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第51話「ここで、意外な展開が」
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翌朝午前3時過ぎ、朝と言うよりも、まだ真夜中。
俺はいつもより早く目が覚めた。
というか、昨夜は良く眠れなかった。
いよいよ、クラン、グランシャリオのリーダー、
英雄たるマエストロ、ローラン・ケーリオ様が来て、
俺たちを指導し、鍛えてくれる。
こんなに嬉しい事はない。
と思うと、眼が冴えてしまい、なかなか寝付けなかったのだ。
ロッジの中は真っ暗ではない。
淡い魔導灯がぼんやりと室内を照らしていた。
俺が目を覚まし、ぱっと起きると、
フェルナンさんも、もぞもぞと動き、ゆっくりと半身を起こした。
寝ぼけまなこで起きて、俺を見たフェルナンさんは苦笑する。
どうやら、俺と同じだったらしい。
ここで、「くくくくく」と不気味な笑い声が聞こえた。
「うわあああっっっっ!!!???」
フェルナンさんは、びくっとして大声で悲鳴を上げていたが、
俺は全然平気。
勘働き――索敵で部屋の気配を読み、状況を把握しているから。
「くくくくく」と、不気味な笑い声の主はバスチアンさん。
俺たちが目覚めたと同時に、目覚め、目を開けていたみたい。
クラン『シーニュ』の連中から散々置き去りにされた俺は、終いには、眠っていても意識の一部が起きていられるよう、訓練し、習得していた。
まあ、安心して眠れる時は熟睡し、バランスを取っていたけどね。
バスチアンさんも同じ、否!
俺以上にレベルが高いこの技を習得しているに違いない。
だから、俺たちの起きる気配を感じ、ぱっと目が覚めたのだと思う。
俺が見ると、バスチアンさんは仰向けになったまま、
「おいっ! 新人1号に新人3号。マエストロが来るから、相当気合が入ってるじゃね~か、気に入った!」
と、言いつつ、パッと起き上がり、
「気分が良いから、特別サービスだぞ! 朝一番で、俺が剣の稽古をつけてやる! とっとと着替えて支度しろや!」
ぱぱぱぱぱと、凄い勢いで迷彩革鎧を着始めた。
うん!
速攻で着替えるのも、何から何まで勉強だ。
バスチアンさんが着替えるのを見て……
頷いた俺も着替え始め、フェルナンさんも慌てて起きて、着替え始める。
そして、さっきのバスチアンさんの言葉を思い出し、胸が高鳴る。
剣の稽古か!!
遂にバスチアンさんの剣技が見れる!!
バスチアンさんの戦いは、今まで、
拳へ、カイザーナックルを装着した格闘技しか見ていない。
しかし、ローラン様とともに、おびただしい数の魔王軍を圧倒したという、
バスチアンさんの剣技を、ぜひ目の当たりにしてみたい。
敵わぬまでも、剣を交えてみたい。
そう考えながら、俺は迷彩革鎧を「びしっ」と装着したのである。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
ロッジから出れば、外はまだ真っ暗だった。
女子棟は反応はあるが、活動の気配はない。
セレスさんも、シャルロットさんもまだ眠っているのだろう。
俺とフェルナンさんは、消されていたかがり火を次々にたいて行く。
明るくなった地面を見たら、入り乱れた足跡が、いくつもあった。
狼、熊の足跡らしい。
俺が夜中に、何度も目が覚めたのはこれが原因。
魔物除けはあるが、ロッジの敷地へ肉食獣は入り込む。
油断すれば、襲われ、喰われてしまうという証明だ。
気を抜く事は、死につながるという事を改めて認識する。
迷彩革鎧姿のバスチアンさんが仁王立ちで言う。
かがり火に、あかあかと照らされるスキンヘッド魔人の異形は、
下手な魔物など逃げ出すほど、迫力がある。
「ふむ。模擬戦用の雷撃剣を使うか。新人3号! 武器防具倉庫から3つ持って来い!」
「は、はいっ!」
バスチアンさんに命じられた、フェルナンさんが転がるように武器防具倉庫へ走り、
刃を潰した練習用の雷撃剣を3つ持ち帰って来た。
「俺に、剣をひとつ渡せ! あとふたつ、てめえらで分けろ!」
「はいっ!」
ようやく噛まずに返事をしたフェルナンさん。
バスチアンさんへひとつ渡し、自分でひとつ雷撃剣を取ると、
残りの1本を俺へ渡して来た。
俺はお礼を言い、雷撃剣を受け取った。
補足しよう。
この雷撃剣は、スフェール王国で良く使用される、剣技鍛錬の為の練習剣だ。
軽度の雷撃が付呪されており、
ダメージを与える攻撃力というより、
相手へ当てる、ヒットさせる命中率に、重きを置いた剣だ。
刀身は丈夫で軽量のミスリルを使い、危険度ダウンの為、歯を潰してある。
練習用武器の準備が整い、ロッジ隣接のミニ訓練場へ、移動。
こちらも、かがり火をたいた。
ここならば、少し声を出しても、暴れても、
眠っているであろう女子たちへ影響はない。
俺とフェルナンさんはまずストレッチ、雷撃剣の素振りをする。
同じく、ストレッチ、素振りしていたバスチアンさんは、「にやっ」と笑う。
「くくくく、そろそろ、身体が温まって来た! さあ! 新人1号! 新人3号! どっちでも良いぜ! かかって来いや!」
ここで、意外な展開が。
「お、お願いしますっ!!!」
気合の入った声を出し、バスチアンさんへ、稽古を志願したのは、
こういう場合、いつもなら、及び腰になるフェルナンさんだったのである。
俺はいつもより早く目が覚めた。
というか、昨夜は良く眠れなかった。
いよいよ、クラン、グランシャリオのリーダー、
英雄たるマエストロ、ローラン・ケーリオ様が来て、
俺たちを指導し、鍛えてくれる。
こんなに嬉しい事はない。
と思うと、眼が冴えてしまい、なかなか寝付けなかったのだ。
ロッジの中は真っ暗ではない。
淡い魔導灯がぼんやりと室内を照らしていた。
俺が目を覚まし、ぱっと起きると、
フェルナンさんも、もぞもぞと動き、ゆっくりと半身を起こした。
寝ぼけまなこで起きて、俺を見たフェルナンさんは苦笑する。
どうやら、俺と同じだったらしい。
ここで、「くくくくく」と不気味な笑い声が聞こえた。
「うわあああっっっっ!!!???」
フェルナンさんは、びくっとして大声で悲鳴を上げていたが、
俺は全然平気。
勘働き――索敵で部屋の気配を読み、状況を把握しているから。
「くくくくく」と、不気味な笑い声の主はバスチアンさん。
俺たちが目覚めたと同時に、目覚め、目を開けていたみたい。
クラン『シーニュ』の連中から散々置き去りにされた俺は、終いには、眠っていても意識の一部が起きていられるよう、訓練し、習得していた。
まあ、安心して眠れる時は熟睡し、バランスを取っていたけどね。
バスチアンさんも同じ、否!
俺以上にレベルが高いこの技を習得しているに違いない。
だから、俺たちの起きる気配を感じ、ぱっと目が覚めたのだと思う。
俺が見ると、バスチアンさんは仰向けになったまま、
「おいっ! 新人1号に新人3号。マエストロが来るから、相当気合が入ってるじゃね~か、気に入った!」
と、言いつつ、パッと起き上がり、
「気分が良いから、特別サービスだぞ! 朝一番で、俺が剣の稽古をつけてやる! とっとと着替えて支度しろや!」
ぱぱぱぱぱと、凄い勢いで迷彩革鎧を着始めた。
うん!
速攻で着替えるのも、何から何まで勉強だ。
バスチアンさんが着替えるのを見て……
頷いた俺も着替え始め、フェルナンさんも慌てて起きて、着替え始める。
そして、さっきのバスチアンさんの言葉を思い出し、胸が高鳴る。
剣の稽古か!!
遂にバスチアンさんの剣技が見れる!!
バスチアンさんの戦いは、今まで、
拳へ、カイザーナックルを装着した格闘技しか見ていない。
しかし、ローラン様とともに、おびただしい数の魔王軍を圧倒したという、
バスチアンさんの剣技を、ぜひ目の当たりにしてみたい。
敵わぬまでも、剣を交えてみたい。
そう考えながら、俺は迷彩革鎧を「びしっ」と装着したのである。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
ロッジから出れば、外はまだ真っ暗だった。
女子棟は反応はあるが、活動の気配はない。
セレスさんも、シャルロットさんもまだ眠っているのだろう。
俺とフェルナンさんは、消されていたかがり火を次々にたいて行く。
明るくなった地面を見たら、入り乱れた足跡が、いくつもあった。
狼、熊の足跡らしい。
俺が夜中に、何度も目が覚めたのはこれが原因。
魔物除けはあるが、ロッジの敷地へ肉食獣は入り込む。
油断すれば、襲われ、喰われてしまうという証明だ。
気を抜く事は、死につながるという事を改めて認識する。
迷彩革鎧姿のバスチアンさんが仁王立ちで言う。
かがり火に、あかあかと照らされるスキンヘッド魔人の異形は、
下手な魔物など逃げ出すほど、迫力がある。
「ふむ。模擬戦用の雷撃剣を使うか。新人3号! 武器防具倉庫から3つ持って来い!」
「は、はいっ!」
バスチアンさんに命じられた、フェルナンさんが転がるように武器防具倉庫へ走り、
刃を潰した練習用の雷撃剣を3つ持ち帰って来た。
「俺に、剣をひとつ渡せ! あとふたつ、てめえらで分けろ!」
「はいっ!」
ようやく噛まずに返事をしたフェルナンさん。
バスチアンさんへひとつ渡し、自分でひとつ雷撃剣を取ると、
残りの1本を俺へ渡して来た。
俺はお礼を言い、雷撃剣を受け取った。
補足しよう。
この雷撃剣は、スフェール王国で良く使用される、剣技鍛錬の為の練習剣だ。
軽度の雷撃が付呪されており、
ダメージを与える攻撃力というより、
相手へ当てる、ヒットさせる命中率に、重きを置いた剣だ。
刀身は丈夫で軽量のミスリルを使い、危険度ダウンの為、歯を潰してある。
練習用武器の準備が整い、ロッジ隣接のミニ訓練場へ、移動。
こちらも、かがり火をたいた。
ここならば、少し声を出しても、暴れても、
眠っているであろう女子たちへ影響はない。
俺とフェルナンさんはまずストレッチ、雷撃剣の素振りをする。
同じく、ストレッチ、素振りしていたバスチアンさんは、「にやっ」と笑う。
「くくくく、そろそろ、身体が温まって来た! さあ! 新人1号! 新人3号! どっちでも良いぜ! かかって来いや!」
ここで、意外な展開が。
「お、お願いしますっ!!!」
気合の入った声を出し、バスチアンさんへ、稽古を志願したのは、
こういう場合、いつもなら、及び腰になるフェルナンさんだったのである。
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