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41. 急展開ですか?
しおりを挟む「ミレーナ大丈夫?」
「はい…」
予感は当たらなくて良い時に当たりやすく、やっぱりと言うか…。
あれから、すぐにリリル様と屋敷を出発して領地の端の方にある草原まで馬を走らせたのだが、急に天候が悪くなり雨が降りだしてきたんです。
お陰でリリル様も私も雨に濡れてせっかくナリスさんにセットしてもらった髪もみる影もありません。
チラッとリリル様を見ると…雨も滴る良い男というのはこういうことだなと思う様な感じです。
美しい髪から滴が落ちる様子も絵になります。
濡れて身体に張り付いたシャツがリリル様の細マッチョな身体を分かりやすくしています。
色気も増してる様な気がしますね。
いや~、ここにいつものリリル様の取り巻きのご令嬢達がいらっしゃったら大変な事になっていましたよ。
あまりにもリリル様を凝視していたのか目が合ってしまいました。
私がやましい事を考えていたのを隠す様に、ニッコリと笑顔を見せた所…リリル様が驚きの表情をされました。
なぜ?
私が不思議に思っていると、リリル様が慌ててジャケットを脱いで私の肩にかけてくださったのです。
「え?寒くはないですよ」
私が不思議に思いリリル様に言うと…。
「いや、そうではなくて…。雨で濡れて服が…」
服が…何ですかね?
そう思い自分の服を見ると…。
「キャッ!お目を汚してすいません」
今わかりました。
私もリリル様同様雨で濡れて服が身体に張り付き、しかも今日は白のブラウスだったので透け透けになって下着まで見えてしまっていました。
リリル様に見とれていて自分の状態を把握していませんでした。
しかも、下着もお気に入りのではないし…。
リリル様に見られたのかと思うと恥ずかしいです。
ビリー様がいたらきっと言いふらされていたわね。
良かったわ、お留守番にして。
「せっかくのピクニックデートだったのに大変な感じになってしまったわね」
リリル様が申し訳なさそうに私に話しかけています。
「雨が降るとは私も思っていませんでした。リリル様のせいではありませんよ。気にしないで下さい」
話しているうちに雨が止みはじめた。
通り雨だったのだろうか。
「あっ、リリル様見てください。あそこ!虹が出ています」
私が指差す方向に今まで見たことが無いくらいの大きな虹が見える。
「「綺麗…」」
2人同時に同じ言葉がでて、顔を見合せ笑いあった。
「リリル様ピクニックデートに誘って頂きありがとうございました。お陰でこんなに綺麗な虹を見ることができました」
私は虹を背にしてリリル様にお礼を言った。
「ミレーナ…」
リリル様が私の名前を呼ぶと同時に視界が遮られた。
…リリル様が私を抱きしめてたからだった。
「リリル様…どうしたのですか?リリル様…」
私は急にどうしたのかと思いリリル様に呼びかけるが返答がない。
「ミレーナ…」
リリル様の顔がドアップになります。
え?これって…もしかして…。
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