冒険者クラン新人選択希望会議でドラフト1位指名された無名最底辺の俺が、最強への道を歩みだす話!

東導 号

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第50話「思いっきり『ざまあ』して! 見返してやるんだ!」

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とりあえず、1回目のパルクール訓練が無事終わった。

派手なパフォーマンスこそないが、無難にまとめたという感じだ。

引き揚げて来る俺たちを待つ、指導担当のバスチアンさんにセレスさん。

ふたりとも、にやにやしていた。
何か、ひと言あるようだ。

「くくく、てめえら、冒険せず、全然、地味じゃねえか」

「バスチアンの言う通りね。正確だけど、無難というか、おとなしすぎて、華のないパフォーマンスだわ」

……予想していた通り、酷評。

しかし、俺はめげない。

「おっしゃる通りですね。否定しません」

と言い、更に、

「与えて頂いた制限時間内はクリアしましたし、目立ったミスもありません。同期3人で協力しながら、初回のパルクール訓練を完遂するという趣旨なので、合格ギリギリでも大満足です」

俺の言葉を聞いたバスチアンさんにセレスさんは「うんうん」と頷き、

「ほう! さすが、新人1号! 主将だけあって、はっきり言うじゃね~か!」

「うふふ♡ クライアントから問い合わせ、クレームが入っても、エルヴェ君なら、丁寧にかつ、理路整然と返せそうね」

などと言われてしまった。

どうやらパルクール訓練の名の下に、他の評価もされていたようだ。

多分、同期間の連携力、交渉対応力辺りのテストらしい。

突っ込みがないところを見ると、何とか合格なのだろう。

まだ時間があるとバスチアンさんにセレスさんが言うので、
俺が頼んで、まずは新人3人全員、受け身のやり方を徹底して教えて貰った。

補足しよう。
受け身とは、投げられたり倒されたりした際、けがをしないよう、
腕で床を打ったりして衝撃をやわらげて倒れる技だ。

受け身をしっかり習得すれば、ケガをしにくくなる。

3人全員が受け身を使えるようになった後、
バスチアンさんにセレスさんの指導の下、
各自できままに、フリーでやらせて貰った。

俺はコースを軽く流した後、
先ほど見た、バスチアンさんにセレスさんのパフォーマンス。
ジャンプして、空中回転とか、バック転の連続技とか、
空中きりもみ降下とか、にも挑戦した。

ケがをしないよう、細心の注意を払ってだ。
バスチアンさん、セレスさんからアドバイスもして貰う。
まあ、空中回転とか、バック転の連続技は何とかこなしたが、
空中きりもみ降下は高難度だった。

チラ見すれば、シャルロットさんとフェルナンさんも、楽しみながらやっていた。
モチベーションが上がっているようで何よりである。

この後、パルクール訓練を終えた俺たちは、ロッジへ戻り……
射撃場でたっぷりと魔法杖風弾の射撃訓練を行った。

撃ったのは、計500発。

結果、俺たち新人3人は、全員が確実に、射撃の腕を上げたのである。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

研修3日目の訓練メニューが全て終了。

後片付け、武器防具の手入れ、明日の準備を終え、夕食の支度。
お約束というか、俺、シャルロットさんとフェルナンさんで準備。

ここでフェルナンさんに変化が。
調理なんて使用人んのやる事だと言い切っていたのが、
彼女さんへ手料理を作ってあげたいと告げて来たのだ。

しばらくは、俺の段取りを最初から最後まで見学するらしい。

今夜のメニューは、豚肉、鶏肉のこしょうふりの串焼き肉、焼き魚、サラダ、
野菜と豚肉のポタージュスープ、そして解凍した冷凍パン。

「今夜もうめえな! さすがだぜ、新人1号!」
「美味しいわねえ! もうエルヴェ君は料理担当だね!」

などと、バスチアンさん、セレスさんから褒めて貰ったが、俺は、

「いえ、俺だけじゃなく、今回も新人3人で協力しながら作りましたんで」

と、言葉を戻しておいた。

シャルロットさんとフェルナンさんも、料理が上手くなりたいと盛り上がった後、

「さあて! いよいよ明日は、マエストロ、ローラン様とクリスが来るぜ」

「多分、朝一番で来るんじゃないかしら」

と、バスチアンさん、セレスさんから、残りのクランメンバーふたり、
グランシャリオのリーダー、マエストロ、ローラン・ケーリオ様と、
魔法使いのクリストフ・エマールさんの来訪が再び知らされた。

「うん! 私! 頑張ろう!」

と、可愛い拳を握りしめるシャルロットさん。

「よしっ!」

と、気合を入れるフェルナンさん。

パルクール訓練、射撃訓練の余韻もあり、
ふたりのテンションは更にアゲアゲのようである。

俺だって!
絶対に本契約を勝ち取ってやる!

必ずグランシャリオの正式なクランメンバーとなるぜ!

そして、馬鹿にしたクソ兄貴たち、
外道のミランダたち、シーニュのメンバーどもを、
思いっきり『ざまあ』して! 見返してやるんだ!

固い決意を秘め、大きく大きく頷く俺。

そんな俺たちを見て、

バスチアンさん、セレスさんは、

「くくくく、頑張れよ、新人ども!」
「うふふ♡ マエストロが見てるからって、飛ばし過ぎはダメだからね」

と面白そうに笑ったのである。
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