外れスキルの屑と言われ追放された最底辺の俺が大逆襲のリスタート! 最強賢者への道を歩み出す!「頼む、戻ってくれ」と言われても、もう遅い!

東導 号

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第504話「そういえば、ムラマサ。お前と探索を始めてから、飛翔魔法を使っていなかったな」

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異世界ヤマト皇国より、次元を超え、この世界へやって来た、
インテリジェンスソード、太刀のムラマサ。

リオネルの仲間へ加わり、ともに旅をする事となった。

仲間達も、リオネルが受け入れたならば、ルールを守るならばと、
了解した。

黒さやのムラマサを腰から提げたリオネルは再び、探索を開始する。

だが、リオネルのペースはいつもと変わらない。

いつものようにシーフ職スキルを駆使し、

『隠形』『忍び足』で、すっ、すっ、すっ、と空気の如く進む。

障害物があれば、ジャンプ、幅跳び、高所からの落下、
木登りし樹上にての軽業など、
確信を得た超人的な身体能力を行使し、楽々と進んで行く。

索敵――魔力感知を最大範囲で張り巡らせ、外敵への警戒も怠らない。

リオネルは、腰から提げたムラマサへ話しかける。
当然、心と心の会話、念話である。

『ムラマサ』

『うむ、お前は凄まじい身体能力を持っているな。完全に人間の域を超越しておる。魔人と言って過言ではない。ニンジャなど全く及ばない!』

『ニンジャ?』

『うむ、ニンジャはヤマト皇国の戦闘職のひとつだ。魔法は使えんが、人間離れした体術とスキルで戦う。こちらの世界でいえば、シーフ職、攻撃役を足して2で割ったようなものだな』

『へえ、そうなんだ。まあ、俺はいつもこんな感じだ。それより念の為、教えておこう。地下149階層まで出現する魔物だが、お前が感知して、告げた竜族と巨人族だ』

『うむ、そのようだな。我は次元を旅して来て、気が付いたらあの建物に居たから、竜と巨人を実際に見た事はない。魔物どもが発する波動を感じただけだ』

どうやらムラマサは、リオネルが行使する索敵……魔力感知同様、対象を捕捉し、認識する事が可能なようだ。

『じゃあ、補足しておこう。……まず竜族はノーマルタイプのドラゴン、飛竜ワイバーン、南方の動物ワニのようなタラスクス、両頭のレッドドラゴンであるアンフィスバエナ、そして9つの頭を持つ、巨大毒竜ヒュドラ。たまに竜の不死者アンデッド、ドラゴンゾンビが現れる』

『ふむ、竜……ドラゴンとやらは何となく分かるが、他は知らぬな。ちなみに巨人は鬼に似たものだと理解し、認識しておる。お前の告げた様々な名は、我の居た世界で聞いた事はない』

『そうか。巨人族は、オーガの最上位種オーガキング、妖精の成れの果てと言われるトロル、獣頭の巨人フォモール、北の大巨人ヨートゥンだ』

『ふうむ、全く知らん……だが、わくわくする』

『わくわくか? これも念の為言っておくが、俺は魔法、剣技以外にも様々な方法で戦う。お前を抜かないからと言ってぶうぶう不満を言ったり、怒ったりするなよ』

『うむ、分かっておる。まずはこの世界の敵を理解する為……いろいろな魔物を見極めさせて貰う』

『ああ、そうしてくれ。それと先ほど紹介したオルトロス、フロストドレイク、アスプ以外にも仲間が居る。本日の探索が終わったら入れ替わりとなる。その時に紹介しよう』

『ああ、頼む。新しい仲間は勿論だが、先ほど紹介して貰った仲間とも、更によしみを通じておきたい』

『了解。心得ておこう。各フロアには、下層へ降りる階段がある。迷宮の探索とは、フロア……このフロアは地上の野外のようなフィールドだが、くまなくチェックし、下層へ降りる。その繰り返しだ』

『うむ、分かった!』

こうして……リオネルとムラマサは、コミュニケーションをとりながら、探索を続けて行ったのである。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

リオネル自身、初見の魔物は身体的特徴、武器、攻防の際の癖などをじっくりと見極める。

ムラマサに対しても、同じ対応を求めた。
リオネル以上に、ムラマサにとってこの世界は、異世界、未知のものにあふれている。

まずはノーマルタイプの火竜ドラゴンが3体出た。

場所は深い森の中。

リオネルは戦闘の際の延焼を避ける為、仲間の協力を得て、砂漠に誘い出し、
フリーズハイのスキル3発で身体機能の自由を奪い、飛翔魔法で飛び、
風弾の魔法3発と、拳、蹴りの打撃を急所へぶち込み、あっさり倒した。

先ほどの話通り、リオネルはスキル、魔法、格闘技を使い、
最後まで、ムラマサは「抜かなかった」のである。

文句を言わないよう、怒らないよう事前に約束させた。

だが、プライドの高いムラマサである。

普通ならば、リオネルが「抜かなかった」ことに、
ひと言、ふた言あるかもしれない。

リオネルはそう思い、先にムラマサへ問いかける。

『どうだい、ムラマサ。今、倒したのが、竜。こちらの世界のドラゴンだ。お前のイメージ通りだったかな? 強さの程度、動作や癖は分かったか?』

『………………………』

しかし、ムラマサは答えなかった。

答える代わりに、驚愕、絶句の波動が、リオネルへ伝わって来る。
さやごと、ぶるぶると振動していた。

『おい、どうした? 何をびっくりしている?』

『うおおおおお!!! お、お、おい!!! リ、リオネルっ!!!』

『何だ?』

『お、お前!!?? に、人間の癖に!!?? と、と、飛べるのかっ!!??』

ムラマサの問いに対し、リオネルはしれっと。

『ああ、そうか。そういえば、ムラマサ。お前と探索を始めてから、飛翔魔法を使っていなかったな』

『ひ、飛翔魔法!!??』

『ああ、この世界では失われた魔法のひとつなんだ。俺が行使可能な事は仲間以外には厳秘だ。誰にも言わないでくれよ』

『…………………………………………』

『お前が飛べるように、俺も飛べる。お前にも、まだまだ隠した引き出しがあると思うが、俺にもあるんだ。まあ、おいおい分かる』

『う、むむむ……』

リオネルの言葉を聞き……ムラマサは底知れぬリオネルの力を測りかねていたのか、
悔しそうに唸ったのである。
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