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67. サリア姫も頑張りました

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皆が沈黙していたが、サリア姫が沈黙をやぶった。

「あの…言い出しにくかったのですが、お兄様のお部屋のキャンドルは私が交換しました」

   「「「え?!」」」

「貴女が…いつの間に…」

いつも大人しくて控え目なサリア姫が皆に見つからないうちに行動していたことに王妃様は驚いていらっしゃる様子だ。

「大好きなお兄様の為だと思えば私も頑張れます…」

サリア姫は顔を真っ赤にしてうつむいてしまった。

サリア姫、可愛い…。

「侍女のマリーもお兄様の為に動いてくれているのに、妹の私がお部屋でじっとしているだけなんて…駄目だと思ったのです」

手に握っているハンカチを触り、モジモジとしながらサリア姫が言った。

本当に可愛らしい姫様なんですね…。

身分が関係なければ弟のお嫁さんになって頂きたいくらいです。

だって、横にいるアロムの目がハートになっている気がしますから…。

「でも、良かったわ…キャンドルの効果は確かめていないから何に効くのかはわからないけど、普通の物にしておく方が安全だもの…」

王妃様がホッとしたように言った。
するとサリア姫がまた、ボソッと発言した。

「普通の物…ですか?私が置いたのは前に私が眠れない時にマリーに貰った物なんですけど…」

それを聞いたマリーさんが驚いている。

「あれを置いたのですか?あれは…睡眠効果のあるキャンドルです…普通のではありませんね…」

また、皆が無言になった。

「まあ…寝るだけなら良いんじゃないかしら…2人とも何事も無く終わるんだから…」

王妃様の言葉に?と思う事があるのですが…。

2人って?

マウル様と誰の事ですか?

そこを詳しくお願いします。

気になりますので…。

「それで、私達はいつ、お部屋に行くのですか?」

いや、母さん…私は違うことが気になるんですけど。

「睡眠効果があるキャンドルがあるのなら、熟睡した頃くらいに行けば良いんではないかしら…」

「そうですね。マウル様はそのままお部屋にいて頂いて、女の方だけをお部屋に戻せば良いですね」

父さん…マウル様のお部屋に女性がいるという事なの?

いや、誰がいるの?
しかも、一緒に寝ているという事だよね…。
婚約前から浮気…なの?
マウル様…後でお話しをしないといけないみたいですね。

「その後はどうされますか?」

相変わらず話が通じているのは王妃様と私の両親、そしてサリア姫と侍女のマリーさん達…そのメンバーで話が進んでいくようです。

弟はサリア姫しか見ていないし、話しには興味も無さそうだ…。

もやっとしているのは私だけなのか…。

早くマウル様に会いたいな。
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