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第71話「ニーナの覚悟」
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身に纏っていた肌着は、遠くへと投げ捨てられた。
そして、ニーナはダンを「きりっ」と見据える。
「見て、ダンさん!」
「ニーナ!」
「これが、貴方のお嫁さんになりたい私の覚悟よ」
「お、おい、ニーナ」
ダンは押される一方だ。
覚悟を決め、強い意思を持つ恋する女子に圧倒されていたのである。
「ダメ! 目を背《そむ》けないで、見てくださいっ、私を! 私の全てを!」
ニーナの叫びはダンは勿論、エリンの心も打つ。
「貴方が言う『大変な事』が、一体何なのかは分かりません。ダンさんが魔族なんて、洒落にならないような嘘をつくくらいですから、多分とんでもない事なのでしょう」
一糸纏わぬ姿になって晒された、ニーナの真っ白な裸体が……
部屋に置かれた魔導灯の、淡い光に美しく照らし出されていた。
先程、肌着を脱ぎ捨てて、全裸になったエリン同様に。
ダンを見つめるニーナは、遠い目をする。
まるで、あの運命の日を思い出すかのように……
「でも……私は貴方のお嫁さんになりたい! 助けて貰ったあの日以来……ずっとダンさんが好きだったから」
「ニーナ……」
「あの時、私は絶望感に陥っていました。あの酷い男達にどこか知らない場所へ連れて行かれ、全員からいい様におもちゃにされて、最後には乱暴される……そうなったら、絶対に死のうと思っていました。この世から消えようと思っていましたっ!」
「…………」
「それを間一髪で助けて貰った! どんなにどんなに嬉しかった事か! それを忘れる? 時間が経てば貴方を忘れるって?」
先程ダンの指摘した事柄を、改めて問いかけるニーナ。
「ニーナ、お前……」
口籠るダンに対して、ニーナはきっぱりと言い放つ。
「冗談じゃあ、ありません! お兄が死んでしまった上、そんなショックな事件も起きて元気のなかった私を!」
「…………」
「お店で励ましてくれた貴方の言葉が、どんなに張り合いとなった事か。他に誰も頼る人の居ない、孤児である私の生きる励みになっていたのか、分かりますか?」
「…………」
ダンは、相変わらず黙っていた。
しかし、ニーナを真っすぐに見つめている。
ニーナの発する言葉を、しっかり深く心に刻んでいるようだ。
「ふっ」と微笑むニーナは、ダンの掛けてくれた言葉ひとつひとつを思い出しているらしい。
「だけど貴方は、助けた事にかこつけて私を口説こうともしなかった。ナンパした癖にです」
「…………」
「それでいて、モーリスさんを含めて周囲には、私に危害を加える奴は居ないよな? って聞いてくれていたそうですね」
「…………」
ニーナの言った通りであった。
しかも、実際ニーナにちょっかいを出そうとした、何人かの不心得者を懲らしめた事もあった。
ダンには、相手の邪な気持ちが見えたのである。
勿論、真面目にニーナを好きになった者に対して、黙認したのは言うまでもない。
「話した回数は決して多くはないけれど、貴方の励ましと誠実さは間違いなく私を支えてくれたのです。優しいダンさんは、私が生まれて初めて好きになった男性です。私、最近はずっとダンさんの事を考えていました。仕事が手につかない事もしょっちゅうだったんです」
「ニーナ……」
「今も私はず~っとダンさんの事を考えています。だから言います、エリンさんと同じように!」
ニーナはそう言うと、思い切り息を吸い込んだ。
そして、思い切り吐きながら言う。
「私はダンさんが大好きだから、信じているから、愛しているから! こうやって全てを見せます。他の男の人には絶対に見せた事のない自分の身体を! もう私は、ニーナはダンさん以外のお嫁さんにはなりません。ダンさんを信じている! だから! 身体と気持ちをダンさんへ任せます」
ニーナは、遂にダンへの気持ちを告げた。
はっきりと告げた。
思い残す事など、もう何もないと言うように。
ニーナの身体が、「ふにゃっ」となる。
どうやら、過度の緊張から解放されたようだ。
そして、傍らで見守るエリンへ顔を向けた。
今度はニーナの表情が、「くしゃっ」となる。
「あぐ、あうううううう~、私、言えたよぉ~、とうとう言えた! 言い切った! エリンさ~ん! わああああああん!」
ニーナは、エリンに「ひしっ」としがみつく。
エリンもしっかり応え、泣きじゃくるニーナを「きゅっ」と抱きしめた。
そして、穏やかな表情で言う。
「ニーナは良い子だよ、本当に良く頑張ったよ、大好きだよ」
「あうあうあう~」
エリンは、震えるニーナの背中を優しくさすっていた。
そして、ゆっくりと顔を上げ、視線はダンへと向けられる。
「ダン、……あとはダンの気持ちだよ」
「…………」
エリンに促されても、ダンは黙り込んでいた。
様々な事情が絡むから、ニーナを嫁にするのは慎重にならざるを得ないのだ。
しかし、ニーナの覚悟は本物であり、エリンとも固い絆を作ったようである。
エリンは、改めてダンの気持ちを問う。
「恋は女の気持ちだけじゃ駄目。エリンもダンに好きになって貰って幸せになれたから」
「…………」
「ニーナはもう覚悟は出来ている。何があろうとダンから離れない、エリンと一緒だよ」
エリンの温かい言葉に、ニーナは感極まったらしい。
「エリンさ~ん! うう、わ~ん」
嬉し泣きするニーナを抱きしめながら、エリンは告げる。
自分にも、言い聞かせるように。
「ダン……3人で一緒に暮らそう、エリンはニーナとも暮らしたい」
エリンに促され、遂にダンは決意した。
彼は決してニーナを嫌っていたわけではない。
肉親に近い情を持っていたのである。
そして今、想像したのだ。
エリンとふたりで暮らす以上に、更なる大きな幸せが掴めると。
「……分かった、俺達は家族だ。これからは3人で一緒に暮らそう」
「え!?」
ニーナは、驚いた。
ほぼ絶望していた所へ、一番待ち望んでいた言葉が聞けたのだから。
片や、エリンには喜びが込み上げる。
大好きな『同志』が出来たのだ、と。
不思議な事に、ニーナに対する嫉妬心は全く起こらなかった。
「やった! ダン、ありがとう。これでニーナも文句なくダンのお嫁さんだ」
「ええええっ、本当に?」
「そうだよ、ほらっ、ダンに見せて! お嫁さんになったニーナをちゃんと見せて」
エリンは抱擁を解くと、ニーナの身体を回転させて、ダンの方へと向き直らせた。
「きゃう!」
羞恥の為、小さな悲鳴をあげたニーナ。
彼女の身体はやはり素晴らしい。
小栗鼠のような可憐な顔立ちと比べ、何とアンバランスな事だろうか。
エリンに匹敵する巨大な双丘がどん!
と、ダンへ挑むように突き出されている。
真っ直ぐで綺麗な背中、見事に括れた腰、そしてエリンより大きな形の良いお尻まで流れるような曲線はまるで芸術品だ。
そして、ニーナを支えるエリンの身体も美しい。
これまた、巨大な褐色の双丘がダンの目へ飛び込んで来る。
武道により鍛えられた四肢はニーナに比べてまるで戦を司る女神のような趣きであった。
全身をダンに見られたニーナは、思わず顔を伏せてしまう。
緊張が解けたせいか、いつもの恥ずかしがり屋のニーナへと戻ってしまったらしい。
「うう、やっぱり恥ずかしい!」
「ふふ、ニーナは綺麗だよ」
「エリンさんこそ!」
「ふたりとも綺麗だ、本当に綺麗だよ」
「ダン!」
「ダンさん!」
ダンが、両手を広げている。
ふたりを見て、笑顔を見せている。
「ありがとう! 俺、嬉しいよ、そんなに思って貰って……俺だってお前達が……凄く愛おしいぞ」
エリンとニーナは、顔を見合わせた。
そして大きく頷く。
「ダン!」
「ダンさ~ん!」
ふたりのグラマラス美少女は、愛する夫ダンの大きく広い胸へ思いっ切り飛び込んで行ったのである。
そして、ニーナはダンを「きりっ」と見据える。
「見て、ダンさん!」
「ニーナ!」
「これが、貴方のお嫁さんになりたい私の覚悟よ」
「お、おい、ニーナ」
ダンは押される一方だ。
覚悟を決め、強い意思を持つ恋する女子に圧倒されていたのである。
「ダメ! 目を背《そむ》けないで、見てくださいっ、私を! 私の全てを!」
ニーナの叫びはダンは勿論、エリンの心も打つ。
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一糸纏わぬ姿になって晒された、ニーナの真っ白な裸体が……
部屋に置かれた魔導灯の、淡い光に美しく照らし出されていた。
先程、肌着を脱ぎ捨てて、全裸になったエリン同様に。
ダンを見つめるニーナは、遠い目をする。
まるで、あの運命の日を思い出すかのように……
「でも……私は貴方のお嫁さんになりたい! 助けて貰ったあの日以来……ずっとダンさんが好きだったから」
「ニーナ……」
「あの時、私は絶望感に陥っていました。あの酷い男達にどこか知らない場所へ連れて行かれ、全員からいい様におもちゃにされて、最後には乱暴される……そうなったら、絶対に死のうと思っていました。この世から消えようと思っていましたっ!」
「…………」
「それを間一髪で助けて貰った! どんなにどんなに嬉しかった事か! それを忘れる? 時間が経てば貴方を忘れるって?」
先程ダンの指摘した事柄を、改めて問いかけるニーナ。
「ニーナ、お前……」
口籠るダンに対して、ニーナはきっぱりと言い放つ。
「冗談じゃあ、ありません! お兄が死んでしまった上、そんなショックな事件も起きて元気のなかった私を!」
「…………」
「お店で励ましてくれた貴方の言葉が、どんなに張り合いとなった事か。他に誰も頼る人の居ない、孤児である私の生きる励みになっていたのか、分かりますか?」
「…………」
ダンは、相変わらず黙っていた。
しかし、ニーナを真っすぐに見つめている。
ニーナの発する言葉を、しっかり深く心に刻んでいるようだ。
「ふっ」と微笑むニーナは、ダンの掛けてくれた言葉ひとつひとつを思い出しているらしい。
「だけど貴方は、助けた事にかこつけて私を口説こうともしなかった。ナンパした癖にです」
「…………」
「それでいて、モーリスさんを含めて周囲には、私に危害を加える奴は居ないよな? って聞いてくれていたそうですね」
「…………」
ニーナの言った通りであった。
しかも、実際ニーナにちょっかいを出そうとした、何人かの不心得者を懲らしめた事もあった。
ダンには、相手の邪な気持ちが見えたのである。
勿論、真面目にニーナを好きになった者に対して、黙認したのは言うまでもない。
「話した回数は決して多くはないけれど、貴方の励ましと誠実さは間違いなく私を支えてくれたのです。優しいダンさんは、私が生まれて初めて好きになった男性です。私、最近はずっとダンさんの事を考えていました。仕事が手につかない事もしょっちゅうだったんです」
「ニーナ……」
「今も私はず~っとダンさんの事を考えています。だから言います、エリンさんと同じように!」
ニーナはそう言うと、思い切り息を吸い込んだ。
そして、思い切り吐きながら言う。
「私はダンさんが大好きだから、信じているから、愛しているから! こうやって全てを見せます。他の男の人には絶対に見せた事のない自分の身体を! もう私は、ニーナはダンさん以外のお嫁さんにはなりません。ダンさんを信じている! だから! 身体と気持ちをダンさんへ任せます」
ニーナは、遂にダンへの気持ちを告げた。
はっきりと告げた。
思い残す事など、もう何もないと言うように。
ニーナの身体が、「ふにゃっ」となる。
どうやら、過度の緊張から解放されたようだ。
そして、傍らで見守るエリンへ顔を向けた。
今度はニーナの表情が、「くしゃっ」となる。
「あぐ、あうううううう~、私、言えたよぉ~、とうとう言えた! 言い切った! エリンさ~ん! わああああああん!」
ニーナは、エリンに「ひしっ」としがみつく。
エリンもしっかり応え、泣きじゃくるニーナを「きゅっ」と抱きしめた。
そして、穏やかな表情で言う。
「ニーナは良い子だよ、本当に良く頑張ったよ、大好きだよ」
「あうあうあう~」
エリンは、震えるニーナの背中を優しくさすっていた。
そして、ゆっくりと顔を上げ、視線はダンへと向けられる。
「ダン、……あとはダンの気持ちだよ」
「…………」
エリンに促されても、ダンは黙り込んでいた。
様々な事情が絡むから、ニーナを嫁にするのは慎重にならざるを得ないのだ。
しかし、ニーナの覚悟は本物であり、エリンとも固い絆を作ったようである。
エリンは、改めてダンの気持ちを問う。
「恋は女の気持ちだけじゃ駄目。エリンもダンに好きになって貰って幸せになれたから」
「…………」
「ニーナはもう覚悟は出来ている。何があろうとダンから離れない、エリンと一緒だよ」
エリンの温かい言葉に、ニーナは感極まったらしい。
「エリンさ~ん! うう、わ~ん」
嬉し泣きするニーナを抱きしめながら、エリンは告げる。
自分にも、言い聞かせるように。
「ダン……3人で一緒に暮らそう、エリンはニーナとも暮らしたい」
エリンに促され、遂にダンは決意した。
彼は決してニーナを嫌っていたわけではない。
肉親に近い情を持っていたのである。
そして今、想像したのだ。
エリンとふたりで暮らす以上に、更なる大きな幸せが掴めると。
「……分かった、俺達は家族だ。これからは3人で一緒に暮らそう」
「え!?」
ニーナは、驚いた。
ほぼ絶望していた所へ、一番待ち望んでいた言葉が聞けたのだから。
片や、エリンには喜びが込み上げる。
大好きな『同志』が出来たのだ、と。
不思議な事に、ニーナに対する嫉妬心は全く起こらなかった。
「やった! ダン、ありがとう。これでニーナも文句なくダンのお嫁さんだ」
「ええええっ、本当に?」
「そうだよ、ほらっ、ダンに見せて! お嫁さんになったニーナをちゃんと見せて」
エリンは抱擁を解くと、ニーナの身体を回転させて、ダンの方へと向き直らせた。
「きゃう!」
羞恥の為、小さな悲鳴をあげたニーナ。
彼女の身体はやはり素晴らしい。
小栗鼠のような可憐な顔立ちと比べ、何とアンバランスな事だろうか。
エリンに匹敵する巨大な双丘がどん!
と、ダンへ挑むように突き出されている。
真っ直ぐで綺麗な背中、見事に括れた腰、そしてエリンより大きな形の良いお尻まで流れるような曲線はまるで芸術品だ。
そして、ニーナを支えるエリンの身体も美しい。
これまた、巨大な褐色の双丘がダンの目へ飛び込んで来る。
武道により鍛えられた四肢はニーナに比べてまるで戦を司る女神のような趣きであった。
全身をダンに見られたニーナは、思わず顔を伏せてしまう。
緊張が解けたせいか、いつもの恥ずかしがり屋のニーナへと戻ってしまったらしい。
「うう、やっぱり恥ずかしい!」
「ふふ、ニーナは綺麗だよ」
「エリンさんこそ!」
「ふたりとも綺麗だ、本当に綺麗だよ」
「ダン!」
「ダンさん!」
ダンが、両手を広げている。
ふたりを見て、笑顔を見せている。
「ありがとう! 俺、嬉しいよ、そんなに思って貰って……俺だってお前達が……凄く愛おしいぞ」
エリンとニーナは、顔を見合わせた。
そして大きく頷く。
「ダン!」
「ダンさ~ん!」
ふたりのグラマラス美少女は、愛する夫ダンの大きく広い胸へ思いっ切り飛び込んで行ったのである。
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