼻息荒い。変…』

「ビリーちゃん、あんな雰囲気のミレーナは変な妄想をしている事が多いから放っておいていいわよ。関わると録な事がないからね」

『わかった』

ビリー様とお母様がこそこそと何かを話しているみたいだけど…。

まあ、良いわ。

さあ、明日から気持ちを入れ替えて淑女を目指すぞ~!

あっ、これがダメだよね。

オホホホホホ。

明日から淑女を目指して頑張りますわ。
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