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第95話「あっさりと」
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そもそも、ドミノ倒しとは……
ゲーム用のドミノ牌をわずかな間隔で立て並べ、端の一つを倒すと次々に牌が倒れ続けてゆく競技もしくは遊びだ。
「な、な、何ぃ!? 何が起こっているのっ!?」
「い、一体!? ど、どうしたというのだっ!?」
物見やぐらに上った秘書エステルと騎士ジュリエッタの目の前で、繰り広げられる光景はまさに!ドミノ倒しだ。
不可思議な事に、巨大なゴーレムに怯え逃亡する山賊どもが理由もなく、どんどん倒れ折り重なっていくのである。
エステルとジュリエッタは、慌ててシモンの姿を探した。
しかし、単独で山賊どもを迎撃すると宣言したシモンの姿はといえば……消えたきり見えない。
エステルとジュリエッタがどんなに且つ、何度も何度も目を凝らしても全く認める事が出来ないのだ。
心配のあまり、身体を震わせ、エステルが叫ぶ。
「きょ、局長ぉぉぉ!!!」
こらえきれなくなったジュリエッタも声を嗄らす。
「ど、どこだぁぁ~っっ!!?? シ、シモン殿ぉぉ!!!」
しかし、相変わらずシモンの姿はどこにもない。
そうこうしている間にも、山賊どもはどんどん地へ伏して行く。
そして、とうとう、襲って来た山賊300余名は全員地へ伏した。
瞬間!
「ああっ! きょ、局長!!」
「シモン殿ぉ!!」
遂に!
シモンは姿を現わしたのだ。
しかし、シモンは手を大きく打ち振ると、すぐ姿がかき消えた。
すると!
何という事でしょう!?
倒れ伏していた山賊どもが、どんどん姿を消して行くのだ。
だが、エステルもジュリエッタも、もう驚かない。
最初に捕縛した山賊をシモンが魔法腕輪に『収納』した事を憶えていたからである。
状況が見えて来て……
エステルとジュリエッタは、ようやく落ち着きを取り戻した。
苦笑したジュリエッタは、軽く息を吐く。
「ふう、エステル殿」
「は、はいっ!」
「信じられぬ事だが……身体強化魔法でビルドアップした局長の動きは常人では捉える事が出来ぬ。いや、戦闘のプロでさえ見切れる者は数少ないだろう」
「はい、それに局長は山賊どもを殺してはいません。全員を魔法で戦闘不能にしています」
「うむ、エステル殿の言う通りだ。それもあの巨大ゴーレムを召喚したまま、余裕で戦っている。私にはとんでもない強さ……としか表現出来ん」
やがて、倒れていた山賊の姿は全員消え失せた。
どうやら、逃げ切れた者は居なかったようである。
同時に、やはりというか、シモンは再び姿を現した。
そして、山賊どもを「全員収納した腕輪」をしている手をまたも大きく打ち振ったのである。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
山賊どもは第一陣で、充分村を攻略出来るとふんでいたらしい。
『後詰め』の気配は近くにはない。
シモンはゴーレムの召喚も一旦解除し、『岩』へ戻した。
ひと息入れ、局員達、村民達の元へ帰還する。
第二陣を警戒しながら……
再度、全員を集合させ、作戦の確認を行う。
エステルとジュリエッタの見立ては当たっていた。
身体強化魔法、闘気法でスーパービルドアップしたシモンは、常人の目では視認で不可能な高速で移動、ヒットアンドアウェイで『束縛の魔法』を発動。
身体の自由を奪い、山賊ども全員を戦闘不能としたのである。
「全員、聞いてくれ。山賊どもは俺たちを舐めている。第一陣で間違いなく村を占領したと思い込み、気が緩み切った後詰めを送ってくるはずだ」
「…………………」
「それをまた同じやり方で撃破する。ある程度数を減らしたら、一気に本拠へ攻撃をかけ、とどめを刺す」
「…………………」
あっさりと山賊どもを撃破したシモンに驚愕の視線が集中。
誰もが無言である。
まさに論より証拠だ。
前回のオーク討伐に続き、圧倒的な強さを見せたシモンに異を唱える村民は皆無であった。
エステル達局員もシモンの実力を目の当たりにして思い知ったようである。
シモンは笑顔で話を続ける。
「戦いは本日中には終わると思う。捕えた奴らを王都へ送り、厳しく罰する。一罰百戒、噂が伝われば、当分村は平和になるだろう……」
「…………………」
「だが油断は禁物だ。再びこのような賊どもか、怖ろしい魔物の襲撃があるやもしれん。けして気は抜くな」
「「「「「はいっ!」」」」」
「よっし! 作戦再開だ!」
「「「「「はいっ!」」」」」
その後もシモンは同じ事を繰り返した。
先行した攻撃部隊が戻って来ない事をまったく不審がらず……
山賊どもは後続部隊を、200、300と送ったのである。
当然、そんな少数部隊?などシモンの敵ではなかった。
シモンはあっさりと全てを戦闘不能し、捕縛。
腕輪へと放り込んだ。
そして3/4以上を倒すと……
一気に本拠を攻略、あっさりと『首領』を捕縛したのである。
ゲーム用のドミノ牌をわずかな間隔で立て並べ、端の一つを倒すと次々に牌が倒れ続けてゆく競技もしくは遊びだ。
「な、な、何ぃ!? 何が起こっているのっ!?」
「い、一体!? ど、どうしたというのだっ!?」
物見やぐらに上った秘書エステルと騎士ジュリエッタの目の前で、繰り広げられる光景はまさに!ドミノ倒しだ。
不可思議な事に、巨大なゴーレムに怯え逃亡する山賊どもが理由もなく、どんどん倒れ折り重なっていくのである。
エステルとジュリエッタは、慌ててシモンの姿を探した。
しかし、単独で山賊どもを迎撃すると宣言したシモンの姿はといえば……消えたきり見えない。
エステルとジュリエッタがどんなに且つ、何度も何度も目を凝らしても全く認める事が出来ないのだ。
心配のあまり、身体を震わせ、エステルが叫ぶ。
「きょ、局長ぉぉぉ!!!」
こらえきれなくなったジュリエッタも声を嗄らす。
「ど、どこだぁぁ~っっ!!?? シ、シモン殿ぉぉ!!!」
しかし、相変わらずシモンの姿はどこにもない。
そうこうしている間にも、山賊どもはどんどん地へ伏して行く。
そして、とうとう、襲って来た山賊300余名は全員地へ伏した。
瞬間!
「ああっ! きょ、局長!!」
「シモン殿ぉ!!」
遂に!
シモンは姿を現わしたのだ。
しかし、シモンは手を大きく打ち振ると、すぐ姿がかき消えた。
すると!
何という事でしょう!?
倒れ伏していた山賊どもが、どんどん姿を消して行くのだ。
だが、エステルもジュリエッタも、もう驚かない。
最初に捕縛した山賊をシモンが魔法腕輪に『収納』した事を憶えていたからである。
状況が見えて来て……
エステルとジュリエッタは、ようやく落ち着きを取り戻した。
苦笑したジュリエッタは、軽く息を吐く。
「ふう、エステル殿」
「は、はいっ!」
「信じられぬ事だが……身体強化魔法でビルドアップした局長の動きは常人では捉える事が出来ぬ。いや、戦闘のプロでさえ見切れる者は数少ないだろう」
「はい、それに局長は山賊どもを殺してはいません。全員を魔法で戦闘不能にしています」
「うむ、エステル殿の言う通りだ。それもあの巨大ゴーレムを召喚したまま、余裕で戦っている。私にはとんでもない強さ……としか表現出来ん」
やがて、倒れていた山賊の姿は全員消え失せた。
どうやら、逃げ切れた者は居なかったようである。
同時に、やはりというか、シモンは再び姿を現した。
そして、山賊どもを「全員収納した腕輪」をしている手をまたも大きく打ち振ったのである。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
山賊どもは第一陣で、充分村を攻略出来るとふんでいたらしい。
『後詰め』の気配は近くにはない。
シモンはゴーレムの召喚も一旦解除し、『岩』へ戻した。
ひと息入れ、局員達、村民達の元へ帰還する。
第二陣を警戒しながら……
再度、全員を集合させ、作戦の確認を行う。
エステルとジュリエッタの見立ては当たっていた。
身体強化魔法、闘気法でスーパービルドアップしたシモンは、常人の目では視認で不可能な高速で移動、ヒットアンドアウェイで『束縛の魔法』を発動。
身体の自由を奪い、山賊ども全員を戦闘不能としたのである。
「全員、聞いてくれ。山賊どもは俺たちを舐めている。第一陣で間違いなく村を占領したと思い込み、気が緩み切った後詰めを送ってくるはずだ」
「…………………」
「それをまた同じやり方で撃破する。ある程度数を減らしたら、一気に本拠へ攻撃をかけ、とどめを刺す」
「…………………」
あっさりと山賊どもを撃破したシモンに驚愕の視線が集中。
誰もが無言である。
まさに論より証拠だ。
前回のオーク討伐に続き、圧倒的な強さを見せたシモンに異を唱える村民は皆無であった。
エステル達局員もシモンの実力を目の当たりにして思い知ったようである。
シモンは笑顔で話を続ける。
「戦いは本日中には終わると思う。捕えた奴らを王都へ送り、厳しく罰する。一罰百戒、噂が伝われば、当分村は平和になるだろう……」
「…………………」
「だが油断は禁物だ。再びこのような賊どもか、怖ろしい魔物の襲撃があるやもしれん。けして気は抜くな」
「「「「「はいっ!」」」」」
「よっし! 作戦再開だ!」
「「「「「はいっ!」」」」」
その後もシモンは同じ事を繰り返した。
先行した攻撃部隊が戻って来ない事をまったく不審がらず……
山賊どもは後続部隊を、200、300と送ったのである。
当然、そんな少数部隊?などシモンの敵ではなかった。
シモンはあっさりと全てを戦闘不能し、捕縛。
腕輪へと放り込んだ。
そして3/4以上を倒すと……
一気に本拠を攻略、あっさりと『首領』を捕縛したのである。
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